普通に生きたいだけなんだよなあ…。
僕-シルバーバレットには前世の記憶がある。
いや、前世の記憶があるのは別にまあいいのだ。
だがそれに起因する今世の僕の悩みとは……。
「リーダー…」
「お願いです、リーダー…」
「アイツよりも誰よりもあなたのことを愛しているのは…」
(なんで前世の我が子たちに口説かれてるんだよ!!!!)
自身がアルデバランというチームのボスになったのはまだいい。
でも我が子たちのほとんどが何故だかそのチームに入ってきて、そして最終的には口説いてくるのだ。
「リーダー、どうか俺を選んでください」
「リーダー、私のものになってください!」
「リーダー、僕が一番あなたのことを愛しています」
(勘弁してくれ!!)
いや、本当に勘弁してほしい。
前世の我が子たちが今世でも愛を囁いてくるだなんて……。
もう頭がおかしくなりそうだ! とまあこんな感じで僕は頭を抱えていた。
「おい、スケコマシ」
そんな僕に声をかけてきた者がいた。
「なぁに?レイちゃん」
「レイちゃん言うな!」
その相手はシルバアウトレイジ。
僕にとっては甥っ子の孫にあたる。
「どうしたの?レイちゃん」
「お前、アイツらをなんとかしろ!」
「あいつらって?」
「お前のシンパたちのことだよ!!」
シルバアウトレイジには記憶はない。
けれど前世と変わらない様子に魂って凄いなあと、どこか現実逃避をする。
言われなくても分かってるよ。
でも僕にもどうにもできないんだよなあ。
「もうアレあのまま放っておいて全員共倒れするまで待っといた方がよくない?」
「なに蠱毒しようとしてんだテメェ」
「だって口説かれるのしんどいんだもん」
「もん、じゃねえ!気持ち悪い!」
酷い。
まあレイちゃんにはわからないだろうなあ。
いや、アルデバランのメンバーもみんな分からないことだろうな。
僕が一番分からないんだから。
そもそもなんで僕なんだ?
なんでみんなして僕に寄ってくるんだ?
あ、いや、別に嫌ってわけじゃないんだよ?
たださ……。
もう本当に勘弁してほしいだけで……ね?
そんな僕の願い聞いてくれる、いい子はいないカナ〜?
「それとこれとは話が別なんだろうがよ」
「アッハイ」
どうして…。
何も揃いに揃って僕のこと好きにならなくてもいいじゃん。
「あ、そうだ」
「なんだ?」
「レイちゃん、僕の恋人になってくれない?そしたら口説かれなくなるよ!」
「……は?」
あ、やべ。
これちょっと冗談でも言っちゃいけないことだって分かってたのについ口が滑ってしまった。
「ごめん!今のなし!」
いや、本当にごめんなさい!!
だからそんなゴミを見るような目で見ないでください!!
「……いいぜ」
「へ?」
なんで?なんでOKしたの?
え?今「いいぜ」って言ったよね?
「じゃ、よろしくな」
「はへ…?」
僕:
シルバーバレット。
モテモテ。
実は裏で修羅場が起こっているかも…?