さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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二人暮ししてる軸。



仲良しいっしょ

気の合う友人だったカツラギエースと、いつしか同居するようになっていた。

家は困っていたお婆さんを助けたらそのお礼としてもらってしまった立派な一戸建て。

立地的にも駅やスーパーへ、まぁまぁの距離という場所で僕らは過ごしている。

 

「ただいま」

「おかえり。…あれ?どうしたのそれ」

「おすそ分けってさ」

「わぁ、立派!」

 

この土地は子どもとか若者がもうあまりいないようで。

その中で外からやって来た若い僕らはどこか孫みたいに可愛がられている。

今日はお婆さんから立派な白菜をもらってしまった。

 

「ミルフィーユ鍋にしようか」

「いいな!……あ、でも二人分にしては多くないか?」

「んー、まぁ余ったら明日食べればいいし」

 

エースはそのまま僕へ白菜を渡し、僕はキッチンで料理を始める。

エースも手伝ってくれようとしたが、飼っている猫にご飯を催促されたためリビングの方へと。

 

「あんまりあげすぎないようにねー」

「分かってるー」

 

ウチの猫は茶トラなので大きい。

物凄い人懐っこい子ではあるのだけど、食いしん坊なので。

それに賢いから「ぼくもらってませんよ」って顔して、ね?

 

「さて、と」

 

エースはご飯をあげに行ってくれた。

僕はその間に鍋の準備。

ひょひょいひょいひょいと煮るところまで行って、煮てる間ちょっとエースと話したりして。

 

「エースぅ、ちーたん抱いといてね」

「んー」

 

『ちーたん』こと、"ちゃいろ"が不満げな顔でエースに抱かれているのにくすりと笑う。

 

「後でちーたんが好きなちうるあげるからさ、機嫌直してよ」

 

 

「うぐっ」

「おっ」

 

そして、寝るとなって。

いつも通りにエースのおなかの上にどええ〜んと鎮座しなすったちーたんはフンスフンスと自分のいい感じな体勢を探すようにエースの体を歩き回る。

 

「エース、ちーたんのお世話係」

「はいはい」

 

僕の横に寝転がるエースは苦笑いしながらちーたんをなでなでしている。

僕はその間に自分の布団でスマホをいじる。

カメラアプリを起動して苦笑するエースを撮りながら、ちーたんとエースのツーショットを撮ったり。

 

「んふふ」

「なんだよ」

「いや?別に?」

「……変な奴」

 

それからしばらくスマホで撮ってから布団へもぐりこむ。

 

「電気消すぞー」

「んー」

 

カチッと音がして部屋が真っ暗になる。

僕がもぞもぞと布団の中で動くと、お腹に温かいものが乗っかってくるのを感じた。

それは僕の横に来ると丸くなって寝る体勢に入る。

 

「…乗ったままじゃないんだ」

「お前の方があったかいからなぁ」





このふたり、めちゃくちゃおじいちゃんおばあちゃんに可愛がられてそうだなって。
困ってるの見たら率先して助けるし愛嬌あるし。
それに美形だしねぇ…。
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