スタスタとトレーニングへ。
ふわ…と欠伸をすると時間はちょうどいいぐらい。
隣で眠っているキミを起こさないように布団から出ると、さっさと着替えてトレーニングに出る。
まあ、トレーニングとはいっても体がなまらないように走るぐらいなのだけど。
「よし、今日はこのあたりで終わりにしよう」
軽く流すように走り終え、クールダウンの為にゆっくりと歩く。
朝の空気は冷たくて気持ちがいいし、体もほどよく温まってちょうどいい感じだ。
……と。
「あ……」
ふと携帯が震えた気がして、ポケットから取り出すとキミから連絡が来ていた。
時間を見るにキミが起きるには随分と早いけれど…。
「どうしたの?」
───どうしたもこうしたも!起きたらいないから…!
「ああ、ごめん。ちょっと走ってた」
───走るなら起こしてよ!一緒に走りたかったのに!
「いや、気持ち良さそうに寝てたから……」
───……じゃあ明日は絶対起こして!
「……わかった」
───よろしい。それじゃ、また後で。
「うん、また後で」
電話を切ると思わず笑みがこぼれる。
ああもう、キミは本当に可愛いなあ……!
そう思いながら、こんな朝も悪くないなと思いながら家路につくことにした。
*
朝から肝が冷えた。
いつもなら横にいるはずの温かさが冷えきっていて、慌てて目覚めればキッチンにもどこにもいなくて。
「ああもう、本当に心臓に悪い……!」
思わず頭を抱えてしまう。
でもまあ、とりあえずは無事が確認できたから良かったけど……。
「……よし」
今日は絶対に一緒に走ってもらおうと心に決めて、キミが帰ってくるのを待つことにした。
「おかえり」
「うん、ただいま」
足りなかった食材があったのか、マイバッグを持ったキミが帰ってくる。
「すぐ朝ごはん作るからね」と、前に自分が贈ったエプロンをつけてキッチンに立つキミ。
「手伝うよ」と声をかければ、「じゃあお願い」と返ってきたので隣に立つことにした。
「今日は?」
「えっとね、卵を焼いて……」
冷蔵庫から食材を取り出しながら今日のメニューを聞く。
朝食はだいたいが和食で、たまに洋食というパターンが多いのだけど……。
「美味しそうだ」
「そうかなあ?いつもと変わらないよ?」
「胃袋を掴まれてるから」
「…えへへ」
嬉しそうに笑うキミに、思わず見惚れてしまう。
「あ、そうだ」
ふと思い出したように声をあげるキミ。
何かと思って顔を向ければ、少しだけ照れた様子で口を開いた。
「おはよう、███」
そんな不意打ちの言葉に、思わず顔が熱くなるのがわかる。
ああもう!本当にキミは……!
「……うん、おはよう」
なんとかそれだけ返して朝食の準備に戻るけど……本当に心臓に悪い!
朝目覚めたら隣にいねぇ!ってなって大焦りする同居人といつも通りふわふわに生きている銀弾の話。
わァ…すっごい着信音の数ゥ…。