さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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祈るだけ。



あなたのために

「カミサマなんて人間の創造物に祈るなんてするわけないだろ」

 

そうボソリと呟く親友の言葉にサンデーサイレンスは『よく言うぜ』と内心漏らす。

サンデーサイレンスの親友であるシルバーバレットはいわゆる神を信じていない。

それは過去に色々あったからと濁されて詳しくは知らないが、その顔の約半分を埋める火傷跡を見れば、ある程度の想像はできる。

だからサンデーサイレンスはシルバーバレットが神に祈る姿など見たことがない。

 

「カミサマなんていない……いるなら僕はこんな顔にならなかったし、……が死ぬこともなかった」

「やめろよ、縁起でもない」

「……そうだね」

 

だがそれでもサンデーサイレンスは知っている。

この親友が夜になると祈っていることを。

それは懺悔であり、後悔であり、そして許しを乞うものであり……。

そんな祈りを知ってしまった日からサンデーサイレンスは神を信じないシルバーバレットに祈る。

 

(頼むから……シルバーバレット(アイツ)が幸せになりますように)

 

でも、その祈りはきっと届かないだろう───カミサマは、クソッタレだから。

だけどサンデーサイレンスは祈らずにはいられない。

例えそれが親友からしてみればいらないものだとしても、サンデーサイレンスにはそれしかできなかったのだから。

 

 

シルバーバレットは祈らない。

だってあの時、どれだけ祈っても願っても、カミサマというやつは何もしてくれなかったから。

自分でどうにかした方が手っ取り早くて、そして効率的だ。

だからシルバーバレットは神に祈らない。

だが、それでもサンデーサイレンスだけは信じている。

それは親友としての贔屓目もあるだろうが、それ以上にシルバーバレットが知っているからだ。

 

(カミサマなんていないけど)

 

栄光を勝ち取った自分と時を同じくして変わってしまった周囲。

それは今でも直らないが、サンデーサイレンスだけは変わらぬままシルバーバレットをただのシルバーバレットとして扱ってくれる。

シルバーバレットがサンデーサイレンスに救われたのは、もう数えきれない程だ。

だから、その恩を返すようにサンデーサイレンスのためにシルバーバレットは神に祈る。

 

(頼むから……)

 

この祈りが届くか届かないかはわからないが、それでも祈らずにはいられないのだ。

 

(どうかサンデーを幸せにしてくれよ)

 

カミサマなんてクソッタレな存在よりも、もっとずっと信じられる親友の為に。

故に、

 

(幸せに、してくれなかったら)

 

────ブッ◾︎してやるからな。





僕:
シルバーバレット。
結構無神論者。
でも親友であるSSのためになら祈るし。SSが幸せなら自分がどんな目にあおうとも別にいいよ!なクソデカ友情持ちでもある。
重いよ…。
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