「(幼馴染を恋愛的に見るのは)いやーきついでしょ」と言ったオリ主が幼馴染達に娶られるまで後… 作:ネマ
くだらないことにウジウジと悩み続けるオリ主君にうっせえ黙って抱かれろ(意訳)とイケメンムーヴする幼馴染は私の性癖に合ってますね……
幼馴染は激怒したかの邪智暴虐なクソボケオリ主に…
「そういや。願。」
「どうした。彰人。」
オレンジ色に黄色のメッシュが入った男と、純黒とも言えるほど黒い髪色した男二人がなんとも色彩鮮やかなカフェに入り駄弁っている時の話。
「好きな人とか居るのか?」
「お前の姉に電話した」
「それだけはやめてくれ。」
顔を青ざめ、黒髪の男に頭を下げるそのオレンジ髪の男の名前は“東雲彰人”
今、ストリート音楽界の話題を掻っ攫う“Vivid BAD SQUAD”のメンバーその人だ。
「冗談だよ。」
黒髪の男の名前は“外夜 願”
カラカラと笑い、彰人を揶揄う。空の青さをそのまま目に宿したかのようなスカイブルーの眼は少し愉しむかのように細められ笑っていた。
「で。どうだ?やっぱりお前の幼馴染…の中の誰かか?」
一転攻勢。彰人は楽しげな声で願を突く。
そう。この男、外夜 願は、可愛い女の子の幼馴染が四人いるとして学校内で有名になっていた。
それは噂でもなんでもなく事実として知られている。事実、幼馴染が校門前で待っている姿など確認され、しばらく願は面白半分に“幼馴染ハーレム野郎”と揶揄されることもあった。
「いやー………」
渋るかのように声を低める。それは四人の中の誰か決めるのかと、彰人は心なしかワクワクしていた。いつの時代だって他人の恋バナほど面白い事はない。
「きっっっっっついでしょ。」
「……………………は?」
そして長考を終えたその瞬間。願は数秒の溜めの後言葉を吐き出した。
“幼馴染とはきついでしょ”と、幼馴染は眼中にないとその男はハッキリと述べたのだった。
「………まじで…言ってるのか?」
「?おう。」
何故か彰人は凹みながら本気かどうか願に問う。
願はその様子を何処か不思議に思いながら返事する。そこには何の思い入れも苦痛もないような軽く、本気でそう思っているであろう事が窺えた。
「…おう…そうか……ちなみに何でかとか言えるか…?」
「………と言ってもな…」
少し考えた後、願は喋り出す。
確かに、幼馴染は魅力的な女性で褒めるところは幾らでも見つかるし言える。
ただ幼馴染は残念ながらそう言う目では見れなくてな。何だろうか?……昔から知っているからだろうか恋愛的には違うんだよなぁ
そうしみじみと願は呟く。そう呟く側、次第に顔を青ざめ胃の辺りを撫で始める彰人には残念ながら気が付いていなかった。
「例えばだが、願の幼馴染が願と違う誰かと付き合っても良いのか。」
「ああ。拍手で応援してやれるぜ。」
ああ。こりゃ波乱しかないなと彰人は思う。こう言うのを修羅場というんだと姉から聞いてはいたが、巻き込まれるとなるこの疲労感は聞いていない。
助けてくれ冬弥、こはね…いっその事杏でも良いから……と彰人は“Vivid BAD SQUAD”の残りのメンバーに心の中で救助を願う。
だが、イマジナリーメンバー達は助けるどころかこの惨状に油を注ぎかねない。
特に、願の幼馴染と友人関係で何度かそう言う話をしているこはねには特に向こう側の応援に入るだろう。酷い話も有ったものである。
「というかどうしてそんな事聞くんだ?」
それに今日彰人なんか口調もおかしいぞ。まるで何かに襲われそうになってるホラー系に出てくるモブみたいだ。
変な所で鋭さを持つ願は彰人に問いかける。その勘をもう少し別のところで生かしてくれと心の中の彰人が大声で叫ぶが今彰人に出来ることはただ一つ真実を喋ることだけとなった。
「………その実はな」
「あっ!バイトのヘルプが…すまん彰人ちょっと行ってくる」
口が重く、だが真実を伝えようと彰人が口を開いた瞬間、願のポッケに入っていた携帯がなり響くとバイトの応援に来てほしいと願は席を立った。
彰人に謝り少し多めにお金を置いていくと、願は自分のトレーを下げて急いで席を去る。
「がんばれよー!……………はぁ」
一応、バイトが忙しいことを知っている彰人は願がこうしていくことも知っている。
だが、今このタイミングはまるで神様が仕事したかのように悪い。最早最悪だった。
彰人が見送った直後見えなくなった瞬間、彰人は額を机に打ちつけた。
まるでヤケになったかのように。
『………ふーん?』
隣の席。彰人と願が座っていたその隣では四人の少女が座っていた。
まあ勘の良い人々なら気がつくだろう。願の幼馴染である“Leo/need”の皆さんである。彰人にとっては願経由で何度か話をしており、今回の恋バナも彼女達からの依頼ということだった。(勿論、彰人は隣で聞いていることを事前に聞いていた)
「はぁ。残念だよ。」
「まあまあ。一歌ちゃん。」
奥の椅子に座っているのは、“星乃一歌”と“望月穂波”。
どちらかと言えば黒寄りの青髪を弄りながら私は不満ですと言いたげに一歌は机を叩く。
それを嗜めるように、穂波は声を掛けるがすごい笑顔だ。正直に言うと不気味なぐらいの笑みである。
「本当にお話しないとだめかなぁ…どう思う?しほちゃん?」
「お話でそれ終わらないでしょ。咲希。」
手前の椅子に座っているのは“天馬咲希”と“日野森志歩”。
頼んだジュースのストローを爆速でかき混ぜる咲希と、苛立った様に志歩は顔を歪める。
ただこの全員の共通点は一つ。目にハイライトが一切存在しないのだ。
「ねぇ?東雲くん?」
「なっ…なんでしょうか…望月さん……」
比較的に冷静な穂波は優しく彰人に問いかける。
だが、彰人にとってはまさしくギロチンの刃のように見えたのだろう。
体の震えを抑えられないまま、頭を上げずに穂波に声を返す。
「前回、依頼した筈だよね?」
願に幼馴染に興味を持たせるって。
「そう……ですね………ハイ」
彰人はもう首を垂れて這いつくばり、平伏するしかない。
事実、彰人は数ヶ月前この願の幼馴染から依頼を受けていた。
それは、願と学校での悪友である彼ならという事で、願に幼馴染をそう言う目で見てもらえる様に教えてやって欲しかったのだ。
具体的に言うと、幼馴染純愛ハーレム◯◯◯だとか。
だが、今その経過を聞いていればどうだ。
願は幼馴染に一切そういう思いは抱くことなく、挙げ句の果てには“いやーきついでしょ”と脈無しというレベルでは片付けられないほどバッサリと切り落とされた。
そういうわけで“Leo/need”は激怒した。かの邪智暴虐なクソボケ願に勿論全員娶らせなくてはならないと決意したのだ。
「次は期待しているよ。」
「最大限の御慈悲をいただきありがとうございますっっ!!」
彰人はもう自己の尊厳とかは投げ捨てた。正直に言うとめっちゃ怖い。姉貴がブチギレた並に怖い。そう心の中で弁解する。
正直に言うと、今回の期待しているよは最終通告だろう。
このまま行けば親友が、どうなるかは日の目を見るより明らかだ。きっと二度と学校に来なくなるだろう。と言うか文字通り日の目が見れなくなる。願の親友をしている者として流石に背中は押せない。
正しく友情とはこの事かと白目を向きながら彰人は逃げ道を探す。
いつかは酷く嫉妬したが、あそこまでとは思いたくなかった。今ならば杏で癒される気がする。
そんな思いを込めて、彰人はストリートに向かって全力逃走をするのだった。
⦅外夜 願side⦆
転生者は主に二つに分けられるんじゃ無いだろうか。そう俺は思う。
一つは転生したと喜んで新しい人生を歩める者達。もう一つは…誰かの人生を押しつぶしてしまったんじゃ無いかと苦悩する者たち。
俺はその内、後者の一つだった。
既知と、未知で溢れたこの世界に俺は転生者だと自覚したその瞬間、恐怖した。
前世、俺は碌な大人ではなかった。けっして他人に誇れるような大人では無い。
そんな大人が幼児に取り憑いて殺してしまったのか。そう思うと涙が止まらない。
泣きじゃくって…泣きじゃくって。痛くも辛くも無いのに、ただ生まれてしまったことに絶望して。幼馴染の制止の声も聞かず俺は泣いてしまったのだ。
その日からきっと俺は[外夜 願]として、生きることを決意したのだった。
夕日が落ちる街を疾走する。高校生というのは実にいい。体力に満ち溢れ、自分にできることが増えていく。そのうちの一つが働くことなのはありがたい。
前ほど稼ぐことは出来ないが、それでも自分のお金というものほど価値になるものはない。
『好きな人とか居るのか?』
さっきの彰人の問いが一瞬頭をよぎる。なんでも無い恋バナの一つ。
声に出掛かった焦がれる人。そんな物はもう遠い宙の彼方。
『幼馴染…の中の誰かか?』
知っている。分かっている。幼馴染が…“Leo/need”のあの子達がどこにどう好意を向けているかぐらいは分かる。人生経験に至っては遥かに彼女達より上だ。
だからこそ。彼女達には幸せになってほしい。こんな自分より幸せになれる人が居るだろうから。
ああだからお願い。俺なんて放って何処までも天高く飛び立って。
キャラ紹介
外夜 願(がいや げん)
性別:男
誕生日:3月9日
身長:172cm
学校:神山高校
学年:1ーC
趣味:バイト 散財
特技:三徹までなら余裕。最大六徹
苦手:幼馴染に甘やかされること
備考:至って普通の転生者
尚、このオリ主転生者だからと意味不明な理由をつけて幼馴染一人一人のメンタル回復をしていた模様。
反応が有れば続きを考えようかな…
次回何書きましょう(最終的に全部書きます)
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異聞:魔法少女パロ
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異聞:夜の娘続き
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もしも冬弥と兄弟だったら…
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もしも奏と双子だったら…
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もしもまふゆと双子だったら…
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TS願
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配信者願
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幕間1 続きリメイク