ようこそ正反対の二人がいく教室へ   作:ゆうき35

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選抜種目試験② 八幡くんと洋介くん

対戦相手は以下のようになった。

 

AクラスVSCクラス

BクラスVSDクラス

……

 

「隣いいか?」

 

「……………」

 

「比企谷くんは何も言わないんだね」

 

「……………」

 

「あれからずっと考えていたんだ。

 比企谷くんに言われたこと」

 

『「本当にクラスメイトを守りたいと願うなら、

 何があっても…

 例え最後の一人になっても…

 お前が残るべきなんだ。」

「ちゃんと背負えよ。

 責任も退学になった生徒の思いも」』

 

(すまん!忘れてくれ)

 

「比企谷くんの言う通りだ。

 僕は綺麗事だけ言って覚悟が足らなかった」

「聞いて…もらえるかな…」

 

平田は過去の話を語りだした。杉村という友人がいた事。その友人がイジメにあい平田の目の前で飛び降り自殺を図った事。一命はとりとめたが今なお意識は回復してない事。にも関わらずクラスではイジメが続いた。結果、平田は暴力で学校を支配した事…。

 

「凄いな。平田は」

 

「何も凄くないよ…」

 

「行動を起こしただけで十分だ。

 それにお前は一つ勘違いをしてる」

 

「勘違い?」

 

「その友人は別に平田を恨んでいない」

「俺もイジメられていた側の人間だ。

 イジメられている人間が縋るものはなんだと思う?」

 

「…………」

 

「守って欲しい、助けて欲しいって気持ちはあるが

 それが無理なのも分かっている」

「そんな時に縋れるのは楽しかった思い出

 もしくは些細な優しさだ。

 その友人にとって平田との思い出は

 変え難いものだったんじゃないか?」

 

「…………」

 

「友人が目覚めた時にここでの色んな話を聞かせてやれ。

 それが今、杉村くんに平田が出来る事だ」

 

俯いた平田の顔から零れ落ちる沢山の涙。

男は特別な時以外には涙をみせられない。

厄介で面倒な生き物だ。

 

「ありがとう…比企谷くん…いや八幡…」

 

……

「皆、おはよう!」

 

昨日までが嘘のように晴れやかな、爽やかな笑顔で登校してきた平田。

 

「平田くん?」

 

「僕はもう大丈夫。もう、大丈夫だから」

 

そして、全員に対して頭を下げる。

 

「いまさら謝っても遅いかもしれないけど…皆さえよければ今日からまた、クラスのために貢献させてほしい」

 

頭をあげないまま、そう言う平田。

 

「平田くんっ!」

 

まず数人の女子たちが平田に駆け寄ると、男子も女子も多くがそれに続いた。平田の復帰に喜ばない生徒はいない。

 

「おはよう堀北さん」

 

「え、ええおはよう」

 

思わず、その平田を眩しいと思ったのか

堀北が動揺した。

 

「失った信用を取り戻すために全力を尽くすよ。

 後で特別試験の詳細を教えて欲しい」

 

「分かったわ。状況の把握、そしてあなたが本当に使いものになるのかどうか、そのテストさせてもらうけど、構わないわね?」

 

「うん。もちろんだよ」

 

手を差し伸べる平田。和解を求める握手を堀北は真正面から受け止めた。それからも、再び次々とクラスメイトから声をかけられる。

 

「おはよう八幡」

 

((八幡?))

 

始業ぎりぎりに登校した八幡に平田から声をかけた。

 

「そうだ。

 僕の事も『洋介』って呼んでくれないかな?」

 

「はぁ〜。洋介。これで満足か?

 眩しすぎて消えそうだから、あっちにいってくれ」

 

その状況を遠巻きに見ていた堀北がオレに聞いてくる。

 

「これはどういう状況かしら?」

 

「いや。さっぱりわからん」

 

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