さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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ありふれた普通の日。


◆日常

住んでるマンションに帰ると部屋の前でかわゆい娘が待っていた。

 

「なんだ、来てたのか」

「!、お姉ちゃま!」

「暑かったろ、中に入ろう」

 

待っていたのはかわゆい僕の妹であった。

べそをかいた跡があったから、おおかた母と喧嘩でもして飛び出してきたのだろう。

 

「アイス食べる?」

「食べる!」

 

キラキラと目を輝かせる妹に頬が緩む。

年の離れたかわゆい妹だ。

妹も僕と同じようにウマ娘で、綺麗な黒鹿毛の髪をしている。

顔立ちも姉の贔屓目なしにかわゆい。

もう少し大きくなったら彼女も僕のようにトレセンに行くのだろうか。

僕みたいになりたいと常々言っているのだから。

 

「...フォー」

「なぁに、お姉ちゃま」

「怪我には気をつけるんだよ」

「?、はぁい」

 

願わくば僕のようにならないことを祈る。

「ありがとう、先輩」

「いや、いいよ。いつものことだろう」

 

手を引いたのは芦毛の可愛い後輩。

こちらに転入したてで校内で迷っていた彼女を助けたのが縁の始まりだ。

毎度会う度に迷っているものだから放っておけずにいる。

それに彼女は物静か?おっとり?しているタイプで僕としても関わりやすい感じなのだ。

 

「ご飯!ご飯食べよう、先輩!」

「はいはい」

 

食事を取ってくる!と走っていった彼女を見送る。

彼女はよく食べ、よく走るウマ娘だ。

よく食べるというのは転じてタフであるということ。

それが少食である僕にとっては少し羨ましいことでもあるが。

 

しかし、彼女は自分の食事風景を誰かに見られるのを苦手としているようだ。

まぁ、普通のウマ娘の2倍以上は確実に食べてるからなぁ…。

確かに自分が食べているところをジロジロ見られるのは嫌だし。

 

「ただいま、先輩」

「おかえり」

 

帰ってきた彼女は絶妙なバランスで大量の食事が乗ったお盆を持っていた。

いただきます、と声を出して食べ始めた彼女に応ずるように僕もいただきます、と言ってコンビニおにぎりの封を開ける。

 

「…先輩はそれで足りるのか?」

「足りるよ。いつも言ってるだろう」

「でも…、ほ、ほら、このから揚げとかどうだ!?」

「いいよ、キミが食べて。僕、おにぎり2つでお腹いっぱいになるからさ」

 

いつも言ってるのに、相変わらず僕に食べさせようとする後輩に苦笑する。

心配してくれるのは凄く嬉しいけどね。

断るとシュン…としてしまったので罪悪感が凄かったな…。

 

「そう言えば、先輩。また食堂で季節限定デザートが出るらしい」

「…あー、何だったっけ。にんじんゼリーとか出てた記憶あるなぁ」

 

昔の限定メニューの話をすると彼女の目がキラキラとし始める。

それを可愛いなぁと思いながら、星が連なったような髪飾りを着けている後輩を見やるのだった。




僕:ょぅι゛ょな妹を溺愛している。基本的にデレデレ。
人見知りであまり人に関わりたがらないが困っている人は放っておけないタイプ。お人好し。

髪飾りの後輩:いったいどこの何リキャップなんだ…?
道に迷っていると助けに来てくれる優しい僕に懐いている。
僕は自分がどれだけ食べても褒めてくれるのでたくさんもっちゃもっちゃしている(しかし食べ過ぎだとストップが入る)。
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