さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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目の保養目の保養。



約束されし…

僕の血筋は結構面食いらしい。

若い頃に亡くなったおばあちゃんの写真を見てもめっっっちゃくちゃ儚げの美人だし、おじいちゃんもお母さんも言わずもがな。

お父さんだって母さんが惚れただけあり、格好いい。

…というか、こんな田舎にいていい顔の良さじゃない気がする。

そりゃあ父さんも近所のお姉さま方から何やかんやともらってくるはずだわ。

ちょいワルのイケメンだけど、変に不器用というか…うん。

だから、母さんいつもガルグルしてるんだろうなあ。

 

「…どした?」

「ん」

 

というわけで、この光景も見慣れたものだ。

昔はよく家庭内別居していたけれど、現在は喧嘩するよりも先に拗ねてかまえ状態になるのでお互いにベタ惚れなふたりは怒るよりも先にいちゃつく。

 

「仕方ねえなあ」

「…へへ」

 

……いや、うん、仲いいならいいんだけどね?

でもさ、僕の前ではやめよ?

せめてふたりっきりの時にしてくんないかな。

いやまあ、僕も思春期真っ只中だからちょっと恥ずかしいっていうのもあるんだけどさあ。

それにしたってだよ?

 

「…ちっと今日はもう寝るわ」

「……うん、おやすみなさい」

 

……我慢できなかったかあ。

分かってない張本人は「もう寝るのか?」なんて惚けたこと言ってるけど、知らぬ存ぜぬな父さんは「おやすみ」と僕の頭を撫でた。

 

「……うん、おやすみ」

 

まあでも、僕も僕でそういうとこあるからなあ。

仕方ないかあ。

 

 

「おはよぉ、サンデー」

「ん」

 

やさしく撫でられている感触がして、目を覚ますと親友であるサンデーが傍にいた。

時計を見るといつも起きる時間をだいぶ過ぎていたが、隣にいる彼が離してくれそうにないので大人しく可愛がられることにする。

 

「相変わらず細ぇ体だな」

「太らないんだよ、仕方ないだろ」

「抱き心地が悪い」

「抱き枕でも買ったら?」

「お前が抱き枕になればいい」

「やだあ、えっち」

「は?」

 

冗談交じりにからかってやると、サンデーが真顔で首を傾げた。

いやだって、そうじゃん。

僕男だよ?

そういうのって普通女の子に対して言うやつじゃない?

……まあでも、僕はもう慣れっこだけどさ。

 

「……お前、また痩せたか?」

「え? そんなはずないと思うんだけどなあ……」

 

この前測ったら変わってなかったはずだし。

はず、だし…。

 

「ほら、腕とか腰とか。脚はいつも通りだが」

「え、なんで分かるの?」

「毎日触ってるからな」

「……は?」

 

いや、何それ怖い。

冗談だよね?

ねえサンデー??

 

「はあ……お前はもう少し太った方がいいな」

「うぇえ……」

 

なんでか分かんないけどちょっと怒ってる気がする。

僕なんかしたっけ……?

 





基本この一族自体痩せ型っぽそう。
もっと太れ!
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