という事で登場頂きます。
春休み① 八幡くんとひよりちゃんプラス?
「流石にBクラスには届かんか」
3月下旬の暫定クラスポイント
Aクラス 971ポイント ※坂柳
Bクラス 590ポイント ※一之瀬
Cクラス 527ポイント
Dクラス 448ポイント ※龍園
選抜種目試験は大方の予想に反して、C・Dクラスの勝利に終わり、全体のポイント差が縮まる結果となった。
「毎月5万だよ。5万!
これで少しは贅沢できるようになるね」
「俺は生活変わらんがな。好きな時に本を買えるように
なるのはありがたいな」
「八幡だいぶ溜め込んでいるよね?
今いくらぐらい持ってるの?」
「秘密だ」
既に俺のプライベートポイントは300万に近くなっている。船上試験と龍園からの慰謝料が大きいが、その他にも星乃宮先生の手伝い。一之瀬の夕食準備のポイントで基本的にポイントが減る事がない。
「何にせよ。Cクラスで2年を迎えるとは
思わなかったよっ。来年度もよろしくね」
「ああ。クラス替えないからな」
「一言多いよ?」
……
卒業式、そして終業式も恙無く無事に終わり、ついに春休みに入った。学生達は競争を忘れ、つかの間の休みを得ることになった。春休み初日、俺は私服に袖を通し、出掛ける準備を済ませる。
予定よりも早い集合時間にも関わらず、その生徒は既に待機していた。
「悪い。待たせたか?ひより」
「呼び出しておいて、
お待たせするわけにもいきません。
それに待ってる時間も楽しい時間ですから」
……
あれは混合合宿が終わってすぐくらいの事だ。
「八幡。次の土日予定ないよね?」
「ああ。あっても清隆と会うぐらいだな」
「じゃあ。土曜日予定空けてくれないかなっ?」
「構わんがなんだ?」
「ひよりちゃんがね。
どうしても八幡と話したいらしいんだよ」
「……」
「最初がアレだったからね〜。
でもひよりちゃんいい子だよっ?」
「女同士の良い子は信じるなって親父の遺言だ」
「八幡のお父さん、まだご健在だよね?
龍園と私でガス抜きはしてるけど
これ以上先延ばしするほうが面倒だよ」
桔梗の説得もあり、次の土曜日にひよりに会う事にした。ひよりは一見かなりの美少女だ。変な噂にならないようヘアセット&メガネスタイルで待ち合わせ場所に向かった。
「だいぶ早く来たつもりだったんだがな。
待たせたか椎名さん」
「今日はお時間を頂き、誠にありがとうございます。
どうか私の事は『ひより』とお呼び下さい」
そう言えば、この姿で直ぐに俺って気づかれたの初めてな気がするな。やはりみんなが大げさなだけで、これが普通なのだろう。
「ああ。俺も八幡でかまわないぞ」
「さて、これからどうしましょうか。桔梗ちゃんから連絡頂いてから、ずっと考えていましたが、なかなかこれだ!と言うプランが思いつきません。図書館でも良いのですが、せっかくの機会ですので八幡くんとは色々と語り合いたいと考えています。そうなるとカフェになるのでしょうか。ただ、カフェはカフェで雑音が大きいので、悩み所です。あっ。忘れておりました。今日はいくつかオススメの本をお持ちしたんです。既に既読のものも含まれているかもしれませんが、何度読み返しても飽きないものに限定させて頂いたつもりです。それから…」
「ストップ。ストッ〜プ」
「ああ。申し訳ありません。
今日と言う日を待ち焦がれてましたので…つい…」
「とりあえずカフェで問題ないだろう。
今日は1日空いてるからな、
好きなジャンルはミステリーだったか?
有名どころは読んでるから、色々と話を聞かせてくれ」
その日は結局日が落ちるまでひよりに付き合った。この子は好きなものには饒舌になる典型だな。色々な本の感想を聞いたが、素直に面白かった。俺はミステリーなどは特に捻くれた読み方をしてしまうが、ひよりは作者の思いをそのままに自分の解釈へと昇華しているようだ。ひよりも俺みたいな目線はなかったのか興味深く話を聞いている。それでいて、お互いに『騒がしい』というわけでもないので相性もなかなか良さそうだ。
「今日は1日お付き合い頂き、ありがとうございました。
この学校に入学してから
こんなに楽しかった休日は初めてかもしれません。
ご迷惑でなかれば、またお誘いしてよいでしょうか」
「俺も楽しかったからな。その時はまた連絡くれ」
「はい!ありがとうございます。八幡くん」
……
時間は春休みに戻る。
「今日は突然のお誘いで申し訳ありません」
「特に予定はないしな。
気にしないでくれ。それで?」
「昨日やっと図書館に新しい本が入荷しまして
1日も早く八幡くんと情報の共有をと思ったんです。
早速なんですが…何冊かお持ちしたので
見てもらえますか?」
そう言って嬉しそうに本を取り出そうとする。しかし、その直前、手を止めて思い出したように顔をあげた。
「そうでした。本の話を始めると
きっと止まらなくなるので、
その前に少しよろしいですか。
学年末試験のことで、
八幡くんにお聞きしたかったことがあるんです」
「俺に?」
「もし、私の推測が間違っていたらごめんなさい。
単刀直入にお聞きしますが
一之瀬さんに龍園くんの復活を伝えたのは
八幡くんですか?」
「隠すことでもないからな。その通りだ。
悪い。軽率だったな」
「いえ。私はこの結果はDクラスにとって良かったと
考えています。龍園くんの戦略は知っていますか」
「いや。Bクラスにつきまとってプレッシャーを
与えていたぐらいだな」
ひよりは龍園の戦略を話始める。
「なるほど龍園らしいな」
「体調不良を促すような真似は明らかに失策です。
一之瀬さんに看破されてよかったと思います。
話が逸れましたね。
私達Dクラスの生徒でも今回龍園くんが
指揮をとるとは最初誰も考えていませんでした。
八幡くんはどうして龍園くんが
出てくると考えたのですか?」
「それがわからんのだがな…
どう考えても
龍園がでてくる姿しか想像できん」
「なぜそう思うのですか?」
「龍園自身で帝王でも世紀末覇王でもなく王と名乗ってた
だろう。やり方は乱暴だし、悪辣だがな。
今までも配下は決して見捨てていない。
それはクラスの裏切り者でもだ。
そんな王様が配下に助けられたんだ。
出てこないわけないだろう」
「ふふふっ。
龍園くんの事よくご理解されているのですね」
「そんなんじゃない」
「これからも龍園くんの良いお友達でいて下さい」
「友達じゃないが…」
こうしてひよりとの学年末試験の話を終える。
「それでは今日の本題ですが…」
さて、今日も長い1日になりそうだ。
……
????
「ようやく4月から高校生ですか。
思ったより1年の月日は長かったですね。
退学したとも聞きませんし、
やっと会えますね。先輩♪」
最後なにかフラグたてていますが2年生編はまだ未定です。まず最新刊まで読破しないと…
Cクラスの暫定クラスポイントは混合合宿で桔梗ちゃんが稼いだ分が上乗せ。その割をBクラスがかぶった感じです。