さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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ぐるぐる切り替わる。



未来とは

ホワイトバックには『未来視』的なチカラがある。

とはいえ結果が見えるだけであって、その過程は分からない。

彼の祖母-白牝(しろめ)と呼ばれた女性-と比べれば微々たるものであり、『先読み』と呼ぶのもおこがましい。

だが、それでも未来が見えることは事実であり、それを活かせることもまた事実であった。

 

「さてと……」

 

ふるりと、ホワイトバックは閉じていた瞼を開ける。

昔は絶えず見えていた未来だが、現在は切り替えることができるようになった。

 

「おじいちゃん!」

「ン」

 

未来を見た際に必ず起こる余韻にぼうっとしていると目に入れても痛くないほどに可愛がっている孫-チビこと、シルバーバレットが抱きついてきた。

歳の割には賢くもあり、また察しもいいこの子のことだ、ホワイトバックが現実(こっち)に意識を戻すのを待って、ようやっとやってきたのだろう。

 

「おじいちゃん、だいじょうぶ?」

「ンー……ああ、大丈夫だ」

 

心配げに見上げてくるチビに笑いかけるホワイトバック。

その笑みに安心したのか、チビはにっこりと笑ってから再び抱きついてきた。

そんな孫をあやすように撫でてやりながら、ホワイトバックは思考する。

 

(さて……どうしたものかナ)

 

シルバーバレットは、ホワイトバックのようなチカラは有していない。

がしかしだ。

 

「チビ…」

「どうしたの?おじいちゃん」

 

チビがそばにいると、確定したはずの未来がことごとく変わっていくのだ。

ホワイトバックが見る未来は、確定したものだ。

その確定の未来が、チビといる時だけことごとく変わってしまうのだ。

 

(…何も起こらなけりゃあ、いいケド)

 

 

何故だが、昔から運試しとか占いとかそういうのが上手くいかない体質だった。

テレビとかで流れる星座占いとかは別になんともないのだけど、正月とかに神社でおみくじを引こうとすると番号を出す機械が壊れるわ、振って番号を出すものならその入ってた筒が割れるわで、まあ散々な目に合うことが多かった。

 

「お前、なんか呪われてんじゃね?」

 

と友達に言われるのもしょっちゅうだったし、その度両親には心配をかけてしまったものだ。

だからなのかはわからないけど、僕はそういうオカルト的なことは信じていなかった。

『運命論』とか、そういうのもね。

神頼みするぐらいなら自分で叶えた方が早いし。

 

「叶えたいものがあるなら自分でどうにかするし、それが呪いだってんなら自分で払い除けるさ」

 

そう告げて触れた御守りがまた、パツンと糸が切れて壊れてしまったのには苦笑するしかなかったけれど。





僕:
シルバーバレット。
ひっきりなしに未来が切り替わる。
よっぽどの事がなければ未来が確定しないウマ。
なお確定してしまうと後はもうどうにもできないほど強固にはなるが…?
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