さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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はてはて、それじゃあ。



好感度は、どれぐらい?

何やかんやあって知り合った後輩から『好感度が見える眼鏡』なるものの試作品をいただいた。

「是非とも試してくれたまえ。キミが!」と何だか物凄く押し切られた気がするけれど、まぁ…面白そうだし、いっか!

とりあえず試そうと辺りを歩いているとクラスメイトのひとりを見つけたので、

 

(どれどれ〜?……あれ?)

 

眼鏡をかけて覗いて見たのだが、

 

(…0って、見えるんだけど……。あれ?僕ってそんなに嫌われてる?)

 

好感度メーターは頭のちょうど上に出る仕様なようで。

事前説明的には0~100の値のうち、いずれかか出ては100に近いほど相手に自分が好かれている…らしい。

とはいえ、

 

(何度見ても0から変わんないや。…あ、そういえば)

 

『出来ればでいいのだが、身体接触もしてみてくれたまえ』

 

そう言われていたことを思い出して。

 

「おーい」

 

肩に手を置くとビクッとされたものの振り払われることは無く、そのままじっとしてるクラスメイトに話しかけつつ、スキンシップする。

手の甲を指でなぞり、繋いだり。

頬に触れてみると、驚いたのか目を瞑られてしまったものの嫌そうな素ぶりはなく。

むしろちょっと嬉しそうだったりも…?

けど、

 

(全然数値変わんないなぁ…)

 

数値が0から全然変わりません!

 

「……あのさ、僕のこと好き?」

 

思わず聞いてみると、何故か顔を真っ赤にして走り去ってしまった。

……えっ!?なんで逃げるの!?

 

と、その後も何人かに声をかけたりしたが結果は変わらず。

結局その日は何も分からず終いで、申し訳ないながらも「バグってると思う」と伝えさせてもらったのだった。

 

 

(えええええ!?!?)

 

内心、とてもうるさい。

なぜそのようになっているのかというと、

 

「キミはとてもいいヤツだといつも思ってるよ…」

 

頬を赤らめて、視線を逸らして。

へにょりと耳を下げては、そんなことを言ってくる…。

 

(ちょ、ちょっと待って!いつものあのつれない感じはどうしたの!?!?!?)

 

そう叫びたい気持ちを抑えつつも、どうにか平静を保つべく深呼吸をしてみる。

 

「そっか、ありがとうね」

 

何とかそれだけ返せた自分を褒めてあげたいと思うくらいには頑張った。

すごく、…すごく!!!!

 

(し、心臓が爆発するかと思った…)

 

日頃の善行の賜物かな?と思わなくもないけれど、それにしてもこれは予想外すぎるというか。

まさかこんなことになるなんて誰が想像できるだろうか。

だが、

 

『……』

 

"あの子"を見つめる視線がたくさん。

その様子に見つめている全員が気づいてしまった。

 

(あっ、コレ全員同じことされたな…?)





僕:
シルバーバレット。
頼まれた物の効果確認のためとはいえ思わせぶりな罪深。
…どんだけやってもゲージが0から上がんないんですけどォ!?


対象者さんたち:
僕のクラスメイトのみなさん。
僕がどれだけやってもゲージが0だったのは揃いも揃って眼鏡の測定範囲を大幅オーバーしていたから。
ドッドッドッドッ…!(激しい動悸)(赤面)(ばたんきゅ〜)
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