今日も元気なブラコン…でした。
「おにーちゃんとらないで!!」
「あらら…」
きょうだいの中で末っ子であったサンデースクラッパは一番上のシルバーバレットによく懐いていた。
それには他のきょうだいたちと違い、シルバーバレットが"仕事"以外は大概実家にいたという要因もあるだろう。
もっとも、これはサンデースクラッパが幼い頃の話であり、もう少し時間が経てばシルバーバレットはシロガネハイセイコをはじめとした子どもたちを引き取るようになるため必然的に実家から離れることになるのだが。
「スーちゃんは、お兄ちゃんのこと好きね」
「…ん」
「へへへへへ〜」
かくいうシルバーバレットも自分にここまで懐いてくれるきょうだいというのが久しぶりで(聞けば、昔はそうでも今は恥ずかしいのだとか)。
自分の後ろはちょこちょこと着いてくる幼い子にほっこりしていた。
「おにーちゃんとらないで!!」などのワガママもこの年齢特有のものだろうと微笑ましくすらあった。
「チビ」
「なぁに?リリィ」
「スーはそろそろ昼寝の時間だ」
「……あぁ、もうそんな時間か」
母親からの呼び声にシルバーバレットはサンデースクラッパの手を引いて立ち上がった。
当のサンデースクラッパは「やー!」とイヤイヤしたが、
「それじゃあね」
「……ばいばい」
シルバーバレットが側にいてはいつまで経っても昼寝しないと別行動。
サンデースクラッパはシルバーバレットと別れ、母親と共に寝室へと向かった。
「スーはお兄ちゃんが大好きなんだな」
「うん!」
「……でも、ちょっと心配っつーか」
「?なんで?」
「だって……」
ふたりの母親であるホワイトリリィは我が子にこう言った。
「将来、おにーちゃんより強くなくちゃヤダ!とか言いそうで」
・
・
・
「…まぁ、チビよか強いわな」
「えへへ」
「ハジメマシテ」
あれから。
成長し、海外遠征に行って、帰ってきたと思ったら何か連れて帰ってきた。
困惑する暇もないまま、「この子-グローリーゴアのお家でお世話になるんだ〜」とほにゃほにゃゆるんだ顔で告げてくる我が子に、ホワイトリリィはそれとなくグローリーゴアを睨む。
気持ちは『ウチの子に何したんじゃワレ』である。
「……」
「…チッ、」
が、グローリーゴアはただ黙ってこちらを見返すだけ。
その目に敵意や悪意といったものは感じられず、ホワイトリリィは拍子抜けした。
(……まぁ、スーも懐いてるみたいだし)
何より、サンデースクラッパの幸せそうな顔を見てしまえば何も言えなくなる。
『お兄ちゃんより強くなくちゃヤダ!』とか言い出すこともなく、むしろ『お兄ちゃんとまではいかないけど、僕と同じくらい強いんだよ!』と微笑むあたり、本当にこのグローリーゴアという少年を慕っているらしい。
「まぁ、よろしく頼むよ」
「…ハイ。幸せニしマス」
【栄光を往く者】:
グローリーゴア。
クソ重信奉系ブラコンを見事射止めた強者。
しかしご挨拶には緊張した模様。
まぁ【白百合】ママ、黙ると凄みのある美人だからね…。