ようこそ正反対の二人がいく教室へ   作:ゆうき35

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二年生編 7巻
文化祭① 事前準備


体育祭が終わった翌日、クラスに登校すると鬼のような形相をした堀北が待っていた。俺にタブレットをつきながら詰問してくる。

 

「これはどういう事かしら?」

 

「メイド喫茶のホームページだな。外村にまかせたんだが良くできている。これがどうした?」

 

「私は内密にと言ったはずだけど」

 

「そんな必要はない」

 

「これで全てのクラスに公になったわ。模倣や対策をとられたらどうするつもり?」

 

「なら聞くが対策って何ができるんだ?」

 

「……」

 

「別に企画がばれた所で大した対策はできん。それに他クラスにバレないように準備をすすめるとなると人や時間の制約が大きすぎる。かえってそっちのほうがマイナスだ。メイド喫茶だが、今日び目新しい企画でもないだろ?公表することで避けるクラスが出てくれば儲けものだ。あと…」

 

「まだなにかあるのかしら?」

 

「メイド喫茶に1番重要な事は接客する生徒だ。仮に真似されたとしても、俺はどのクラスにも負けないと思っている。堀北は自信がないのか?」

 

堀北とのやりとりはクラス中の注目を集めている。ここで自信が無いとはいえんだろ。

 

「わかったわ。必ず1位になる事。これは絶対よ」

 

「ああ、分かった。みんなも聞いて欲しい。俺達はメイド喫茶をやるために準備を進めてきた。今日公開したサイトの目的だが実現に向けて学校中に広く意見を求めたいと思っている。みんなも希望があればどんどん挙げてほしい。当然、中には嫌がらせもあるだろうがな。そのあたりは外村に取捨選択を依頼する」

 

「分かりました」

 

「企画は公開したが本番当日の接客係の姿は最後まで秘匿するぞ。それにはここにいるクラスメイトも含む。だが、どうしても接客するための練習は必要だろう?意見を応募して採用される。もしくは文化祭の準備に大きく貢献した人にお願いしたい。お客役として手伝ってもらう生徒は堀北が決めてくれ。堀北の推薦があった生徒のみにお願いするつもりだ」

 

「俺達は俺達で忙しいんだ。そんな暇あるかよ」

 

今回の提案の意図がわからない生徒からそんな声があがる。

 

「接客面は全て櫛田が監修する。櫛田少し頼めるか」

 

桔梗は立ち上がりクラスにいる男子生徒全てと一度目を合わせた後、徐に礼をする。

 

「お帰りなさいませ♪ご主人様っ」

 

男性陣からは息を飲む音が聞こえてくる。

 

「じゃあ、みんな頼んだぞ」

 

その後、男性陣から歓声があがったのは言うまでもない。

 

……

その日の昼休み、龍園達がクラスにやってきた。

 

「…出迎えるしかなさそうね。あなたたちは大人しく教室にいて」

 

堀北は廊下で出迎える事を決め厄介そうに席を立った。

 

「よう?わざわざ出迎えに来てくれたのか?鈴音」

 

龍園を先頭に、石崎、アルベルト、金田の3人が後ろに続いている。

 

「物騒なメンバーを連れて何をしに来たのかしら」

 

「俺はAクラスを潰す目的で体育祭は契約してやった。だが、お前らは順当に勝ちを積んで来月からはAクラスだ。大したクラスポイントにはならないが、次の文化祭では俺達が勝たせてもらう。おまえらと同じ出し物でな」

 

「それってメイド喫茶って事?」

 

「ま、多少コンセプトは変えるがな。似たような事をさせてもらうつもりさ」

 

「わざわざ同じジャンルの出し物で競い合うってこと?あなたにメリットがあるように思えないわ」

 

「確かに客の奪い合いとなれば、他の出し物よりリスクは高いかもな。だが、それがどうした。こっちはおまえらの売上を抜いたうえで上位にはいる算段があるのさ。っつーことで、もっと熱い勝負をしようじゃねえか鈴音。1ポイントでも多く稼いだ方が相手のクラスから500万ポイントを頂く。面白い勝負になると思わねえか?」

 

500万とはふっかけたな龍園のやつ。この勝負受ける受けないは堀北に任せる事にしている。俺としては受けても負ける気はせんのだがな…。だが、これで龍園は俺の提案に乗ってきたという事だ。坂柳からも文化祭は不干渉の確約は取れた。今回俺が目指す最終型に一歩近づいた事になる。残りは一之瀬だな。

……

数日後、一之瀬から連絡があり、放課後に会うことになった。

 

「まさかこのタイミングで公開するとは思わなかったよ。龍園くんのクラスとの対決も凄く話題になってるよ」

 

「ああ、ここまでは想定どおりに進んでいる。先日の提案は受けてくれる気になったか?」

 

「オッケーだよ。もともとスイーツ系の企画はでてたんだよ。一部のクラスメイトとも相談したけど、こちらにデメリットないしね。あっ。もちろんメイド喫茶が公開されてからだよっ」

 

律儀な所は一之瀬らしい。

 

「なら、少し具体的な話をしたい。俺達は特別棟の二階を会場にするつもりだ。できれば隣の教室を一之瀬達に借りて欲しい。先日も話をしたが俺達のメイド喫茶。そこのスイーツは全てそちらにアウトソーシングする。ここまではいいか?」

 

「うん。大丈夫だよっ」

 

「それに借り受ける生徒に関して、チェキでの撮影等の売上も全て渡す。経費はこちらもちで構わん。あとは作成するスイーツも手解きさせてもらいたいと思っている」

 

「それだとこちらがあまりにも有利だよね」

 

「だな。なので、あと2点付け加えさせてもらう。1つ目だがメイド喫茶が繁盛して行列ができた場合、2号店として一之瀬達の教室を使いたい。その時の売上の配分も喫茶・食事は俺達でスイーツは一之瀬達。これは変えない」

 

「次は……だ。これは俺達の売上とさせてもらう」

 

「わかったよ。でも、最後のは本人次第。交渉は比企谷くんでいいかなっ」

 

「もとからそのつもりだ」

 

「じゃあ、今回は全面協力する事に同意するよ。最後に一つだけ…比企谷くんの目的は何かな?」

 

「せっかくの祭りだ。楽しまなくちゃ損だ。俺の今回の目標は1位から4位『2年生での独占』だな。クラス間の話は後日関係者を集めてやろう。また、こちらから連絡させてもらう」

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