さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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実質乙女ゲー…かな?



選んでね!

この世界には『三女神さま』ってのがいる。

あぁ、ウチの学園のウマレーターじゃないヤツね。

んで、その『三女神さま』は時折「お告げ」をしてくるんだ。

まあ、トレセン学園でも決まった時期・時間に『三女神さま』の像の前にいると目に見えて強くなれるっていう七不思議みたいなものがあるから多少はね?

 

さてさて、その「お告げ」に関してだけど。

結構内容に関しては千差万別らしい。

生命に関わるような大事からごく些細なことまで、それこそ『三女神さま』の気分次第。

中には「お告げ」の内容に従っていたら幸せになった!みたいなわらしべ長者みたいなこともあるらしいから侮れないよねぇ……。

さて、そんな「三女神さま」のお告げだけど……今回のは随分と突拍子もない内容だったみたいだ。

なんでも───、

 

「誰か、一緒になる人を選べ…ねぇ」

 

しかも、先生(トレーナー)は初っ端「ダメです」ってされたしな。

「絶対、絶対お告げに従ってくださいね!?」と念を押されたけど、そもそもお告げの内容が内容だ。

 

「いや……でもなぁ……」

 

正直、この『三女神さま』のお告げは今までも結構あった。

頭の中に直接突っ込まれてくる声はもはや慣れ親しんだと言っていいもので、

 

「ま、今度もいつも通りでしょ」

 

なんて軽く考えていた。

だって『三女神さま』のお告げだよ?

今までも色々あって、お告げに従わなかったこともあったけど大したことにはならなかったし。

だから今回も大丈夫だろうと高をくくっていたんだけど……。

 

「いや……でもなぁ……」

 

今回のは今までのお告げとはちょっと毛色が違う気がするんだよなぁ……。

そうこうしているうちに学園に到着した。

お告げが会ってから数日、段々頭の中に響く声がうるさいぐらいになってきて辟易とする。

 

「あぁもう、わかった!わかりましたよ!」

 

頭の中で響く声を振り払うように頭をぶんぶんと振る。

……いや、でも確かにここまでは今までにない。

なにせお告げはこう言ってきたのだ。

『誰かと一緒になる人を選べ』と。

そして『その相手とは一生を添い遂げる関係になれ』と。

 

「いやいや……流石にそれは……」

 

思わず頭を抱えてしまう。

いやね?

確かにそうしないと僕の身が危ないらしいってのは分かるよ?

それを三女神さまたちが心配してくれてるってのも分かってるんだ。

だけどさぁ……。

 

「僕と一緒になってくれる人なんていないって……」

 

そう、相手には相手の人生がある。

いや、その前に僕を選ぶような相手はいないと思う。

実際この学園で僕が話したことのある人なんて両手の指で数えられるぐらいだしなぁ……。

 

「はぁ……どうしたもんかねぇ……」

 

お告げの内容を反芻しながら教室まで歩いていると、後ろから声を掛けられた。

 

「おーい!シルバー!」

 

振り向くとそこには一人のウマ娘がいて…?





僕:
シルバーバレット。
幼い頃から『三女神サマ』によくお告げをされていた。
何でかは知らない…けど結構過保護に扱われている。
中でも今回はしつこくしつこ〜くお告げを守るように言われた(脳直)らしく、何とかしようとはしている…ようだが?
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