《グループチャット:比企谷・綾小路・櫛田》
櫛田:今日も相談がある。20時に八幡の部屋に集合
比企谷:一之瀬の件か?
櫛田:別件。Cクラスについて
綾小路:わかった。軽井沢も連れて行っていいか?
櫛田:大丈夫だよ
櫛田:八幡 今日も4人分よろ
比企谷:金払え
ーーーーー
「へ〜。ここが比企谷の部屋かぁ。本ばかりだね」
「まぁ。ゆっくりしててくれ。
もうすぐ飯もできる」
「きよぽんも軽井沢さんも急にごめんね」
「いや。大丈夫だ」
「さぁ、準備出来たぞ」
「今回の試験なんだけど、
みんなどう動くか確認しておきたくてね」
「詳細は言えんが、オレと軽井沢は個別で動く」
「目標はオレ達2人の退学阻止とプロテクトポイントの獲得だ。櫛田には悪いが、櫛田に賞賛票が集中しないようにしてもらっていいか?お前が本気になったら恐らく厳しい戦いになる」
「問題ないかなっ。
別にプロテクトポイントいらないしね」
「俺は何もせん。なるようになるだけだ」
「私は…実は山内にきよぽんが退学になるようみんなを説得して欲しいって頼まれたんだ。ほら、みんなの櫛田桔梗ちゃんでしょ?頼まれると断われなくてね~」
「なっ!なにそれ!!」
「………………」
清隆は何か考えているようだ。
「でも、違和感があるんだよ。山内にこんな事思いつくとは思えないんだよね。相手がきよぽんなのも不自然。頼む相手も限定してきてるしね。多分裏に誰かいるはずなんだ」
「………………」
「どうする?きよぽん。
表面上取り繕うだけもできるけど?」
「………………」
「櫛田。感謝する。そのままオレが退学になるよう動いてくれ。そのほうが都合がいい」
「あと、おそらくだが山内は自分の立場が悪くなるとお前を売ろうとする。準備はしておいたほうがいい」
「まっ。そうだろうね。そこは大丈夫だよ」
「櫛田自身はどうするんだ?」
「私もいまの所、自分の意思では何もしないつもりだよ。
私が動くと退学者決まっちゃうからね」
……
投票前日の放課後。
「少し時間をもらえるかしら」
声をはった堀北が、そう言って教室の生徒に呼びかけた。何事かと、当然注目は集まる。
「皆、申し訳ないけれど、
暫くこの場に残ってもらいたいの」
茶柱先生もまた、堀北の様子が気になったのか一度足を止める。
「どうしたのかな、堀北さん」
「明日の特別試験に関して、
どうしても話しておくことがあるの」
「明日の試験に関して?」
「なんだよそれー。俺これから寛治と遊びに行く予定があるんだけどさ!」
「そ…そうだよな」
そう言って山内たちが、時間がないことをアピールする。
「随分と余裕なのね2人とも。明日には誰かが退学するかもしれないのに、遊びにいく予定をしているなんて」
「それは……ジタバタしてもどうにもならないから、覚悟を決めたって言うか」
「そう、立派な心がけね。だけど、悪いわね、全員があなたのように立派なわけじゃない。この話は全員に残ってもらわなければ意味のないことなの。協力してもらえる?」
「一体なんの話なんだよ」
「明日の試験、そして退学者について。
大事な話がしたいの」
そう言って堀北は話出す。
票のコントロールにより、本来残るべき優秀な生徒が退学になる危険性。そして、堀北の意見は山内が退学になるべきとの事だった。理由はこれまでの貢献度の低さ、そして、この試験での山内の暗躍が暴かれいく。
「あなたは綾小路くんを退学させるために、櫛田さんを使って色んな生徒に口利きをしていたわね」
ざわっと、教室がどよめく。
桔梗に山内の助力を許可したのは、この流れを作る為だったのか。これで清隆は同情されるべき被害者になった。
堀北は山内をさらに追いつめていく。
「……寛治、寛治から聞いたんだよ!なあ!?」
「いやっ、え?俺は違うって!」
当然池は否定する。
「そうなの?池くん」
「いやいやいや、違う違う。俺は……」
そこで言葉に詰まる池。
「答えられないという事は、
山内くんの言う通りあなたが首謀者なのかしら?」
「違う、違う!だから、えっと…その助けてくれって頼まれたんだ…ある人が困っているから綾小路に批判票をいれてくれって」
「そ、そうだ!俺、桔梗ちゃんに誘われたんだよ!綾小路退学にさせようって!」
一つの嘘から始まった連鎖は留まる事を知らない。
「まさか、あなたが首謀者なの?櫛田さん」
あくまで堀北は一人ずつ辿っていく。
そして、ここまで沈黙を守っていた桔梗が始めて口を開いた。
「ひ…ひどいよ…。山内くん。堀北さん…」
「私は何もしていないよ?
みんなに聞いてもらってもいい」
「「「えっ!?」」」
堀北・山内は当然として、綾小路も驚いている。
桔梗の言う通り直接的な口利きは誰にもしていない。
「う…嘘だ。ちゃんと桔梗ちゃんと契約もしている。
そ…そんなはずはない」
(これでポイントゲットかな?)
「山内くんに相談されたのは事実だよっ。凄く悩んだんだけど…、私にはどうしてもクラスメイトを陥れる事はできなかったの。力になれなくてごめんね。山内くん」
「納得いかねぇって!なんかもう、納得いかねー!」
そして、次の言葉が発せられた時、
綾小路グループのメンバーはこう思った。
「「「「「あっ。終わった」」」」」
「そっそうだっ!俺なんかより比企谷のほうが退学すべきだろっ!今まで唯一赤点とったのは比企谷だ。それに一人も友達はいない。退学になっても誰も困らないはずだ!!」
「経緯はどうあれ元凶が山内くんである事は間違いのない事実のようね。」
「ま、待てって堀北。俺は違うんだって……」
その後、堀北の説明で山内がAクラスの生徒と繫がっており、今回その指示で動いていた事が明らかとなる。
「以上が私の見解よ」
そう言って締めくくろうとする堀北。
「待ってほしい堀北さん」
「……何かしら」
挙手し、立ち上がったの平田だ。
クラスにとって不要な生徒は切り捨てるべきであると主張する堀北と誰も退学にさせたくない平田。
話は平行線を辿る。
最後は茶柱先生の介入により、この場は解散となった。