さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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人気そう…。
人気そうじゃない?



とあるシューズ

「は〜っ、やっぱり人気ウマ娘さんは広告とかも来るもんなんだねぇ」

 

まぁそこそこの頻度で買っているレース雑誌に載っていたのは知り合いが広告塔らしい化粧品やらスポーツ用品やら。

 

「こうして見るとね〜、元から大人っぽいのはもっと大人っぽくなってるし、普段では信じられないくらいアンニュイだとか?うん、スポーツ用品のヤツはみんなそういうイメージって感じなんだろうなぁ」

 

こうして知り合いがいつもとは違う感じになっているのを見ると…。

 

「いいなぁ」

 

 

兎にも角にも。

ウマ娘という種族は見目麗しいものが多いため、広告に起用されることが多い。

またトレセン学園の生徒であれば、スポーツ用品の広告塔として起用されることも多い。

 

「へ〜。めずらし」

 

その日、シルバーバレットに来た話はとある会社の運動靴のタレントになってくれないかという話で。

はじめは自分が同年代よりもずっと体格が小さいことを理由にそれとなく断ろうとしていたのだが、その靴のターゲット層が小学生という、シルバーバレットの体格とほぼ同じか、少し小さい大きいぐらいの子たちであると聞いて、それならばと引き受けることにしたのだった。

 

「お〜…スポーティー……」

 

その商品を見て思わず口からそう漏れる。

あれぐらいの年齢ならもうちょっとこう…とイメージしていたが男女兼用ということで、思った以上にスタイリッシュ。

 

「これ、いいな〜」

 

履き心地を見ながら、そう口にしてしまうほどには。

 

「ん〜……でもなぁ」

 

しかし、シルバーバレットは迷っていた。

広告塔として起用されるということは、その商品の宣伝をしなければならないということであり、そしてそれはもちろん商品についての感想を述べなければならないということでもある。

 

(できるかなぁ)

 

なにぶん、自分は走ることしか能がないと自己評価しているウマであるので。

少々不安に思いながらも、引き受けた以上はと覚悟を決める。

 

「ま、なるようになるでしょ」

 

そう呟いて、広告塔としてのシルバーバレットのはじめての仕事が始まったのである。

 

 

「あ〜……これは……」

 

シルバーバレットが広告塔として起用されることになった商品の宣伝が始まってから数日後のこと。

彼女はふと、SNSを見ていたのだが。

 

(う〜ん……)

 

そこには『完売御礼』だとか『どこの店に行っても売ってない!』だとかの文字が躍っており、そのどれもがシルバーバレットが広告塔として起用された商品についてのもので。

 

(なんか、思ってたのと違うなぁ……)

 

思っていたよりも反応が良いことに困惑していた。

 

「まぁでも」

 

しかし、その次には『この靴欲しい!』だとか『どこのお店にあるんだろ?』だとかのコメントもちらほらとあり、どうやら広告塔としての仕事は果たせているようではあった。

 

(ま、いっか)

 

とりあえずはそう納得して、彼女は再びなれない手つきでSNSを眺めるのだった。

 





僕:
シルバーバレット。
まだ、かのJCには出ていないので一般人のみなさんからは身長体格もあいまって「小学生タレントかな?」ぐらいの認知度。
どう足掻いたってティーンには見られない。
が、靴のデザインがスポーティーかつスタイリッシュなのと「誰よりも速く走れる!」みたいな某瞬…な靴みたいな宣伝をしているのもあって結構売れたらしい。
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