「これから小テストを行うが、その前にひとつ報告をしておく。今回おまえたちが希望してきた期末テストでのCクラスへの指名だが他クラスと被ることがなかったため承認された。」
今回の戦いは
Aクラス対Bクラス
Cクラス対Dクラス
に決まった。
それから少しして、返ってきた小テストの結果が貼り出されていく。堀北鈴音と須藤健、平田洋介と山内春樹、櫛田桔梗と池寛治そして幸村輝彦と比企谷八幡。
(ちっ!)
何か聞こえた気が……
そして、Dクラスでは期末テストの点を高める為に一部堀北。二部平田で勉強会が開かれることになった。
「…少し相談したいんだがいいか?」
困ったような、申し訳ないような顔をしている。
「三宅くん?どうかしたの?」
Dクラスに所属する三宅明人。それから美人と男子にも話題になる長谷部の2人だ。
「2人は確か今回の期末テストでペアを組むことになってるよね?」
平田が聞くと
「俺たち試験でペアを組むことになったんだけどな、どっちもテストの得意不得意が被ってるんだよ。それでちょっと困ったからアドバイス貰いたくてな」
そう言い、中間テストと小テストの答案用紙を平田に差し出した。二人の不正解の傾向はあまりにも類似していた。期末テストでは1科目60点が必須になる。危ない橋になるだろう。
「比企谷くん以外にもいたのね。他のペアも後で確認しましょう」
「悪いな平田、また頼って」
「謝ることないよ。困ったときはお互い様だからね」
堀北・平田・櫛田を中心に対応を話し合っていると長谷部がやや不服そうに視線を外した。そして背を向けて歩きだす。
「どこ行くんだよ」
「みやっちー。誘ってもらって悪いんだけどさ、やっぱ私には向いてないやり方かな」
そう断り長谷部は一人教室を出ていってしまった。
「悪いな堀北」
「私は構わないわ。あなただけでも櫛田さんに混ぜてもらう?」
「…パスだ。女だらけのなかで勉強する気にもなれない。自分でやってみる。」
そう言い三宅も引き下がり教室を出ていった。
「あの二人だが俺が面倒をみる」
そう話に入り込んだのは幸村だった。
「ただ1つ問題がある。俺は勉強は教えられるが三宅や長谷部と繋がりがない。2人を説得して勉強会に連れ出す方法はそっちで考えてもらいたい。」
「分かった。二人を連れ出す方法はこちらで考えておくわ」
……
放課後、綾小路にパレットへ呼び出された。そこには綾小路と幸村・三宅、長谷部の4人がいた。
「助っ人って比企谷の事か?」
「やっほー。比企谷くん。」
「何のようだ?ただでさえ、堀北のせいで国語の試験問題を考えなきゃならん。手短にすましてくれないか。」
「期末テストに向けて、このメンバーで勉強会を開く事になった。比企谷も参加してくれないか?」
「なんで俺が?」
そう言うと綾小路は幸村が作成した文系問題10問の解答を渡してきた。俺の理系科目よりはマシだが、なかなかにひどい。それに間違え方も全く一緒だ。双子なのか?この二人。
「見ての通りだ。協力してくれないか?基礎的な所は幸村が底上げしてくれると思うが、今回試験問題を作るのはCクラスだ。どうしてもイレギュラーな設問に準備が必要になる。」
「ちょっと待ってくれ。俺だけでは不足なのか?」
「比企谷。思いつきでいい。何問か問題を出してくれないか?」
「あー例えば……」
俺は考えていた問題をいくつか提示した。
「………………」
あれ?皆黙ってしまった。八幡何か失敗した?
「あ…綾小路のいう通りだ。俺にはこんな問題は考えつかない。堀北と櫛田の意見は正しかったんだな…」
「ねぇねぇ。どうやったら、そんな問題思いつくの?」
長谷部が面白いものでもみつけたかのように聞いてくる。
「試験では作者の考えや登場人物の気持ちを問われるが、あんなの全部嘘だろ?実際に作者に聞いたわけでもなければ、登場人物の気持ちなんぞ誰にも分からん。そこに悩むより出題者の意図を読み解くべきだ。」
「であれば、今回出題者である俺に都合よく考えればいいだけだろ?」
「はははっ。うん。私は比企谷くんが参加するの賛成だよー。」
「俺も異存はない。」
長谷部に続き三宅も賛成した。