つれていって、もらっても。
"お友だち"という、存在がいる。
その"お友だち"は僕の知り合いに憑いている守護霊?みたいなもので。
でも学園内の色々なところを動き回っているあたり、守護霊とは違うのかもしれないと思ったりもする。
「
ふよふよと漂っていた"お友だち"を見つけて声をかける。
すると疲れたような感じでこちらに来るのに、「またマックちゃんを探してたのかなぁ?」と苦笑する。
なにせこの"お友だち"はマックちゃん…メジロマックイーンのことを好ましく思っていて。
マックちゃんが視えるウマではないのをいいことに、いつもエグいくらい抱き締めてるんだよな。
そのせいでマックちゃん肩こりみたいなのになってたな、この前…。
「お、おおう?」
とか、考えていると"お友だち"に抱き締められた。
実は案外"お友だち"というのは温度があるし質感もあるのだ。
とはいえ、フツーの生きている存在よりはぬるい温度だし、質感も微妙なのだが。
(ぎゅ…)
"お友だち"からは、いい匂いがする。
「……」
"お友だち"は僕を抱きしめたまま、何かを言っている。
やっぱり"お友だち"の匂いは安心するなぁ、と僕は"お友だち"を抱き締め続ける。
「…えへへ」
*
"お友だち"が基本傍にいる少女でも、"お友だち"を知覚することは出来ても触れられないことを考えると、そのウマ娘-シルバーバレットは規格外が過ぎた。
はじめは、異様なまでにトレセン学園に蔓延る怪異に狙われている様に「流石に…」と。
けれど何やかんや退けている姿を見てドン引きするやら、かんやらして。
「
明るく、『嬉しい』との気持ちを全面に押し出して自分を呼ぶ声に"お友だち"は苦笑する。
自分だって、いちおうは怪異寄りの存在であるというのに、こんなにも明るい感情を向けてもらえるなんて。
伸ばされた手が"お友だち"の体に触れ、そのまま抱き締める。
生きている、その体温はじんわりと"お友だち"に熱を与え。
「えへへ」
(ぎゅ……)
"お友だち"は、この少女を気に入っている。
いつか、と期待したこともあるけれど、それ以上に。
この少女は、生きているのだ。
だから、
(ぎゅ…)
・
・
・
生まれながらにして、プラスかマイナスかで言えば、マイナスの気配が強い子どもであったらしい。
そのため神隠し紛いにあったりなどは日常茶飯事で、そのたびに自力で帰還してはよく怒られていた。
とはいえ。
(…
僕:
シルバーバレット。
仲の良い"お友だち"がいる。
何やかんや狙われやすいタイプらしい。
でも自力でどうにか出来るぐらいにはチカラがあるとかどうとか。