「(幼馴染を恋愛的に見るのは)いやーきついでしょ」と言ったオリ主が幼馴染達に娶られるまで後… 作:ネマ
書きたいネタはいっぱいあるのに追いつけない現実
お久しぶりです。今回は異聞というか、パロというか咲希ちゃん大勝利!ルートです
とったアンケート眺めていたら絶妙にTSパロが上回っていたので次回はTS願ちゃんの話になるのかな…と
いつも通り設定崩壊・過去改変・キャラ崩壊・独自設定注意です。
ちなみに作者想定のメインテーマはキタニタツヤさまより『ずうっといっしょ!』かななんて考えたり……それではどうぞ
──────外夜 願という最近話題のタレントをご存知だろうか
カリスマ読モとして一躍人気になり、そしてタレントの道を爆走する彼女は若年層から莫大な、熱狂的な支持を受けており巷では国民的人気アイドルグループ『ASRUN』のカリスマ的存在、桐谷遥と人気を二分化するほどである。
そんな彼女の特徴は
天馬 咲希と言った───────
天馬咲希の1日は身だしなみを整えることから始まる。
寝る前よりも燻んだ髪のグラデーションを染め直し、瞳にかかった水滴を拭って顔を作る。今まで咲希が稼いだお金をふんだんに使ってかき集めた咲希が一番輝かしく魅せることの出来る化粧を手慣れたように施していく
寝巻きである薄い下着姿の咲希が手慣れたようにクローゼットから取り出すのは黒単色の上下に咲希の膝まで隠すような長いロングコートは男物であり咲希が着るにはあまりにも似つかわない服装。だが咲希はこれがいいのだと手慣れたように着ていく
(…………仕事)
手を動かしながらも考えることは仕事のこと…本日はモデルが2件、ドラマが1件の撮影。
かつて住んでいたこの家の持ち主をなぞる様に咲希は家具ひとつ寸分変わらず同じ場所を使い、この心臓に従ってこの家の持ち主が好きだったモノを大きくしたものをそのまま使っている
(……………)
いつもの様に日が登る頃に起きたとて咲希は何かすることがあるわけではない。仕事は学校に行くよりも遅い時間から始まるし、夢見が悪い咲希はいつしか朝食を取らなくなった
我ここにあらずの虚な咲希。ただ脱力して空を見つめるその姿は決して一世を風靡する女優とは思えぬ風貌。幽鬼じみたその雰囲気は得体も知れぬこの世ならざるものみたいで……
そんな幽鬼と静寂で寒々しいこの家を冥界の如しと形容するのなら、そんな風を断ち切るのがドアから聞こえる鍵を回す音だった
「おはよう。起きてる?咲希」
「………ああ、志歩?おはよう、今日は早いね」
一眼見て“酷い顔”と互いに思う咲希と似た様な…色が一緒なブルーブラックのメッシュを入れた銀髪に草臥れた顔の中に浮かぶ深い隈と際限のなく仄暗い闇を浮かべた瞳の奥。それは咲希の幼馴染である志歩の姿だった
咲希が買った家にいちばん近い志歩はこうしてよく家に来ては咲希の面倒を見ている。とはいえ互いが互いに顔を見合わせて、まだ死んでないんだと思うぐらいには幼馴染としての距離は軽薄で、希薄だ
「……コーヒーでいい?」
「うん。いいよ」
外から子どもの通学中の声が響くカーテンを閉じたままの家で薄暗い中、咲希と志歩は一言も話すことなくきっと苦くて熱いだろうコーヒーを啜る。ドロリと嚥下して身体へと染み渡るこの感覚が微かに生きている証を咲希の身体に刻んで……
そういえば目の前の志歩も学校には行っていないと咲希はずっとまとまらないままの思考を揺らしながら目の前を見る
巷の噂では孤高の天才バンドマンと名を馳せている志歩も咲希と同じ様に卒業後この生き方一本に絞って決して振り返れぬ先だけを見てただ走り続けている。
「………ぁ、車」
「咲希」
そんな静寂も束の間、外から聞こえる微かな音だけを頼りに咲希が立ち上がる。
それはまるでプログラムされた機械に特定の信号が入力されたかの様な歪な動きを志歩が呼び止める。
だがその声は硬く冷たい。決して咲希を心配しているとは思えない声で咲希を呼び止める
「私はあなたが嫌い。心底、死ねとくたばってくれと思う……だから」
身を焦がし焼き切るかの様な呪詛
かつての仲の良い幼馴染とは思えぬ憎悪の嘯き。だがそんな言葉の裏腹に志歩の瞳は傷付けることを厭うかのように揺れている
「咲希だけは生き続けて。生きて、生きて、生きて誰よりも長生きしてそして」
死んでくれ、と祈る言葉の後にただ生き続けろと願う志歩の口の端からは赤い鮮血が漏れている。どれほどの激情が宿っているのだろうか、そんな志歩の様子にずっと夢現気味だった咲希の瞳が定まる
志歩の言葉を聞いて『外夜願』ではなく『天馬咲希』が少しだけ目を覚ます。あの日一緒に逝った無垢でありたかった少女の欠片が昔のように咲希に花が綻ぶような笑みを浮かべさせる
「「小さなお墓をひとつ建てろ(る)」」
大きなお墓はきっとあの人は好かないだろう。どこか見晴らしの良い、誰も来ない様な満天の夜空が見える丘の上に小さな標を立てる。
それを以て志歩は、穂波は、一歌は咲希の“罪”を許すのだと、決してお前は逃げられないと志歩が嘯く
「でしょ?志歩」
「忘れて無いなら…いい。」
それだけを口にする時まるで救われたかの様な、幼いあの日の輝きのままの笑みが少し顔を見せることに志歩が逆に苦しそうに顔を歪ませる。…そうじゃないのに、と志歩のその言葉のおかげで今日もまた生きているのだと咲希は感謝を口にする
「ごめんね」
「けど大丈夫。……私が全部背負うよ。願くんの分まで、ね」
それだけが、咲希の生きている理由なのだから
◇
「今日もよろしくお願いします」
──────天馬咲希は生まれつき、心臓が弱かった。
どうしてか、とか原因とはかない。ただ本当に生まれながら心臓が弱く長くは生きられない身体を持って咲希はこの世界に生まれてきた。…言うなれば運が悪かっただけだ
ただ手にしたカードが悪かっただけ。
産まれ落ちて自我と言う情動を手に入れて尚、咲希の隣にはうっすらと手招く“死”の1文字があった事をなんとなく認識していた。
だけどそんな咲希にも良い出会いがあった。良い巡り合わせがあった。それだけで今までの不運が許せてしまうかの様なそんなアタシの幼馴染
『ね!ねぇ、一緒に遊ぼ!』
満天の輝く夜空の様な、大きな瞳にいっぱい素敵なものを詰め込んだ様ないっちゃん。…星乃 一歌、アタシの誇るべき、アタシがあの世まで持っていく誇りになる様なそんな輝く1番星。
『咲希?大丈夫?…うん、みんな一緒だよ』
輝く日輪の様な、私たちを優しく照らし輝かせる太陽の様な優しさを持ったしほちゃん。…日野森 志歩、アタシの誇るべき、アタシがアタシじゃなくなっても覚えている様な光輝く太陽。
『咲希ちゃん!大丈夫?…わたしたちはどこにも行かないよ』
寄り添うように優しく降り注ぐ月光のような、仄かな暖かさをめいいっぱい秘めたかのようなほなちゃん。望月 穂波、アタシの誇るべき、出会った事が幸運になるような素敵な満月。
『咲希、大丈夫。誰も咲希の事を置いていったりしない。』
そして…彼。それはアタシたち全てを包み込むような夜にも似たどこか底知れない魅力があるようなげんくん。外夜 願、アタシの誇るべき、アタシの溺れるかのような初恋の貴方。
そんなアタシの誇るべき幼馴染とどこまでも、いつまでも一緒だと思っていた。
だから、ある意味この結末は当然で必然だった
『残念ですが……』
お医者さんの声が耳を通り抜ける。涙を流すお父さんやお母さんの声…そしてお兄ちゃんの涙。けどアタシはどうしてか泣けなかった。多分それは自分の中でどこか納得していたから
体の成長と共に心臓が耐えられなくなった。
この弱いポンプでは身体を賄うことが出来なくなってきている。次第にアタシの体は弱りきって、眠る様に朽ち果てる。
残された時間はあまりにも短くて。
これからベッドの上で生活したとしても砂が落ち切る時間はアタシを中学校から卒業させてくれないだろうと教えられた
『咲希、分かってくれ……』
『ごめんなさい、咲希』
それから先、アタシはベッドの白とたまに窓から見える光だけの世界がアタシの世界になった。……アタシは遅かれ早かれ終わりが見えるのだ。だからせめて死ぬ時はアタシの最高の親友たちとアタシが恋する人の前で死にたかった。
覚えていて欲しいわけじゃ無い
けど少しだけあなたたちの傷になれたのなら
最後まで抵抗していた私を置いて世界は閉ざされた。きっとアタシの命脈は次第に果てる。病は気からとは上手いことを言うと思う
『さび、しいなぁ………』
そんなアタシに、夜の光だけが照らした
『咲希』
毎日、文字通り毎日。げんくんはアタシのところに来てくれた。片道で新幹線を使うような距離を毎日。雨の日も、雪の日も、雷雨の時も
必ず訪れる夜のように、げんくんはアタシのところに来てくれた。時にはげんくんの体験した話だとか作り話を聞いて笑って、アタシが息苦しい時はただ隣に座って背中を撫で続けてくれた
アタシを見守るたった1人だけのあなた
アタシはそれだけで幸せだった。
いつか来る終わりだとしてもあなたがいるのなら。そう思っていたある日ある話し声が聞こえた。
『願くん…ありがたいんだけどね。君だって生活があるだろう。その中で君ばかりに負担を負わせるのは、ね』
お父さんとげんくんの話す声。
何を言っているのか最初、分からなかった
次に我に返った瞬間、湧き上がる感情…それこそ憎悪だった。
許さない、許さない。アタシの、アタシの至高の最期さえも奪うのか。全てを奪ったくせにアタシの恋心まで奪っていくのか
きっと今この瞬間、燃え尽きてしまえばげんくんは泣いてくれるだろうか。そんな想いが脳裏によぎって……そうしようと考えていたその時だった
夜が抱きしめるようにアタシを覆い隠したのは
『気にしないでくださいよ。ただ本当に咲希が大好きでやってることなんですから』
『でもねぇ……』
ああ、きっと笑ってるんだなとわかるぐらいには軽やかなげんくんの声。
嬉しかった、嬉しかったのだ。きっとこの人ならアタシを傷にしてくれる。アタシをずぅっと胸に抱いてくれる。そんな気がするから
そんなある日の事だった。今日も何もしなくても上がる息に微かな空気が漏れる音だけが空間に満ちる。隣に座って一緒に音楽を聴いているげんくんは瞳を閉じているのかどこまでもゆっくりとした時間がすぎる。
ずっとこのままの時間が過ぎれば、そんな事を考えればずっと苦しい息の中でも生きている気がしたのだ。
『………なぁ、咲希』
『?どうしたの、げんくん?』
そんな中だった。ふと何かを思い出す様に声を上げたげんくん。青い、空の様な色とは裏腹の透き通った昼の鮮やかな空色がアタシを見る。
『おまえは……いや、そうだな』
『?………!げんくん、めずらしいね?』
背中を撫でてくれる事は何度もあるけど、こうしてげんくんからアタシを撫でる事は少ない。どこか温い、それでいてどこか冷たくて心地良いその手に為されるがままにする。
『後悔は、無いか?』
そんなげんくんの撫でる手。厳かに、重々しく願の口が開いた言葉を咲希は一生忘れられないだろう
『………後悔?』
『なんでもいい。お前がしたかった事、お前が叶えたかった夢、お前が吐きたかった弱音…咲希。お前の全てを、ありのままのお前を知りたい』
きっと、それはげんくんの介錯
捧げるべきはどちらなのか、死神に断頭台に首を垂れるのはどちらであるべきなのか。げんくんの慈悲なのだと分かった
『……っ、いっぱい、あるよ…』
『ああ、その全てを聞かせろ。ゆっくりで良い、お前が吐き出し終わるまで、俺は決して逃げない。恨み言も、憎悪も全て受け入れよう』
本当に、ひどい人だった。
最初からげんくんの中では捧げるべきを決めていたのに
だけどその時はただげんくんがアタシの生きた証を持っていってくれるのだと信じたから、これが最初で最期なら全部ぶちまけて良いだろうとアタシは口を開いた
『……好き。なの』
『…好き?』
それがどう言う意味を持つかも考えずに
『アタシは、げんくんのことが好き』
『………ぁ』
アタシたちはどこまでも罪深かった
『生きたい、生きたいよぉ…アタシだって、みんなと一緒に大人になってもっといろんな事を体験したかった!アタシだって、みんなとげんくんと一緒に手を繋いで歩いたり、デートしてみたかった……っ!』
『そう、か……そうだな。ああ、安心した』
だからアタシは見逃した。
げんくんが手に持っているそれを
“クロスマッチ 結果:陰性”
その言葉の意味をアタシは深く考えるべきだった
アタシは吐いた言葉の意味を深く考えるべきだったのだ
『安心しろ。咲希、お前の願いはきっと叶う』
そして……アタシは願の安らかな、憑き物が落ちたような清々しい笑みを引き止められなかった自分を、決断を未来永劫後悔することになる
◇
『っ!天馬さん!ドナーが見つかりました!』
そしてその日。いつものようにげんくんが来て、今日は予定があるからと少し早めに病院を出てしまったその数分後アタシの部屋に駆け込んでくるお医者さんの言葉。アタシは最初その言葉の意味がわからなかった。
『………え?』
もしかして、生きられるのだろうか。
もしかして、あの告白の答えを聞けるのだろうか
ほどなくしてアタシの意識は落ちる。
これから先の未来が幸せであることを期待して………暗闇の中でげんくんと出会った
『げん、くん?』
『……!咲希!?』
直感的にわかる。暗くて、深くて、そしてどこか芯から冷えるように寒い……ここは死だ。まさかこれが言っていた黄泉路にまでげんくんがやってくるなんてとアタシはアタシの大好きにふとくすり、と笑ってしまう
アタシと逆の同じ白の服を着たげんくんに何も知らず抱きつこうとした。だけどその瞬間まるで何か見えない大きな壁があるかの様にアタシの手は弾かれる。
『……そういうことか、まだ』
『あ、あれ?げんくん?』
わけがわからない。まるでその間には何かがあるように何度も何度もぶつかりに行っても弾かれる。
今思えばきっとそれこそが生と死の境界だったのだろう。
『っはは……ははは!クソッタレ、ああ。本当にクソッタレ…ッッ!!』
『げ、げんくん……どうかしたの?』
何かから恐ろしいほど底抜ける声の後に怒るようなげんくんの声。初めて聞くげんくんの怒号にアタシの体は竦む
今までげんくんが声を荒げるところなんて見た事なかったから。そう思えば例え今際の夢だとしても珍しいげんくんの側面を見れたと思えば喜ぶところかも
『咲希。一度しか言わない、よく聞け』
『…うん?』
だけどその時の何もできない愚かなアタシはただげんくんに嫌われてないか、なんて的外れな事を考えた。……げんくんが嫌いになるはずなんてないのに
『来た道をまっすぐ戻れ。決して…とまでは言わないができるだけ振り返らずに、音が鳴る方向にただ進むんだ。』
『……?み、道なんて…どこにもないよ……?』
必死にアタシの肩を掴んで真剣な目で語るげんくんの言葉。気がついたらこの場所にいて、げんくん以外何もどこも無いのに変な事を言うモノだとアタシは探すように首を動かす
『大丈夫。…咲希、少し目を閉じて』
『?うん』
そんなアタシにげんくんが片手で目を覆ったその瞬間
暖かい、何かがアタシの胸を満たす様な感覚。
息がしやすい。まるでずっとアタシの体を繋いでいた鎖が解けたかの様な開放感
『げん、くん…?』
『ん、ああ。もう少し、もう少し待って…』
何が起きているのだろうか、一体ここはどこなのか。聞きたい事はいっぱいあるのに、げんくんの鬼気迫った声色にアタシは従うことしかできなかった。
『……良し。終わった…ああ、なんだっけ。お前は……』
『……?』
『誰、何、おれ…いや、死んで。子ども、愛、事故……お前、お前、は…』
『……どうか、したの?』
生まれて初めて知った息苦しくない呼吸。その喜びで胸がいっぱいになるのとは裏腹に、げんくんの声色が変だ。
まるでアタシが一番息苦しい時の様な掠れた声と空気が抜けていく様な音。げんくんが何かを言っているのに聞こえないそれはアタシが一番味わっていたもので………
『………行け、早く行け』
『え?……え?』
『早く行けっっ!!』
その直後の怒号に、アタシは驚いて飛び出してしまう。さっきまでは見えなかった一本の細い光の道。言ってた事は本当なんだと一緒に帰ろうと
『げん、くん?』
振り返ったところには。もう誰もいなくて─────
『………行け、行け。ああ、…………どこまでも、行け。星のように、どこまでも…………』
◇
─────目が覚める
意識が鮮明に引き上げられるかのような感覚に先ほどまでが夢じゃないかと思う。けど確かにこの胸の温もりは変わらず小さく音を立てる様にアタシの胸を動かすのが決して夢ではなかったのだと教える
真っ先に目の前に映るのは驚くお兄ちゃんの顔
少し後ろでお父さんやお母さんもいるのを見るに、ここがあの世じゃなくて現実なのだと身に沁みてくる
『!……起きたか』
息が軽い。生まれて初めて味わうこの自由に涙が出てくる。…生きられるのだと、生きて明日を『答え』を聞けるのだと温かいものが目から溢れてきた
『ね、ねぇ!みんなに、げんくんに連絡!』
『あ、あぁ………そうだな。咲希』
ようやく追いついてきた奇跡の様な現実にいてほしい人たちがいないことに気がついた。いっちゃん、げんくん、ほなちゃん、しほちゃん
アタシたちは5人揃ってひとつだ。
いつかじゃなくて、今アタシはみんなの顔を見たかった
『……驚かないで、聞いてくれ』
『…………?』
お兄ちゃんの顔。まるで今にも泣き出しそうなのを堪えているそんな顔なんて久々に見た。噛み締めた唇の端からは赤い血が見える
一体何があったのだろう。尋常では無い様子にアタシが想像できる最悪はいっちゃんたちがこの場所に用事があって来れないぐらいの簡単なものだった
『咲希。お前の移植された心臓は同い年の男の子のモノだ』
それはアタシの心臓の話
同い年、男の子。……黄泉路であったげんくん。
まさか、だと思った。そんなこと、だと否定した
『病院前で事故があってな。その男の子は
………ねぇ、待って。待ってよ
『……………その、男の子の名前は』
喉から細く甲高い息が漏れる。
分かりたくない、理解したくない、認めたくない……咲希の思考の全てが“その最悪の可能性”を否定するように空回る
だけど、だけど!現実の前には少女の祈りなど無意味なのだと言うかのように、その刃は振り下ろされた
『外夜 願……という』
………その瞬間、その場にいたすべての人間には聞こえただろう
『ぁ…………えっ?』
────無垢だった少女の心が折れる、音を
『う、うそだよね?お兄ちゃん!…あはは〜お兄ちゃん!流石のアタシでも怒るよ!』
無理もない。あまりにも惨すぎる現実を前に逃避を始めるなど至って当たり前の行動だ。……だがそれはあくまで言葉として知っていたとしても
『ほら!スマホ貸して!アタシ良くなったんだってみんなに言わない、と……』
ここまで痛々しいものは見れたものじゃない。
無理矢理空元気を捻り出して、震える体と揺れる瞳に戯けたように歪な笑みを浮かべて笑う姿はあまりにも見れたものじゃない
これならば、これならば。……そう
咲希が大きくなった時、自分たちが憎悪されても縁を切られたとしても。この場のことを無かったことにして願は引っ越したのだと先延ばしにする、その愚かで冴えたる方法を考え始めたその時だった
『咲希っ!!!』
金色の瞳が涙に濡れながらも輝く金色の光が“それ”だけは許さないと咲希の肩を掴み、吠える
『オレだって、オレだって…認めたくないに決まっているだろう……ッッ!!!!』
自慢の弟分だった。咲希が好きになるぐらいに司も願のことを好きになっていた
願はずっと、咲希の近くにいてくれた
願はずっと、咲希の支えになっていた
家族だけでは埋められない咲希の心を埋めて誰にも踏み荒らされないように守っていたあの朗らかに笑う少年を、司は信じていた
いつの日か咲希を笑顔にするという夢を語り合った
いつの日か拙いものだが共にショーを作り上げた
いつの日かそのショーが喝采を受けた事を喜びあった
そうだ。司にも願と共に過ごしたまるで黄金のような時があったのだ。
なら
『ふざけるな……ふざけるなっ!!馬鹿野郎ぉぉ!!』
これが“運命”だというつもりか
この結末が“エンドロール”というつもりか
だと言うのならオレたちがあまりにも道化じゃないか
『お兄、ちゃん……』
崩れ落ちた兄の姿。血を吐くような絶叫を前にようやく咲希はこの現実が紛れもない真実なのだと、震える手でそれでも胸に手を当てる
暖かい鼓動、今も生を刻む様に動く炉心。
その全てがまるで罪の証のような、その手が今も鮮血が滴るような幻覚を前にじっと咲希は噛み締める。それこそがアタシの禍根だと罪過だと知ってなお
咲希は生き続けなければならないのだから
「………人はふたり」
「対価はひとつ」
「………その中は、
◆
むかし むかし あるところに とても なかのよい ごわのことり が いました
そのごわのことりは あさになれば いっしょに うたをうたい
ひるになれば ともにけずくろいをしながら いずみで みずあそびをし
よるには よりそって ねるほど なかのよい ことりたちでした
あおいろのことり きいろのことり
きみどりいろのことり あかいろのことり くろいろのことり
それぞれ ちがう いろの はねを もっていて
みんなちがって みんなきれいだとおもっていました
そのなかでも くろいろのことりの はねは あおぞらに よくめだっていました
のこりのよんわは そのくろいろを めじるしに とんでいました
どこまでも どこまでも このそらが つづくどこまでも
ことりたちは とんでいけると しんじていました
あるひのこと きいろのことりが こういいました
“わたしの はねでは これいじょう とんでいけないわ”
うまれつき きいろのことりの はねはもろく
いっしょに そらを とんでいけなくなりました
おいおい おいおい なみだが みずたまりになるほど
ことりたちは なみだをながして かなしみました
うまれたときから ずぅっと いっしょだった ごわが かけてしまうことなんて
かんがえたことがなかった ことりたちは とほうにくれました
そのとき くろいろのことりが いいました
“なら ぼくの はねを つかいなよ”
くろいろのことりが じぶんのはねを ついばみ きいろのことりに はりつけました
いちまい いちまい ていねいに きいろのことりに はねをあげました
ほかのことりが きがついたときには
もう くろいろのことりには はねがのこっていませんでした
そのよる くろいろのことりは しにました
のこされたよんわは なきさけびました
なみだが かわになるほど よんわは あさも ひるも よるも なきさけびました
でも それでも とんでいかなければ なりません
このひろい そら で みちしるべだった くろいろ は もう どこにもありません
あおいろのことりは ゆくさきを みうしないました
きいろのことりは けずくろいだけを して しずかに おりたちました
きみどりいろのことりは ひとりで おおぞらの むこうへきえて いきました
あかいろのことりは くろいろのことりの かわりになろうとしました
はなればなれになりましたが ごわのことり は いつまでも いっしょです
いつまでも いつまでも ごわのことりは しあわせ に なったのでした
◆
「……皮肉のつもりかな?」
嘲るように咲希は絵本を片手に腰掛ける。
仕事の途中にできた空き時間に咲希はスタジオの端に置かれたパイプ椅子に腰かけ片手に持った最近話題の絵本『ごわのことり』を開いていた。
作家名は星乃一歌 望月穂波
最近話題の新進気鋭の作家。俗世には顔を出さず、ただ本だけを描きペンネームと思わしき名前だけが彼らないし彼女たちの証明。
この物語はどこまで行っても最悪のバッドエンドだ。されどその献身と残されたものが悼みながらそれでも前を進む、美しい愛と希望の物語だと誰もがこの絵本を讃える
「ほんとうは、一緒に連れていって欲しいだけなのにね」
……そんな幼馴染たちの事を哀れな事だと思った
本当はただ忘れたくないだけで、無かった事にしたく無かっただけで。
そして今も
その献身を無為にしてもアタシは死にたくて仕方ない。げんくんの心臓を喜ぶ血の繋がった“だけ”の肉親も、誰も望まない笑顔の果てを望む兄も、何かの形を残そうと足掻く最愛の幼馴染も………そしてアタシも
嫌いだ。全部、全部消えてしまえばいい
「戻ってこれなくなるぞ」
「………プロデューサー」
咲希の胸の内でずぅっと燃え続ける黒い炎。
あの日からずっと咲希を燃やして、誘おうとする光に咲希は手を伸ばす。……その炎が咲希自身さえも焚べてしまうことを理解している上で
だが、嗄れた冷徹な声色が咲希を止める。
咲希が望んでいる懐かしいあの人の声じゃない、だけど咲希を焚べようと強くなる黒い炎を鎮火させるほどには咲希にとって恩のある人だった
「わかっているだろう。お前の命の使い場所はここじゃない」
「…………言われなくとも」
その男は…咲希がプロデューサーと呼んだその男は酷い顔をしていた。深いしわが刻まれた額と窪んだ眼窩の奥には底なしの闇が広がっている。辛うじてオールバックにしている髪とスーツだけが彼を社会的地位のある人間だと認識するだろう
一目見て咲希はこの男が自分と同類だと気がついた
死んでいないから生きているだけで、その目に映るものが地獄であるが故の果実が腐った
ような甘いドブのような臭い。
「なら抑えろ。制御しろとは言わん、だがそのままだと
「…了解。プロデューサー」
きっとこの男にもその昔、愛する妻と子がいたのだろう。……それ以上に踏み込む事は無く咲希は、男は互いにここまでやってきた。
その間にあるのは決して情や憐憫などではない。あるのはただ冷徹な契約の上に成り立つ共犯者だ
咲希はその“本懐”を果たし
男は“プロデューサー”であり続ける
咲希は男のプロデューサーという言葉にどれほどの重みがあるか知らないし、男も咲希の本懐というものがどういうものか知らない。
だが2人にはそれがいいのだ。失った何かを求めて埋まらない空白を埋めようと、穴を広げ続けるアタシたちなんて黄泉路を誰かと共にするなんて反吐が出る
「ならいい。再撮影だ、あの日野森雫と一緒に撮りたいらしい」
「雫さん……そう。いいよ、準備する」
男の声に咲希は頷く。
日野森雫。人気アイドルグループ『Cheerful*Days』のセンターをやると同時に容姿の良さを買われてモデルの仕事も熟す…咲希が手放しで信用している人
「さ、いえ……願ちゃん、お久しぶりね」
「……お変わりないようで。
セットの場所につけば、既に準備万端の雫が静かに微笑んでいた。その装いは咲希とは正反対の色を基調とし、些細な装飾に互いの色が入っているそれはまるで陰陽魚のように調和が取れている
「………あとで、話があるの。いいかしら?」
「長くならないのなら、いいですよ」
そしてレンズは2人を捉える
一言で“ミステリアス”な“クール”といっても分かりやすい対極がこの2人だった。あまりに神聖すぎる純白を雫の色とするのなら、誰の色にも染まらぬ魔性の純黒が咲希の色
白と黒、光と闇、生と死。
かつて古来から人間の美と共にあったその差異の人間大がそこにはあった。……そうして撮影は進む。もしも美しさの極限が互いに引き立てながら輝かせる事ができるのなら、それがこの場なのだとほぼすべての人間が成功と興奮に胸を躍らせながら
そうして何事もなく撮影は大成功で終わる
今日の総監督は中々クセの強いお方だったらしい。だが色んなところにコネを持っているその人に気に入られた雫と咲希はこれから仕事が増えるだろう
つまり雫はまたひとつ、背負い
咲希はまたひとつ、“本懐”へと足を進めた
◇
「私ね。アイドルを辞めようと思うの」
「……………そうですか」
仕事が終わり、殆どが撤収を終えた後。
私服へと着替え終わった2人はあまり目立たない場所に腰を下ろし喋り始める。…雫の話というのはつまりこの仕事を、アイドルを辞めるということ
世間に知られれば瞬く間にニュースとして拡散されそうなそれを咲希は一瞬、志歩はこのことを知っているのだろうか?と考えて、その後どうでも良さそうに首を縦に一度振った
「あまり驚かないのね?」
「この業界では不思議なことでは無いんでしょう?」
何故ならなんら珍しい事ではないからだ。
人間の感覚というこの世で最も移り変わりの早いものの中で生きてきたからこそ分かる。無常さ、今日もまた1人のスターが産まれて1人のスターが地に落ちたのだろう。
「……そう、ね。」
咲希にはもう狂いきった一本の指針だけに縋る道以外は無い。何故なら、他のあらゆる可能性を削ぎ落としたのは紛れもなく、彼女の…彼女たちの意思
そのあり方はあまりにも脆く、痛々しい
そしてそれを止められるほど…身を、魂さえも焚べてしまう愛を、恋を雫は知らなかったから
「ねぇ、咲希ちゃん………あなたは、」
なんと、声をかければよいのだろうか
その時珍しく雫の息が詰まる。言葉に出来ない空回りしたままのそれが、ずっと宙ぶらりんのまま
雫は、いつだって主人公だった
だが他の誰かが主人公の物語に端役として上がることもできない
「大丈夫ですよ。アタシは、必ず再開するから」
『大丈夫だよ。私は、必ず辿り着くから』
「……………ぁ」
その顔が、どうしようもなく重なる。
雫の妹。雫が目に入れても痛くないほど溺愛している志歩、その顔と今の咲希の顔があまりにも似過ぎている。
まるで脆い崖の上で一輪だけ静かに咲いている華のような何もかも薄くて儚い笑み。触れてしまえばすぐさまはらはらと枯れ落ちてしまうかのような、そんな顔
端的に言うなら、見ていられなかった
私よりも年下の子が死に恋焦がれて振り返ることもなく突き進む姿があまりにも、あんまりにも見ていられなくて
「私、を、私たちを置いていくのね……しぃちゃんも、咲希ちゃんも」
膝から脱力するように崩れ落ちる雫の姿。
雫は聡明であった。その結末が、救われないものだと知っていてなお止めることが出来ない自分に、世界に…そして今は亡き彼女たちの思い人に。
その全てを恨もうとして怨むことさえできない自分にひどく吐き気がして
「違いますよ。私たちが置いて行かれたんです」
そんな雫に咲希が優しく寄り添う
だがその温もりは冷たく、見ている先は雫ではない奈落の底。きっとその先にてんごくがあるのだと信じ切っている少女たちの祈りの言葉は、もはや少女たちでさえも意味はないと思っている。
「だから………追いつかないと」
「あぁ………!!」
夜だけが、見ていた
ただ明けない夜だけが
外夜 願
この世の春、最高のハッピーエンド
すべて満たされて何もかも素晴らしい。そう、なにもかも
或いは幸福な夢を今際の際に見たのだと思っているかもしれない。
自分とは違い、未来ある子供の命の代わりに成れて善いことをしたのだと清々しい気持ちと胸を張ってあの世に…無に還った。
それだけに少年少女から笑みと涙を奪ったとは気が付くこともない。
自分のことは覚えてなくてもいいし、墓も要らない。ただ生きて幸せだったといえるような幸福と笑みに塗れた生を謳歌してくれたらそれでいいと
………彼の行いは決して悪しき行いではない。
むしろ【善い行い】であることには間違いない。
だがしかし、本当の意味で自分の中に【それしかない】人間は
その実、悪よりもタチが悪い。と言わざるを得ない
天馬 咲希
ね?大勝利ルートでしょ?
という戯言はさておいて、この世界線では何故か生まれつき心臓が弱かった
本来ならもっと早くに限界を迎えていたはずが、幼馴染への友愛と親愛と恋のパワーで頑張って小学校卒業まで共に過ごした
だけどさすがに根性論ではそこまでが限界
溺れるような初恋と口にして、その人が最期まで手を握ってくれると分かっていたから心残りはあったはあったけど今の自分にはできすぎた幸福だと、まあ悪くはなかったんじゃないの?と最後泣いてくれさえすればいいとまで思ってた
……心は願と共に手をつないで黄泉路をいったつもりだった
天馬 外夜 咲希
遺された体で無かったはずの次をふたつめの残機で走っている
心臓の提供者が初恋の幼馴染だった事でワンアウト。その後、他の患者にも願が提供されてマトモに死に顔も見れなかった事でツーアウト。願の家庭環境のせいで供養さえもままならない事にスリーアウト。極めつけは両親が願の死に悲しむ前に咲希の生に喜んだ(ように見えた)事で完全発狂。SAN値がチェックするまでもなく奇麗に吹っ飛んだ
あえて狂気になぞって咲希の症状を上げるのなら『奇妙な執着』である
髪色にあえて願と同じ色のメッシュを入れたり、何故か瞳の色が変質しヘテロクロミアになったり、衣食住の趣向が願と一緒になるようになったりと強い執着を示す。今の咲希には幼馴染と兄を除いたすべての人の願と関係性がある行動全般が地雷
例えば瞳のスカイブルーに向かってコンタクト入れてるの?とか、なんでメッシュ入れてるの?とか聞いた瞬間、咲希のその人への好感度が最悪を超えた最悪まで下落し、ストレス値がマックスになるぐらいには触れてはいけない。
タレントをしているのも、それが金を稼ぐ手段として使えたから。
この仕事に託す夢はないし、そもそも自分が死ぬほど嫌いだからとてもモモジャンと相性が悪い。多分絶対一回ぐらいは愛莉とかとぶつかってる。大体、咲希がその手をはねのけている姿しか想像できない。だれか救ってくれ
日野森 志歩
一人欠けて、ちぐはぐになってしまった孤独になったセカイで今も歌っている
その顔に浮かんだ消えない深い隈と、まるで何かを呪っているかのような鋭く睨むような目つきに、まるで絶叫するかのようなそのベースの音色は皮肉にも彼女のファンを増やし続けている。
高校には見向きもせず、この道で燃え尽きる覚悟をしているためベースの腕前は多分だいぶ上がっている。ただしその姿は修羅であるため原作レオ二を結成した志歩には技量では勝てるだろうがそれ以外で負ける
イオリやミオ、高坂との出会いは早いことになるだろうが相性は悪い。
というか多分イオリや高坂…あとは真堂から死ぬつもりか?(意訳)と一回は聞かれてる。その上で燃え尽きてしまえるのなら本望(意訳)と返す。27クラブにでもなるつもりかと聞かれたら、(それよりも前に朽ちるから)私は天才じゃない。と返すぐらいには極まってしまっている。
わかってはいることだがセカイなぞつくれない
其れは怒れる修羅であるがゆえに
望月 穂波
なにひとつ後も残さず、立っていってしまったあの黒色の不如帰を今も追っている
昨日まで一緒に隣に座って何気もない話をして、それが今日も明日も続くものだと信じていた少女に次会ったときには中身が空っぽ伽藍洞な骸になっていたと両手で抱きしめられるほど小さくなったそれを抱きしめてついぞ言えなかった愛の言葉を溢した
願の瞳の色によく似たその青色には燻るような夜が掛かり光を写さない。
幼馴染と合わせたそのブルーブラックのメッシュは穂波の精神安定剤兼発狂要因となりえるすごく地雷。誰かに触られた瞬間、絶叫の金切り声を上げて『存在しない男の子』の幻聴・幻覚と会話し始める(一敗)
絵本の脚本担当
本当はあの五羽の小鳥のようにどこまでも飛んでいきたかっただけなのかもしれない
星乃 一歌
あなたが紡いだ星と星を辿るように今、夜となろう
昨日まで一緒に肩を並べて遊んでともに笑いあった、それが今日も明日も続くものだと信じていた少女に次会ったときには誰にも弔われない忘れ去られるものになっていると両手で抱きしめられるほど小さくなったそれを抱きしめてついぞ言えなかった愛の言葉を溢した
光も刺さぬ暗黒の底で星の輝きが消えるようにその炎は燃え上がるよりも先に鎮撫されて虚妄の果てに消え去った。
誰かによく似たその男勝りなショートの髪型は一歌の精神安定剤兼発狂要因となりえるすごく地雷。誰かに(話題としても)触れられた途端、過呼吸を起こし後にリバースする(三敗)
絵本の絵担当
部屋にはEとAmも弾けなくなった2本のギターがポツリと置かれている
天馬 司
輝けるスター、いつもニコニコ陽気なスター
だがそのあり方はスターと呼ぶよりピエロと呼ぶ方が適切だろう
多分ジャンルとして区別するなら闇司。自分でそうと自覚しながらスターをかぶる時点でもう既に破綻しているといっても過言ではない
だけどスターにはならなくてはならない。
それを裏切ることは、あの日の微かな黄金のときさえも捨ててしまうことになるが故に
多分この世界線での司はワンダショメンバーとパーフェクトコミュ取れるだろうが途中から司の歪さに気が付いた他の面々が司の過去を掘り下げてスターになる真の意味を探す物語になりそう。多分ニーゴより重い
墓守は司がしている。
あの日、あの時、咲希は弟分と共に逝ってしまったことを理解しているからそれを踏まえて自分に妹はいない(意訳)という感じ。咲希と会うときはあくまで弟分として話をしている感覚。だからこそ咲希も兄のことをギリまだ家族だと思ってくれていることにも気が付いている
プロデューサー
きっと彼にもいたのだろう。愛した妻と子供が
それ以外はわからない。彼の物語に少女たちは関係ないのだから
???
「ではなにかね?‘‘偶然‘‘生まれつき持病があり移植が必要な少女に大人びた異性の子供が懸想していて」
「‘‘偶然‘‘その男の子はその少女とのクロスマッチに陰性という結果が出て」
「‘‘偶然‘‘その彼はドナーとして登録しており」
「‘‘偶然‘‘彼は病院の近くで事故に合い」
「‘‘偶然‘‘脳死となり心臓は無事だったと言いたいのかね?」
「……これはね。医学の敗北というんだ……ははっ、クソッタレ」
「俺たちは負けたんだ。性も絡まぬ無垢な献身という愛を前に人類が積み重ねた医の力では無力だったのだ、とね」
その後、この2X時間にも及ぶ小児心臓移植手術ののちに執刀医は医局を辞職。
今回の手術においてレシピエントであった天■咲■(13)とドナーであった■夜■(13)のカルテは全て一定以上の権限を持つドクターのみ閲覧可能という制限がなされ、規定年数後に手術ログ、カルテなど全てに焼却処理が成された
多分過去一、後書きが長い
感想・評価お待ちしてます
次回何書きましょう(最終的に全部書きます)
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異聞:魔法少女パロ
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異聞:夜の娘続き
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TS願
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配信者願
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幕間1 続きリメイク