祈るだけ。
「カミサマなんて人間の創造物に祈るなんてするわけないだろ」
そうボソリと呟く親友の言葉にサンデーサイレンスは『よく言うぜ』と内心漏らす。
サンデーサイレンスの親友であるシルバーバレットはいわゆる神を信じていない。
それは過去に色々あったからと濁されて詳しくは知らないが、その顔の約半分を埋める火傷跡を見れば、ある程度の想像はできる。
だからサンデーサイレンスはシルバーバレットが神に祈る姿など見たことがない。
「カミサマなんていない……いるなら僕はこんな顔にならなかったし、……が死ぬこともなかった」
「やめろよ、縁起でもない」
「……そうだね」
だがそれでもサンデーサイレンスは知っている。
この親友が夜になると祈っていることを。
それは懺悔であり、後悔であり、そして許しを乞うものであり……。
そんな祈りを知ってしまった日からサンデーサイレンスは神を信じないシルバーバレットに祈る。
(頼むから……
でも、その祈りはきっと届かないだろう───カミサマは、クソッタレだから。
だけどサンデーサイレンスは祈らずにはいられない。
例えそれが親友からしてみればいらないものだとしても、サンデーサイレンスにはそれしかできなかったのだから。
*
シルバーバレットは祈らない。
だってあの時、どれだけ祈っても願っても、カミサマというやつは何もしてくれなかったから。
自分でどうにかした方が手っ取り早くて、そして効率的だ。
だからシルバーバレットは神に祈らない。
だが、それでもサンデーサイレンスだけは信じている。
それは親友としての贔屓目もあるだろうが、それ以上にシルバーバレットが知っているからだ。
(カミサマなんていないけど)
栄光を勝ち取った自分と時を同じくして変わってしまった周囲。
それは今でも直らないが、サンデーサイレンスだけは変わらぬままシルバーバレットをただのシルバーバレットとして扱ってくれる。
シルバーバレットがサンデーサイレンスに救われたのは、もう数えきれない程だ。
だから、その恩を返すようにサンデーサイレンスのためにシルバーバレットは神に祈る。
(頼むから……)
この祈りが届くか届かないかはわからないが、それでも祈らずにはいられないのだ。
(どうかサンデーを幸せにしてくれよ)
カミサマなんてクソッタレな存在よりも、もっとずっと信じられる親友の為に。
故に、
(幸せに、してくれなかったら)
────ブッ◾︎してやるからな。
僕:
シルバーバレット。
結構無神論者。
でも親友であるSSのためになら祈るし。SSが幸せなら自分がどんな目にあおうとも別にいいよ!なクソデカ友情持ちでもある。
重いよ…。