「ピクニックに行きましょう!」
ナリタトップロードがある日言いだした一言は思わぬ事態に繋がっていった

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最初に言っておく、覇王世代要素はほぼないしアヤベさんはキャラ崩壊気味だぞ!(未所持)


覇王世代のピクニック

「ピクニックに行きましょう!」

菊花賞を終えたある日、ナリタトップロードがクラスメートでありライバルであるテイエムオペラオー、アドマイヤベガ、メイショウドトウに提案をした。確かに、菊花賞を終え、それぞれにしばしの休息が与えられてはいるがあまりに突飛な提案に3人は戸惑う。

「ト・・・トップロードさん。どこに行くんですか?」

「決めてません!」

「「「・・・」」」

 

後日・・・

あの後なんやかんやあってちゃんと都市郊外の山に行くことに決まった。

「という訳でトレーナーさん!ピクニックに行きましょう!」

「それ僕付いてっていいの?覇王世代のみんなで行くんでしょ?」

「みんなもトレーナーさんを連れてくるって言ってました!」

「そうか・・・」

放課後、今日の練習を終えトレーナー室でミーティングをしていた時、ナリタトップロードは自身のトレーナーに、ピクニックに付いてくるように提案した。最初は躊躇ったトレーナーだが、トップロードの一言で渋々了承することにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その週の週末・・・

「トレーナーさん!お願いします!」

「トップロードのトレーナーさん・・・今日はお願いしますぅぅぅ」

「・・・お願いします・・・」

「よろしく頼むよ、トップロードのトレーナーさん!」

結局当日に来たのはトップロードのトレーナーだけだった。という訳で今日は彼が4人を送ることになった。

その後、5人はレンタルカーで都市外れの山に向かった。1,2時間程車に揺られ、ようやく目的地の公園に着いた。丁度葉が真っ赤に染まり切った頃で、公園内に用意された歩道は人がいっぱいだった。

「はーっつはっは!これはボクの美貌と完璧にマッチしているじゃないか!さあ!紅葉の中で輝くボクをその目に焼き付けたまえ!」

早速オペラオーが群衆の中に向かいポーズを取っている。今年の皐月賞バということや、菊花賞のすぐ後ということで人々からの印象は強く、写真を撮られまくったいる。実際深紅の葉の中にいる整えられた美しい栗毛のウマ娘は目を引いた。

「オ、オペラオーさーん!待ってくださーい!」

そんなオペラオーを追ってメイショウドトウがはぐれ・・・

「アヤベさーん!アヤベさーん!」

いつの間にかアドマイヤベガも姿を消してしまい結局残ったのはナリタトップロードとトレーナーだけになったしまった。

「・・・私だけになっちゃいましたね・・・」

「まあ存分に楽しんでもらおうや」

 

ちなみにいつの間にか消えたアドマイヤベガはというと・・・

「ふわふわ・・・」

公園の外れで落ち葉に埋もれていた。

 

「トレーナーさん!見てください!真っ赤ですよほら!」

「おー!ゆでだこみたいだな」

「トレーナーさんは風情がなさすぎます!」

着いた頃はひと悶着あったがその後何事もなかったかのように楽しんでいた。遊歩道を歩きながら紅葉を見るその様は、まさにデートと言う他なかった。

 

それから、かれこれ小1時間ほど紅葉を見ておなか一杯になったので2人は公園の芝生で日向ぼっこをすることになった。ウマ娘は人間より日向ぼっこが好きな傾向が強い。トップロードも例に漏れず大の日向ぼっこ好きであり、せっかくなのでゆったり日向ぼっこをすることにしたのだ。

 

流れる雲をゆったりと眺め、時たま見える飛行機に自分を乗せて、どこまでも遠くに行く自分を想像する。普段皆のために働き、慕われ、囲まれているトップロードもたまにはこうして1人で(正確にはトレーナーと2人だがそれを言うのは野暮だろう)物思いにふけるのも好きだった。

 

柔らかく肌をなでる風が気持ちよくて幸せそうに目を瞑るトップロードが愛おしく、つい表情が溶けてしまう。妹を見る兄のような気持ちが芽生える。一人っ子な彼にとってはすごく新鮮な感情だった。

「ねえ、トップロード」

だからだろうか?いつも以上に見守りたいという感情が強いせいか些細な異変に気が付けた。

「?何ですか、トレーナーさん?」

「僕の杞憂だったらいいんだけど・・・今ちょっと無理してるでしょ」

「え?な、何のことですか私そんなのわかんないです」

トップロードが棒読みで答えるのが彼に確信を持たせる。嘘が下手なのは何とも彼女らしい。

「今日のトップロードはなんだか空元気な気がしてさ。なんかあったなら・・・言ってほしいな」

今日のトップロードはテンションの落差が激しい。そんな気がしていたのだ。

「あはは・・・トレーナーさんには、ばれちゃいましたか・・・」

そうして、トップロードは己の不安を零していった。

「理由は・・・よくわかんないんですけど・・・急に不安になってきたんです」

「何にが?」

「いつも私はみんなに対して色んな事で声を掛けていますが・・・それがみんなからしたら嫌、迷惑なのかなって思うんです。でもこんなのみんなに対して失礼だから・・・考えないようにしようとしたんです。でも・・・トレーナーさんにはばれちゃいましたね」

彼はそれを聞いて大きなため息を吐いた。

「やっぱり・・・迷惑・・・でしたか?」

恐る恐る聞くトップロードに対し、トレーナーは彼女の顔を見つめる。そして手を伸ばし、彼女のチャームポイントである光り輝くおでこを親指でグリグリした。

「あうあうあうあうあうあう」

奇妙な悲鳴を上げながらトップロードは腕をじたばたさせ抵抗した。が、大人と子供、男と女、トップロードの腕はトレーナーに届かず、虚しく彼に風を送るのみであった。

その後もしばらくグリグリされ続け、トップロードの頬は紅潮していた。それは疲れからか恥ずかしさからか、とにかく先程より肩の荷が下りていることはトレーナーには見えていた。そしてトレーナーは最後の一押しで強く押してから手を離した。

「うううう・・・トレーナーさん何するんでうあああ」

おでこを抑えながら涙目で見るトップロードに、彼は追加の1発をお見舞いした。

「別に僕は迷惑になって思ってないしトップロードも自分のことが迷惑だなんて思っちゃダメ。トップロードの優しさも、元気も、僕や、君が気にかけている娘たちに勇気を分けてるんだ。君の笑顔はみんなと幸せを分かち合ってる」

「幸せ・・・を?」

「そ。今日君の提案にオペラオーやドトウ、アドマイヤベガが乗ってくれたでしょ?それだけ君と一緒の時間を過ごしたいって思ってくれたんだよトップロードと過ごす時間が大好きだから、来てくれたんだ。それだけ慕われてる人が、迷惑に思われてないよ」

「で・・・ですが・・・お節介ではありませんか?」

「本当にお節介な人はそんな風に省みたりしないよ。自分が正しいって思って、周りを見ずに1人で突っ走ってく。でもトップロードはこうして自分の行いを振り返れるじゃないか。それだけで、君はお節介な人じゃないって言える。トップロードは、優しい優しいいい娘だよ」

そしてトレーナーはトップロードの頭を優しく撫でた。一定のリズムで流れる彼の手は、トップロードの心を和らげていき、やがて眠りにつかせた。

「ふぅぅ、トップロードはよく頑張ってるね」

彼は、自分の膝に頭を乗せ、丸くなりながら眠るトップロードに優しく囁いた。

「あなた、案外女たらしね」

安心した直後、後ろからアドマイヤベガが耳元で囁いた。彼は慌てて距離を取ろうとするが膝のトップロードのために上半身を動かすだけで終わった。

「ど・・・どうしたの」

「大丈夫、このことは理事長には黙っておくしオペラオーやドトウが近づかないようにしておくから。後は2人でゆっくりイチャついてなさい」

「俺とトップロードはそんな関係じゃないわい!」




構想は4月くらいからありました。なんでこんなに遅くなったんですか?(おまいう)

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