でも傍から見ると侍らせてる風に。
「みんな可愛いね…」
えへへ、とそう言って笑う親友-サンデースクラッパの傍には選り取りみどりの美女たち。
そのすべてが彼の愛娘というのだから、その血筋の凄まじさには脱帽する。
「ありがとうねみんな。……僕のために集まってくれて」
「あら、お父様の頼みだもの。当然じゃない?ねぇ?」
サンデースクラッパの子のほとんどが娘であり(割合にして女:男=8:2ぐらい)、その娘たちの多くが各国で類まれな戦績を残し、引退後も引く手数多だという。
「あ、あの!私はお父様に喜んで欲しくて!」
「ありがとう、嬉しいよ」
「はぅ……♪」
かといって、娘たちが多いといってもサンデースクラッパに容姿が似た子はあまりいない。
雄大な体格こそ彼の母方の血からであろうが、顔立ちは彼女たちの母親の遺伝子が強く出た子がほとんどだ。
「私も、お父様のために強くなったんです!」
「うん、ありがとうね」
「えへへ……♪」
例えば今、彼の頬に頬をすりつけている少女もその一人であり、現時点での戦績から将来を有望視されている一人でもある。
いつもクールな彼女がここまでデレデレになるのは珍しい光景だが、それだけ彼が好かれているということなのだろう。
(慕われてるなぁ……)
「……ん?どうしたの?」
ふと、自分を見つめる己の視線に気がついたのか、サンデースクラッパがこちらを見る。
それに「何でもない」という意味でジェスチャーしたのだけど、「おいでよ、グローリー」と言われてしまえばもう断れない。
「……」
「はい、どうぞ」
彼の前に屈むようにすると、そのまま抱きしめられる。
(あぁ……あったかい……)
サンデースクラッパの体温は高く、その熱に包まれるだけで幸せな気分になる。
「何だか拗ねてそうだったから」
「拗ねてない」
そうこうしているとサンデースクラッパの娘たちは中々会えない
なにせサンデースクラッパの息子たちは娘たちの数に比べると微々たるものだ。
故に、可愛がり()に行ったのだろう。
「可愛いでしょう?美人でしょう?僕の娘は!」
「…まぁ、そうだね」
「いやもちろんキミの娘ちゃんたちだって美人で可愛いけどね!キミに似て!」
「はいはい」
抱っこ、といつものように手を伸ばされたのでいつも通りにその軽い体を抱き上げる。
「わ〜高〜い」とキャラキャラした声が聞こえる中、とりあえずもう少し暖かいところに移動するかと考えた。
「あ、そういえば」
「?」
「僕似のあの娘、今もずっとキミのこと好きみたいだよ」
「ブッ!?」
【戦う者】:
サンデースクラッパ。
ほぼほぼ女の子しか生まれない(大体8割)だが、その娘たちが競走成績も繁殖成績も優秀過ぎてもしかすると世界中でリーディングブルードメアサイアーやってるかもしれないウマ。
また娘たちはみな、【白百合】由来の雄大な体と【白の一族】由来のクソ頑健な体を持っている模様。
それはそれとして男の子があまり生まれないため、生まれたらめちゃくちゃ蝶よ花よと育てられるらしい。
とはいえ、その男の子たちはみな雄大な体()を持つ姉妹に囲まれて育つので…何か色々壊されてそうだな、価値観とか。