さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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ウマミミは生物として強い。





「助けてサンデー!!」

「おう、どうした」

「匿って!!!!」

「へいへい」

 

その日、勢いよくダイナミックお邪魔します!してきた親友──シルバーバレットを出迎えたサンデーサイレンスは言われるがまま、自室に匿うことにした。

 

「で? なんで追われてるんだ」

「それは……」

 

シルバーバレットは言い淀むと、サンデーサイレンスのベッドに腰掛ける。そしてしばらく考え込んだ後、ポツリと言った。

「いやさぁ…久しぶりに知り合いが来たんだよ」

「…へぇ。いいんじゃないか」

「普通はね、()()()

「…」

 

はぁ…と吐かれた息にはどことなく疲労の色が見えた。

 

「…いつもは仲いいんだぜ?でもなぁ、ヒートアップしたら止まらないというか止められないというか」

「ふむ、なるほど。それで?」

「いや、だからさぁ……久しぶりに会ったんだよ」

「おう」

「……でさ、その……」

 

言い淀むシルバーバレットにサンデーサイレンスはただ黙って待っていた。やがて意を決したように顔を上げると、彼は言った。

 

「何か…喧嘩し始めちゃって。取り合い?みたいな」

「ガキみてぇだな」

「はは…。でも、すごかったんだ。掴み合いこそしてないけど、ほら」

「…うげ」

 

見せられた手首にはありありと、青々とした青アザが。

 

「で、逃げてきたと」

「うん。いや、流石にあれ以上は無理かなって……。僕の体格じゃ止めようとしても引きずられるだけだし。それに多対一だし」

「……ま、そうだよな」

 

サンデーサイレンスはそう言うと立ち上がり、シルバーバレットに手を差し伸べた。

そして彼はその手を取りながら立ち上がると、そのまま部屋を出ていく。

 

「どこ行くの?」

「とりあえず何か手当てっぽいことした方がいいだろ。ンな痣バレたらテメェのガキが…」

「…あぁ。なるほど?」

「そういうことだ」

 

サンデーサイレンスはそう言うと、救急箱を手に取った。

 

「好かれているのは、嬉しいことなんだけどね」

「けど力加減誤ってちゃ意味ねぇだろ」

「辛辣だなぁ」

「然るべきことを述べてるだけだ」

「…まぁ、短時間でこんなにハッキリ跡が出てくるぐらいだしねぇ」

 

その痣は、大きかった。

目の前のシルバーバレットよりも、…俺よりも。

どれほどの力を込めればそうなるのか。

大体が集団生活を行うようになる辺りで力加減を教えられるウマという種族において、あってはならない…。

 

「サンデー?」

「…いや、何でもねぇ。それよか、腹減った」

「そう。なら、お礼になにか作ろうかな」

「安静にしてろバカ」

「あう」





ウマはフツーにヒトミミよりも身体能力あるし力も強いしで、保育園とか幼稚園の、集団生活するぐらいの時期になると力加減のトレーニングがあるようなイメージ。
力加減覚えないと怪我させるからね、仕方ないね。

なので力加減を覚えて大人になったウマはよっぽどのことがないと力加減を誤ったりしないはずなんですよね。
それも同種族のウマにすぐ痣が現れるような力って…。
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