もしもの話。
一介のトレーナーである白峰
しかし、出会ったと言っても…苦しげに、顔を真っ赤にしてコホコホと咳をしながら待合室にいたのを見かけただけであり。
普段なら寝れば忘れるはずの風景が何故か妙に焼き付けられ。
時代が時代だったから許されるような…そんな手段を使って、白峰史はそのウマ娘-ホワイトキティの家を見つけた。のだが、
「…誰だアンタ」
「おっと」
見たところホワイトキティと同年代らしいウマ-彼は怪訝そうに史を見つめ。
「あー……、えっと。怪しい者じゃないです」
「……その台詞が怪しくないならこの世に悪者はいないと思うヨ」
「いやまぁそうなんだけどね……」
史はウマに睨まれたカエルのように縮こまりつつ。
「そっか…。まずはキミか」
「…………はぁ?」
白峰史の突拍子もない言葉に、史を見つけた彼-ホワイトバックが困惑する。
それからというもの、史は彼らの家に通い詰めるようになったのだが。
「だーかーらー!行かないって言ってるでしょ!!」
「そこをなんとか」
「…」
「ふふふ、」
「うぅ…、笑わないでよキティ…」
自分の、トレーナーとしての
ホワイトキティが裸眼で太陽を見た時のようにギラギラと輝いているのなら、ホワイトバックはその太陽に寄り添う対の月のようで。
ひとりでもまぁ強いだろうが、ふたり揃えば相乗効果が出る、と。
「史さん、ちょっと」
「ん?なぁにキティ」
「…バックをスカウトしてどうするつもりなの?」
「へ?」
白峰史がスカウトマンとしてふたりと出会ってからしばらく。
唐突にそんなことを聞かれたので、史は素っ頓狂な声を上げた。
「どうするって……そりゃ……」
「……私たちはウマよ。レースをするのよ」
「うん……?」
「それは分かるわよね?」
「……まぁ、そりゃあ」
「
「うん」
きっと。
史の図星を衝くつもりだったのだろうが、あまりにもあっさり頷かれたのにホワイトキティの方がぽかんとした顔をする。
「それぐらいの覚悟、なくてどうするの?」
にこりと
どこまでも強欲で、何よりも純粋に。
「トレセン学園においで、ふたりとも。キミたちには素晴らしい未来が待っているんだから」
それが、出会いで。
それが────。
【白猫】がホワイトバックとほぼ同年代の世界線。
トレーナー:
白峰史。
白峰おじさんのパパ。
G1勝ちこそないが眼は確かで、夢半ばで去る者が多いトレセン学園にて『白峰が見出したウマは
今回とあるふたりのウマを見出した。
ひとりは気性が、ひとりは体が…な欠点はあるが、まぁあの息子あってこの父なので。
それはそれとして、口説き文句は、
ホワイトバックに向けて
→『惚れた子にはカッコイイとこ見せたくない?』
ホワイトキティに向けて
→『バックくんのこと好きなんでしょ?トレセン学園は弱肉強食だからねぇ。取られたくなかったら、ね?』