さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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……ちったくなっちゃったかぁ。



ちったくなった!

「…」

 

目を覚ますと、自分の横にチミッ!とした親友がいた。

みごとジト目な顔立ちの全長20センチぐらいになってしまった親友は「ん」とでもいうように未だ混乱中の僕に手を伸ばしてきて。

 

「いったい…どうしたのさ?」

 

こうはならんやろ、なっとるやろがい!なんて脳内がうるさくなりつつ、求められるがままトントンと背中を一定のリズムで叩きながら問いかける。

 

「……」

 

親友は、ただ僕を見つめているだけで何も答えない。

……いや、よく見ると口付近がモニョモニョ動いているような?

 

「……なに?」

 

耳を近づけて聞いてみるも何も分からない。

ただただ「もっと撫でて」「甘やかして」というように頭や頬をグリグリ擦り付けられるばかり。

 

「……」

 

仕方ないので撫でて甘やかしてやれば、親友は満足そうに目を細めながらスリスリと甘えてくる。

……うーん、これはこれで可愛いけども。

 

「ねぇ、そろそろ教えてよ。何がどうしてこうなっちゃったの?」

 

いくら問いかけても答えてくれない親友に焦れて再度問いかけると、ようやく反応が返ってきた。

 

「!」

 

身振り手振りで状況説明が入る。

うごうご…うごうご…。

 

「…なるほど」

 

 

少しばかりストレスが溜まっていた。

なのでキミに甘えたいのに、キミは子どもたちの方にかかりきりで。

だから、少しお星様とやらに『お願い』してみたら。

 

───チマッ。

 

こうなった、ワケで。

いちおう動けはするが喋れはしないし、当然いつものようにキミを独り占めすることもできない。

 

「……」

 

ゆえに、せめてもとチマッ!と抗議の動きをするが親友は困った顔をするだけ。

 

「うーん……でも、その姿だといろいろと不便そう」

 

そう言いつつ僕から離れていくので、慌ててすがりつくようについていく。

すると親友は困ったような顔をしつつも優しく抱き上げてくれたので、僕はようやく満足して大人しくなったのだった。

 

 

『おじいさま、どうしたの?』

「あぁ、おはよう。…実はね、グローリーが───こんなに、なっちゃって」

 

『えー!?』と大きな悲鳴が上がるのも無理はない。

僕だって今も少々混乱したままだ。

目線を下げるとチマッとしたグローリー──グローリーゴアがムッと僕の服の胸元を掴んで拗ねたような顔をしている。

このまま放っておくとポコポコ殴られかねないので(といっても痛くはないが)また先程と同じようにヨシヨシし。

 

『どうしたら治るー?』

「う〜ん…。なんか甘やかせば治るかなぁって」

『あぁ〜…うん、ソウダネ』





【栄光を往く者】(チビver):
グローリーゴア。
ストレスが溜まり、星に願いをした結果ぱかプチサイズになった。
喋れはしないだけで意思疎通はでき、【戦う者】にいっぱい構えと言わんばかりに甘えまくっている。
基本ジト目だけど案外表情豊かだとか。
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