さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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いつまでも友だち。



『お友だち』と

僕には幽霊の『お友だち』がいる。

本来は他の子に憑いている守護霊(?)みたいな感じらしいけど、そんな感じはあんまりない。

何故なら、

 

「…また来たの?」

『来ちゃダメなのか?』

「そういうわけじゃないけど。…守ってる子のこと、放っておいていいの?」

『最近はヘーキだよ。アイツも明るくなって正のパワーがあるようになってきたからな』

「なにそのパワー」

『正のエネルギー。……それより、お前こそ大丈夫か?最近ずっと元気ないだろ』

「そんなことないけど?」

『嘘だな。オレを誤魔化せると思ってんのか?』

「……別に。ただちょっと、嫌な夢を見てるだけ」

『ふーん……』

 

僕のじゃない守護霊(?)は僕の周りをフワフワと飛び回りながら、少し考えるように唸った。

そして、何か思いついたらしい。

にんまり笑って、言った。

 

『一緒に寝るか!』

「は?」

 

 

そのウマ娘-シルバーバレットは、『お友だち』にとって、ずっとずっと、待ち望んでいた相手(たましい)だった。

まさかウマ娘として生まれているとは思わなかったが、"あの頃"と変わらず親友になってくれたから別にいい。

が、しかし。

 

『…オレのモンに、なに勝手に手ェ出してやがる』

 

『お友だち』の親友は、今も昔も光り輝いているから。

光り輝いて、やさしいから。

手を伸ばせば救ってくれるんじゃあないかって、好き勝手に求められる。

それでタチが悪いのが、当の本人が縋られているのに気が付いていないくせに無自覚に救ってしまうから。

だから、『お友だち』は心配なのだ。

親友がまた、傷つきやしないかと。

 

「どうかした?」

『……あ?』

「いや、ボーッとしてたから」

『……いや、なんでもねぇ。それよりお前こそどうした?フツーはそんなの気にしない癖に』

「そう?……別にそんなことないけど」

『へいへい……』

(……ま、でもコイツももう子どもじゃねぇんだし)

 

それに、と『お友だち』は思う。

 

(オレが払ってんのはドデカいのだけだからなァ。細々としたのはコイツの傍にいるアイツらが払ってるから…)

 

思い浮かぶのはシルバーバレットにまとわりつく気に食わないヤツらのこと。

まだ、シルバーチャンプとか、そういった幼気な子たちなら許せるのだが、アレはダメだ。

 

(コイツが気づかないのをいいことに…!)

 

いつでもふわふわと無垢に笑うせいで変な虫を寄せ付ける。

だが誘蛾灯はいつだって、自分が虫を引き寄せていることに…。

 

「苦虫噛み潰した顔してどうしたの?」

『…お前のせいだよ』

「……特段何をした覚えもないのだけど」





僕:
シルバーバレット。
『お友だち』とお友だちだけど、基本鈍感。
なので時々ため息つく『お友だち』によく首を傾げている。
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