さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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お前のせいだよ。



神をも焼いて

「ざ、ザンさん…なんで、こんな…っ!」

「うるせぇ」

「ひ、」

 

大切な友人だと思っていた相手に、その日ホワイトバックは裏切られた。

やっと出来た普通の友だちだと思っていたのに、その友だちはホワイトバックを裏切ったのだ。

 

「なん、で……っ」

「……なんで? なんでだぁ?」

「ザンさん……!?」

「俺が聞きてぇよ! なんでてめぇみたいな魔性とつるんでたんだってなぁ!!」

 

ザンの口から放たれたのは、今まで聞いたこともないほどの大きな声だった。

彼はいつも温厚で、声を荒げることなんて滅多になかったのに。

 

「ざ、ザンさ……」

「お前のせいだよ…」

「っや!」

「お前が、思わせぶりなことするせいで…!」

「そ、そんなことしてない!」

「してるだろうが!!」

「ひっ……!?」

 

彼に突き飛ばされ、ホワイトバックは床に倒れる。

 

「ゃ、やだ、やめてよ、ザンさん…」

「黙れよ!」

「んぐっ!?」

 

ザンさんはホワイトバックの口に布を噛ませ、言葉を奪う。

 

「ふぅー……ふぅー……!」

「んんーっ! んーっ!!」

「……俺の気も知らねぇでよぉ」

 

彼は息を荒らげながら、ホワイトバックに覆いかぶさる。

 

「……なぁ、知ってるか?」

「……?」

 

彼の瞳の奥に宿るのは、どす黒い欲望だった。

その欲望が何を意味するのか、ホワイトバックは分からない。

 

「おれ、お前が好きだよ」

「……っ!?」

 

ザンさんの言葉に、ホワイトバックは目を見開く。

 

「しかも、お前ならたとえ男でも、女でも……なぁ?」

 

彼はそう言って笑った。

その笑顔はいつもの優しいものではなくて、まるで悪魔のような笑みだった。

 

(や、やだ……!)

 

彼の言っていることが本当なのかどうかは分からない。

だが、今ここで自分が何をされるのかだけは分かってしまった。

 

「…泣くなよ、興奮するだろ」

「っ!」

 

彼はホワイトバックの涙を舌で舐めとると、そのまま諌めるように触れるだけの…。

 

「……ん」

「んんー! んっ!」

(やだぁ……っ)

 

初めてだった。

こんな形で、信用した相手に裏切られるのは。

 

「ん……っ」

「……はぁ……」

 

彼は恍惚とした表情で、ホワイトバックを見つめると、また笑った。

 

「なぁ? お前も俺が好きだろ?」

(そういう好きじゃ…!)

 

そんな思いを込めて首を横に振るが、それは彼には伝わらない。

 

「そうかよ」

 

そう言って彼は再びホワイトバックにウマ乗りになって、

 

「俺を、見ろよ」

「こんな気にさせたのはお前のくせに」

「俺は、お前を見てるのに」

「愛してる」

「愛して、るんだ」

「だから、なぁ?」

「俺を見ろ」

 

彼はそう言って笑った。

その笑顔はいつもの優しいものではなくて、まるで悪魔のような笑みだった。

 





【神賛】:
ザンさん。
遂に我慢出来なくなっちゃった。
これからすごおく楽しそうに…?
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