さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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どことなく雰囲気が似ている銀弾とスクラッパ…。



誘われたので

「やっほーう!」

「!」

 

休日、半日だけのトレーニングを終え、『さてどうしようか』と思案しているとかけられた声にサンデースクラッパは声の方を見る。

 

「シービーさん」

「うん、久しぶりだねスクラッパ」

 

そこにはニコリと笑う知り合い-ミスターシービーがおり、「一緒にご飯食べに行かない?」と誘ってきた。

 

「トレセン学園の近くにさ、アタシが学生の時通ってた行きつけの美味しい店があるんだよ。さっきここ来る前に見てきたら今も昔も相変わらずみたいだし」

「はぁ」

 

誘われたのは嬉しいが、これでも寮暮らし。

外に出るには外出届を出さねばならず、それを理由に『心遣いは嬉しいですけど…』とやんわり断ろうとすれば、「もう外出届代わりに書いてきたから」と退路を潰される。

 

「さ、行こ!」

「あ、ちょっと……」

 

グイグイと腕を引かれては抵抗も出来ず、そのまま連れて行かれる。

 

「……はぁ」

 

外出届を代わりに書いてきたというが、こうまで強引にされると『何か裏があるのでは?』と思ってしまうのはサンデースクラッパが疑り深い性格だからだろうか?

いやしかし、これまでの経験上シービーさんならやりかねない……。

そんなことを考えているうちに学園から歩いて数分の所にその店はあった。

 

「ここだよ〜」

 

徒歩数分といっても大通りではなく、路地裏の方を進まなければ辿り着けないその店は知る人ぞ知るという言葉が何よりも似合う。

 

「入ろう」

「……はい」

 

そうして入ってみれば中は外見以上に古く、だが手入れが行き届いているためかボロいという印象はない。

しかし客足があるようにも見えず、本当に営業しているのかどうか不安になる。

 

「大丈夫だよ」

 

そんなサンデースクラッパの内心を読んだかのようにミスターシービーが言う。

 

「この店ね、昔からこんなんなんだけど店主さんがちょっと変わっててさ、一見さんお断りなんだよね〜」

 

そう言うと彼女は「来たよ〜!」と店の奥に向けて叫んだ。

すると強面なナイスミドルの男性が「うるせぇ」と言いつつ出てくる。

 

「シービーか。……そっちのガキは?」

「サンデースクラッパ。…アタシの後輩」

「そうか」

 

それだけ言うと店主はそのまま厨房の方へと引っ込む。

 

「……変わってるでしょ?」

「まあ、そう、ですね…?」

 

だがそんなやり取りをしている間にも次々と料理が運ばれてくる。

どれもこれも美味しそうな匂いを漂わせており、それを嗅ぐだけで口の中が湿り気を帯びていくのが分かった。

そんな二人の様子を店主は特に見ることもなく、淡々と料理を仕上げて提供する。

 

「いただきま〜す」

「ぁ、いただき、ます」





店主:
Mr.CBが行きつけのトレセン学園近くにある()店の店主。
一見さんお断りで気難しいタイプだが、過去あるウマ娘の紹介であるなら一見さんでも受け入れていたらしい。
Mr.CBが行きつけになったのもそのウマ娘からの紹介である。
また店主さん自体がそのウマ娘と店主と客というよりは年の離れた友人みたいなものだったらしく、そのウマ娘から「あげる〜」と言われてもらった幾つかの物が店にあるかも…?
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