『お友だち』っぽい感じ。
幼い頃から、僕のそばには『キミ』がいた。
『キミ』は、多くの他人には視えない存在で、『キミ』のことを周りに話せば大概が気味悪がり、極小数が興味本位でちょっかいを出してきた。
だけど、そんな人たちよりも『キミ』の方がよっぽど大切だった。
だって『キミ』は、周りの人たちと違って僕の話を、真剣にいつも楽しそうに聞いてくれるから。
だから僕は、いつしか『キミ』のことを誰かに話すことはなくなったし、これからも話すつもりはない。
「…ねぇ、」
そばにいる『キミ』に声をかける。
すると『キミ』はスッと寄ってきて、いつものように僕に撫でられる体勢になった。
幼い頃から変わらない行為。
僕にこうやってスキンシップをされるのが好きな『キミ』は、いつもこうして撫でさせてくれる。
「キミは、ずっと僕のそばにいてくれるよね?」
『キミ』に問いかけると、もちろんだよとでも言うように、すり寄ってくる。
それがなんだかくすぐったくて、自然と笑みがこぼれた。
「……ふふ、ありがと」
お礼を言うと『キミ』はまた僕に擦り寄って甘えてくる。
そんな『キミ』を優しく抱きしめて、僕は目を閉じた。
……ねぇ、『キミ』。
これからもずっと一緒にいようね?
僕のそばにはずっと、ずっと、ずっと…。
*
共に歩いている中、いきなり足をガクンと取られた『運命』に、共にいた存在はその手を掴んだ。
真っ暗闇を落ちていく中で、次に光を感じた頃には何か守護霊の如きモノになっていた。
ちなみに件の『運命』は赤子となっており、そばにいる存在にキャッキャと手を伸ばしていた訳なのだが。
「…ずっとそばにいてね」
はじめは、大変だった。
自分のことが視えている『運命』の家族に消されそうになって、『運命』がそんな自分を見てギャン泣きしてくれなければ、本当に危なかった。
『運命』は守護霊と化した存在に懐いてくれて、『運命』の家族もそれを受け入れてくれるようになったけれど……。
「キミが僕から離れるなんて、絶対に許さないから」
日々、『運命』の執着心は凄まじいものになっていく。
僕だけしかいらないと言って、他人を遠ざける。
「キミのことを怖がったり、バカにしたりするような人はいらない」
そう、冷たい瞳で言い切ったのはいつのことだったか。
『運命』が、己を拒絶するような人間に対して、容赦なくなったのはいつからか。
「キミのことを一番に理解してるのは僕だよ?だから……キミも僕のことを一番に理解してくれるよね?」
そう言って笑う『運命』を見て、自分は思ったのだ。
ああ、この子はきっと一生独りぼっちなんだろうなと。
それが、とても───。
「…どうしたの?そんなに嬉しそうな顔して」
【戦う者】:
サンデースクラッパ。
幼い頃から自分のそばにいる『キミ』に依存している。
『キミ』のことが視えない人が大半で、その事実を面白がられたり気味悪がられたりを繰り返した結果、家族と『キミ』さえいればいいと思うようになったらしい。
『キミ』:
ただの友だち。