さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

918 / 1416

生存ルートにて、ファインモーションが銀弾の正妻になっている世界線にて。



どんな人?

Quick Witted(クイックウィッティド)はアイルランドの王族であり、時期王女となるファインモーションの長子であり、長男である。

本来はファインモーションの兄──Quick Witted(クイックウィッティド)にとっては伯父に当たる彼が王になるはずだったのだけど、その妹である母いわく『兄は此処に縛られるよりも自由に生きている方が似合うから』と。

 

「……」

 

それはそれとして。

Quick Witted(クイックウィッティド)は己や、他弟妹たちの…いわゆる父親を知らない。

全きょうだいであることは知っているが、その件の父親について彼らは何も知らないのだ。

 

「どんな人なんだろう…」

 

みんな、自分たちを母似だという。

中には『()()()()()父親の要素が見えない』とまで言う者もいるのだから、よほど似ていないのだろう。

だが、「でも」と彼は思う。

 

「お母様はああ見えて結構言う時は言うタイプだし、それで現状なら…そういうことなんだろうなあ」

 

 

遠距離婚であるシルバーバレットとファインモーションは中々会えない。

というか、そもそもが一国の女王となったファインモーションがおいそれと市井に下りれるわけもなく、かといってシルバーバレットの方も"仕事"においてはトップ層のウマであるからしておいそれとは動けない。

だからこそ、ふたりが会える機会というのは限られているのだけれども。

 

「久しぶりですね、シルバーバレット」

「ええ、おひさしぶりです。殿下……いえ、今は陛下でしたな」

「ふふ、あなたが言うと嫌味に聞こえますよ?」

 

そう笑いながら言う彼女だが、シルバーバレットは受け流して丁寧にエスコートをし始める。

シルバーバレットとしては『何でSPとかいないんだろう』と、『そっちの方が安全だろうに』と思わなくもないが、自分しかいないなら周りに目を光らせなければと意気込む。

 

「それで?今日は何か御用ですか?」

「いえ、用というほどのことではないのですが……。ただ、貴方にお会いしたく思いまして」

「……あなたって人は本当に……」

 

ファインモーションはシルバーバレットを()()『仕事人』としてしか見ていない。

それは彼がそう振舞っているからであり、そしてまた彼の立場もそうであるからだ。

だがしかし、それでも彼女は彼にエスコートされるし、周りはそれを見ても何も言わない。

 

「…危ないので、離れないでくださいね」

「分かってます」

「……距離が近いです」

「…あなたと私の仲なのに?」

「…………。…もう」





僕:
シルバーバレット。
お婿さん。
けど、基本的には微妙に離れた位置にいそう。
嫁の方からグイグイいかないとすぐに逃げるんだ。
自己肯定感ゴミだから…。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。