さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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元から小さいのにね。



みんなの庇護対象

(はて?)

 

死んで、生まれ変わったのはいいのだが。

 

(なんで、僕だけ女の子なんだか)

 

馬からウマっていう人間っぽいナニカになって。

僕だけじゃなく家族も同じようになっているのだけど…。

 

(他はみんな、前と同じ性別なのになあ)

 

視界に映る手のひらは小さい。

五歳児の僕の手だ。

手だけじゃない、足も胴も首も全部小さい。

…今生、僕は女の子になっている。

 

(うーん……)

 

性別が変わっても、前世と変わらない家族構成で、今世でも弟妹がいるんだけど……。

 

「おねえちゃん!」

「あねき!」

「ねえさん!」

「ねーちゃ!」

「わ〜…っ」

 

ぴょんと飛び込んできた弟妹たちを何とか受け止めるとおしくらまんじゅうもかくやと言わんばかりに、ぎゅうぎゅうと引っ付いてきた。

 

「おねえちゃん!」

「ねーちゃ!」

「あねき!」

「わ〜っ!みんな待って〜!」

 

 

(……ぐえ)と少しなる。

前世は男で今世は女なので体格が違いすぎて、尻餅をつく。

それでも、僕にひっついたままの弟妹たちは離れない。

 

「……ふふ」

 

前世では、こんな風に甘えられることがなかったので、なんだか嬉しくなって笑ってしまう。

 

「おねえちゃん!わらった!」

「あねきがわらった!」

「わ〜い!」

(……かわいい)

 

ふくふくとした弟妹たちをモチモチ撫でると「キャ〜!」と嬉しそうに僕に撫でられる。

くふくふと、その光景に微笑めば上からワシャワシャと撫でられて。

驚いて上を見上げれば父さんがニヤッと笑って…。

 

「お前たち、そろそろ姉ちゃん離してやれ」

「えー!」

「もっとあそぶー!」

「ねーちゃといっしょがいい!」

「……ぐえ」

(……く、苦しい)

 

弟妹たちに揉みくちゃにされながら、僕は父を見上げて。

前世では見たことのない父さんの笑顔に嬉しくなった。

 

「そら」

「わっ」

『ヤーッ!!』

「お前らが揉みくちゃにしてたらコイツ米粒ぐらいになっちまうぞ。それでもいいのか?」

「それはヤダー!」

「ねーちゃ、ちいさいからつぶれちゃう!」

「なら、はなれる」

「む〜」

 

父さんの言葉に弟妹たちが僕から離れる。

 

(……助かった)

 

…とはいえ。

 

「父さん」

「ん?」

「ぉ、降ろして、もらえませんかねぇ…?」

「ヤダ」

「えぇ…」

 

父は僕を抱き上げたまま。

下からは「かえして〜!」と声が響く。

やり過ぎると揃いも揃ってボロ泣きし始めん子たちだからそう頼んでいるというのに。

 

「やーだね!」

「父さん!!」

 

べ!と舌を出す父さんに叫んだのも束の間、母が「何やってんだアホンダラ」と父さんをシバいた。

それで何とか降ろしてもらったのだけど…。

 

「ぐえっ」





僕:
シルバーバレット。
何故か一人だけウマ娘軸。
どこまでいっても合法ロリなので弟妹たちに守られる日々。
よく弟妹たちに抱き着かれ抱っこされては揉みくちゃになっている…らしい。
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