さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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ド級のブラコンシスコン定期。



一番のファンです通してください!!

特段そこまで誰を応援しているとかではないが。

流石に、きょうだいが同じ世界に足を踏み入れているとなれば応援せずにはいられないもので。

 

「キャーっ!」

 

周りと同じように黄色い悲鳴をあげながらサイリウムを振る。

…はぁ、今日も我がきょうだいながら美人で眼福眼福。

スポットライトがいい味出してるよホント。

 

『やばっ、今こっち見たよね!?』

『ちょーかわいい!』

 

……うん、僕もそう思う。

だって僕の可愛いきょうだいだもん。

そりゃ人気になるに決まってますって。

そんなことを考えているといつの間にかライブは終わっていたようで、僕はサイリウムを鞄にしまいながらいそいそと会場を後にするのであった。

 

 

「はわわ…」

 

何とも可愛いグッズである。

ぬいぐるみとか、ブロマイドとか。

初めて公式に出たグッズであるからして、争奪戦は必至だろうソレは僕にとっちゃあ垂涎ものであり。

だってブロマイドはキラキラ仕様だし、ぬいぐるみは髪の部分が切りっぱなしじゃなくてちゃんと刺繍らしいし。

 

「あ、あのっ」

「はい?」

 

スタッフさんに声をかける。

するとその人はニコッと笑いながらこちらを振り向いた。

 

「こ、これ、ええと…買えるだけください!」

「はーい!ありがとうございますー!」

 

こうして僕は無事に初めてのきょうだいたちのグッズを手に入れることに成功したのである。

 

 

「えへへ」

 

ベッドサイドに一列にぬいぐるみを並べ、眺める。

カワイイ、カワイイネ…。

とっても…プリチーだね…。

 

「はわわぁ……」

 

可愛い、カワイイ。

僕のきょうだいたちってこんなに可愛かったんだ……(当たり前)。

なんかもう尊すぎて語彙力が失われていくのを感じるよ。

 

「あ、そうだ」

 

ふと思い立ってスマホを取り出すと、パシャリと一枚写真を撮る。

そしてそのままSNSを開いて投稿した。

『はじめてのグッズ』というコメントと共に写真を添付する。

すると瞬く間にいいねやリツイートが増え始めたのを見て僕は満足げに微笑んだ。

 

(みんなも僕と同じ気持ちなんだ…)

 

にっこり。

僕はそんな気持ちになりながら、スマホを枕元に置くと再びぬいぐるみたちを愛でる作業に戻る。

 

(みんな可愛いなぁ……)

 

僕のきょうだいたち、尊いなぁ……。

 

 

それはそれとして。

僕は気にしなかったことだが。

僕のきょうだいのグッズが出ているなら、僕自身のグッズも出ているわけであり。

それもきょうだい揃いも揃って露出が少なければ、僕からこの沼に落ちたという人間が多いために。

僕のグッズの争奪戦は、それはそれは…。

それは、まあ、うん。

 

「はわ……」

 

なので。

初めて出したグッズの売り上げが過去最高とはいかないまでも結構なものだったことを、僕はまだ知らないのであった…。

 





僕:
シルバーバレット。
今日もブラコンシスコン。
変装してはきょうだいのウイニングライブ最前列にいる。
サイリウムふりふり。
グッズもいっぱい買う。
でも自分のグッズは別に派。
愛でるのはきょうだい。
当然だよなぁ?
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