「(幼馴染を恋愛的に見るのは)いやーきついでしょ」と言ったオリ主が幼馴染達に娶られるまで後…   作:ネマ

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はい。ついに開演です。二回目の架空イベント。
そういえば前回の架空イベントもレオニのイベントと重なったのを見て不思議な縁だと苦笑したのはここだけの話。とりあえず展開的に3話で切ってます今回は。
多分だけど前中後に別れる気がします。前回同様。

さあ。それではご笑覧ください。成れの果て。ようやく蛹は羽化を始めます。
ドロドロに溶け落ちるのはこれまでさあ。皆さま。盛大な拍手でお見送りください

いつも通り、設定崩壊・過去改変・キャラ崩壊・独自設定注意です。


注意!  原作イベントストーリー『Resonate with you』の視聴を先に行うことを強くおすすめします。それでもよろしい方はどうぞ。






架空イベント:未だ果てなきバルカンに手を伸ばして【前編】

 

 

第1話 始まり。或いは1つの終わり

 

 

願は奇跡を信じない。願は運命を愛さない。

願に奇跡は与えられなかった。願に運命の女神様は微笑まなかった。

この世は全て必然で、未来なぞ最初から決まっているものだと信じていた。

そうでないと、そうでないと願の抱く全てが無駄な物になってしまうから。

 

──────────♫♪♬───────────!!!

 

『本当に、一緒にプロを目指してくれるの?』

 

志歩のバンドについての姿勢と、一歌達のバンドの姿勢には乖離があった事は知っていた。そしていずれそれが決定的に拗れると経験上分かっていた。無言で通じ合う関係は確かに素晴らしい。……だけどそれはあくまで“他人”なのだ。ズレが存在しないはずがない。だからある意味必然だと考えていた。志歩が別のバンドに正式に加入しないかとハンティング受けている事ぐらい。

 

別にそれでも良かったと思う。バンド界ではそういうのはよくある話で、残されたメンバーがどうなっているのかぐらいも大体想像付く。けどやはり“プロ”という意識の差はどう足掻いても埋められないと思っていた。

 

『……………おめでとう。みんな』

 

その日、とあるバンドの前座として出させてもらった志歩を除くレオニは最初は怪しかったけど、見事持ち直しみんなでプロを目指す事を決めたらしい。

願はそれを遠くから聞いていた別に自分には関係無いじゃないか

願はそれにおなざりな拍手を送った。 完全無欠なハッピーエンドじゃないか

 

『お。少年…君は………』

 

『…………お久しぶりです。イオリさん』

 

もう帰ろうか。と腰を浮かしたその時、願の目の前に立った人がいた。

その人は近頃メジャーデビューを控えるバンド「STANDOUT」のリーダーにしてボーカル。志歩の付き合いで何度か顔を合わせた程度の関係。

 

『イオリでいいよ……それにしても少年。浮かない顔してるね』

 

『はぁ…そうですか』

 

後で知った話だがイオリはその時の願はまるで今にも“死にたい”と言うような放っておいたら電車に飛び込みかねない程、目と顔が死んでいたと。

 

『いやホントに……………Leo/needの事か?』

 

『………………………………………』

 

イオリの鋭い指摘…いや。それぐらい願と志歩の関係を知っているなら簡単に勘付くかと願は特に何か取り繕う事もなく無言を貫く。…もうなんか今は取り繕う程の余裕はなかったから。

 

『図星か……』

 

願は今までに感じたことのない程、袖の内が乾き切っている事に気がついた。

いや。これは乾き切っていると言うのか。そうだ。これを俺は知っている。

この胸に高鳴り始める熱を知っている。湧き上がるモノを否定できる程今の俺に自制心は存在しなかった。

 

『……………あの。』

 

『…なんだ。』

 

その瞬間イオリの背筋に冷たいものが走った気がした。

燃え盛る様な炎とは逆の炎。執念や執着が行き過ぎた“狂信”の炎が願の眼の中を暴れ回っていた。少なくともよろしく無い方向に何か言いそうな願にイオリは珍しくとも声を固く聞き返す。

 

『音楽を、始めるにはどうすればいいですか?』

 

運命の車輪は冷徹に回る。当の本人たちさえ置き去りにして。

 

 

 

 

 

第2話 夜に愛し、愛される少女達よ

 

 

Leo needで一緒にプロを目指す。そう決めたとは言えやる事は特に変わるわけでは無い。いつものようにセカイに集まって練習に熱を上げている所だ。その熱は物理的な熱気になって少女たちの肌に汗を滲ませる。それでも少女たちは自分の腕を止める事はない。

 

「一歌!もっと聞いて!」

 

「うん!」

 

基本的に教える役…というより一番上手いのは志歩だ。だからこそ3人に声を掛けて更に、更にと音を立てていく。志歩のプロになりたいと言う意志に少女たちは応えた。自らの音楽でそれを認めさせた。だからこそ志歩も全力でぶつかる。自らの指先に集中するその時、志歩の脳内に少し前GUMIたちが言っていた事を思い出した。

 

 

『………ふーん。結局そうなったんだ』

 

『こら…GUMIそんな投げやりはダメでしょ』

 

今回の騒ぎでいろんな所に迷惑を掛けたのは勿論。このセカイのバーチャルシンガーたちにも迷惑を掛けたのは事実だったから志歩は他のみんなより早くセカイに入り、謝罪と感謝を口にした。

 

生憎その場に居たのは願の想いがカタチになったというGUMIと最初から居たらしいミクの2人だけだったがどうやらその謝罪は2人の手でみんなに伝えておくという事でGUMIからは軽く流された。

 

『だって私は何もしてないもーん』

 

そのままGUMIは懐かない猫のように教室から去っていく。

GUMIは願の心から生まれたと自称している。事実それを願は認めているし、そういうモノだとミクもルカも言っている。だからだろうか、私たちにはあまり懐かない。練習には顔を出すし、全力で歌っているけど願がセカイに来たのならそっちを優先する。それがGUMIだった。

 

事実、それはGUMIも言っていた。

 

『私の役割はただ一つ、願の手助け。』

 

創造物は創造主に従う。バーチャルシンガーとして想いを見つけるという事も勿論大切だ。だが、GUMIにとってのマスターはただ1人“外夜 願”だけ。

 

『だから…多分、いずれ何処かで』

 

GUMIは言いにくそうに言葉を口籠もる。志歩もGUMIの想像ついている未来は何となく想像がつく。自分も幼馴染達から離れていた立場だ。きっと似たようなことが起きるとGUMIは言いたいのだろう。

 

『そんな事はならないよ。GUMI』

 

『……………どうして?』

 

志歩は真っ直ぐ何の迷いもなくGUMIの顔を見て話す。

ハッキリと断言する志歩にGUMIは不思議そうに嬉しそうに哀しそうに、相反する感情が織り混ざった顔で志歩に聞き返す。

 

『私たちが願から離れていくわけないじゃん。』

 

私たちは願に喜んで飼われる小鳥。今も、そしてこれからも。

志歩にとってそれは変わらない不変の事実。朝が来て夜が来るというレベルで常識だ。というよりそもそも幼少期から目と情緒が焼き尽くされている時点でもう既に手遅れだがそれはまだ誰も口にしていないからセーフ。

 

『…そっか。ならひとつだけ約束。』

 

そんな一寸の曇りもなく告げた志歩の言葉に、GUMIは鋭い視線で志歩を見る。

GUMIにとってLeo/needという存在はまああまり好ましいとは言い難い。誰だって自分の親が恋愛的、性的な目で見られるとか挙句、発情も隠さず願が気が付いてないのをいい事に好き勝手する存在を好きになれるかと言えばちょっと無理がある。

 

『どうか。願の行く道を否定しないであげて』

 

まあそんなLeo/needであれど願が一番心を開いているのもまたLeo/needと言うのは揺るがない事実である。だからこそGUMIは、願の心より生まれたバーチャルシンガーとしてLeo/needを見定める。

 

『………うん。わかった。約束』

 

そんなGUMIの姿に志歩はよほどGUMIは願の事が好きなんだなと再認識する。

確かに願がセカイに来た時、基本的にいつもGUMIが側にいる事が多い。

そんなGUMIの姿に願も心を許しているのかお菓子だとかコスメだとか何度か贈ってるのを見た。……あれ?もしかして私たちの敵って………?

 

GUMIの小指と志歩の小指は結び、ゆびきりげんまんをする。

これは約束代わり。そして私はこの時考えておくべきだったんだ。

 

“願の心から”生まれた存在が、“願との仲違い”を仄めかすその理由を。

 

 

 

「一旦、休憩にしましょ。」

 

そんなこんな志歩の脳内の回想を他所に、一通り次のライブの曲を弾き終えたと言う事でMEIKOから一旦休むように声が掛かる。志歩はこれぐらい問題はないが咲希と穂波は汗をかいているし、一歌でさえ息も絶え絶えに必至に空気を吸っている。

 

「前よりいい感じになってるね!」

 

「うん。いっちーの声も前より良くなってる!」

 

そんな3人にミクとリンが褒めに入る。そんな2人に一歌はペットボトルを口にしながら片手を上げて反応を返す。片目で他を見ていくと、MEIKOが穂波に指導していたり、リンが咲希とワンフレーズ引き返していたりと個人練習みたいな雰囲気になってきた。

 

だけどその時はまだ気が付かなかった。

 

『最高の幼馴染!(5)』

 

私たちの想像を、遥かに超える事態が起こっていたなんて───────

 

『願:終わってからでいいから話がある』

 

 

 

 

 

第3話 たったひとつの冴えたる方法

 

願は生まれながらにして喪失を知っていた。

願は生まれながらにして離別を知っていた。

それは辛く苦しく悲しい物であると知っていた。

だからこそ、だからこそ願はこの二つの特効薬も知っている。

そうそれは“時間”という無慈悲で残酷な物。

 

ヒトは忘却する。ヒトは忘れる。

辛い過去も、悲しい出来事も、楽しい思い出も、幸福な夢も。時は全てを奪い去っていく。それは例え、人生二回目であろうともその摂理から逃るる事は敵わない。

 

そうだ。例え、愛しき人を。散々嘆き、苦しみ悲しみに狂ったほど愛した人がもう記憶から薄れているだなんて。それは時間の摂理だと言う説明で納得できるものだろうか。

 

(一体……いつから?いつから俺は忘却していた?)

 

人が人を忘れる時まず声を忘れて、顔を忘れて、最後に思い出を忘れるらしい。

その通りだった。声も名前も思い出せない。顔も…朧げにしか思い出せない。

思い出も、もう最後の苦しみだけが焼き付いてそれ以外が思い出せない。

………あれ?幸せだったのに。あれほど幸福だったのに。あれほど愛した人に恋焦がれたはずなのに。もう、何も、浮かばない。何も、思い、出せない。

 

それで良いのだろう。それが良いのだろう。

 

その残酷なまでの事実をハッキリと自覚した瞬間。

きっと今までの願なら、硝子が砕けるように内袖の“仄暗いモノ”が願を奪うだろう。

だがもう願は絶望する必要は無い。確かに忘れる事は苦しい。悔しい。忘れているという自覚だけが胸に残り、それはまるで痛みになって訴える。

 

(報い…無いと。あの子達の愛に報いないと。)

 

痛い。苦しい。でもこれが愛の形だとするならばそれを背負って生きないといけない。でもそれ以上に今の願には心残りがあった。そうそれは──────

 

(何でなら報える?何なら、報える?)

 

彼を、願を愛してくれた少女たちの存在。つまりLeo/needの存在。

願は確かに、愛されるというのに疎い。だけど一歌たちが願自身を愛してくれているという事には気がついている。それが、友愛か親愛かはたまたその両方か。

そうで無いと今も尚、こんな自分と親しくしてくれる理由なんて無いから

 

 

時間だけが無為に過ぎ去っていく。

 

 

 

(そうだ。……音楽だ。音楽でなら)

 

一度は“大好き”と言ってくれたんだ。ならその愛に報いないと。

そう考えた願に浮かんだのは一つの転機。一歌たちの覚悟と、志歩の想い。

自分はどこまで行っても外様。外様だからこそ全員の覚悟と想いを知っている。

端的に言うなら、魅せられてしまったのだろう。あの少女たちの覚悟と想いに。

 

『少年、今の少年はまるで正気じゃない。』

 

一旦、頭を冷やしな。そうあの後イオリさんに言われたのを思い出す。

確かに今の自分が正気とは言い難い。思い出せない、“無い”過去の喪失に狂う自分の何処に正気が語れるのか。存在しない記憶をあたかもあるように認識している。どう考えても気狂いの類だ。

 

(正気じゃ無い…正気じゃ無い…正気……狂気?)

 

わからない。苦しい。気持ち悪い。胸の奥で何かが渦巻くような感覚と共に急に物理的に胸の中から何かが迫り上がってくる感じがしてくる。……これはまずい。

そう理解した瞬間、願は洗面所に向かって走った。

 

「っ…………ゲホッ…ゴホッ……っっっ!!!」

 

直後迫り上がる感覚と共に異物を吐き出そうと、えずく。

口から出てくるのは白く濁った唾液だけ。だと言うのに願にはそれが酷く“朱色”に見えた。えずくなんて今世で始めての事だ。ふとそう思い返した瞬間、先程とは比べ物にならない異物感が喉を焼き尽くした。

 

「────────────────────────────!!!!」

 

ギリギリトイレの扉を開け、便器に縋りつく事が出来た。

すえた匂いが鼻の中を充満してなんとも言えない気分の悪さを自覚し始める。

治った異物感に鼻息を出し何とか動く右手でレバーハンドルを動かす。

 

(ダメだ………どうにか………しないと)

 

重石を背負ったかのような身体の怠さに、額に手を当てるけどどうも熱が出ているようには思えない。精神的な物かと断定付けるが対処法が分からない。そんな安定剤みたいな薬は持っていないし、人に話して楽になるようなモノでも無い。

 

「人に言ったらもれなく…っ……病院行きだな」

 

自嘲混じりに重い身体を引っ張ってどうにか二階の寝室に上がる。

ベットに身を投げ出した時にはもう冷や汗が額から滲み出ていた。それほどだったらしい。強引に袖で汗を拭い身体を完全に脱力させる。

ふと、窓から空を見るともう夜に差し掛かっていたらしい。

 

(…………はは。……星が見えない、か)

 

言い得て妙な事だと嘲笑う。まさか幼馴染が仲違いしていた時と同じ感想を抱くだなんて。とそれをどう見たらいいのかと更に笑う。無様な我が身を。恥晒しの自分をただ、ただひたすらに嘲笑う。

 

「………心の贅肉か。それとも」

 

弱くなったのか。と納得できない一言を呟く。

もし、前の自分が今の自分を見たのならあまりにも生き恥を晒すこの姿に絶望するだろう。今でさえ我が身に絶望しかけているのだから────────。

 

「……………ああ。そういえば」

 

今の姿だけは、見られたくない。ただその一心でスマホに手を伸ばす。

どうにか“今日は忙しく、晩御飯も勝手に食べる”とだけ嘘を吐きスマホを投げ捨てる。ポスッと言う音だけが鳴りそこにはまるであの日の死んだような空気だけ

 

「……………サイアク」

 

直後、願は目を閉じる。現実から目を背けるのか、身を守るためなのか。

ただ、ただ一つ挙げるとするならば願の目尻に輝く水滴が有ったのは輝き一つもない夜だけが無慈悲に見ていた。ただ、見ていたのだった。

 

 

 

「それで……少年。どうするんだい」

 

翌日。願は1人、イオリと会っていた。学校?確実に内面を悟ってきそうな幼馴染の兄だとか、表情ひとつ変えただけで何かを察してくるクラスメイトの前に今の自分が出れるかと言う話だ。

完全に私服でイオリの前に立つ、願は物怖じする事なくこう言葉を紡いでいく。

 

「弟子にしてください。イオリさん」

 

「…………………………………ふーん」

 

頭の下げ方なんて慣れきった物だ。必要であるならば土下座さえも辞さないと願は考えていた。……もう今更取り繕う体裁などないに等しかったから。

 

「少年。まず頭を上げな。」

 

イオリはそう口にする。この完全に凍りついた空気を溶かそうと軽く口にする。

曰く、この構図だと私が高校生相手に恫喝してるように見えるからやめろ。と。

 

「ここで話をしていても続かない。」

 

歌えるだろう?とイオリはマイクを差し出す。

確かにここは歌い奏でる場所だ。誰もが思いを歌い上げるための場所。普段なら熱気に、音に託した老若男女の熱意に溢れる場所。

今日はまだ、時間が早いからか人もほとんど居ないけど。

 

「わかりました」

 

願は迷うことなくマイクを受け取り、歌を指定する。呼吸を整え、身体の中を練り上げる。整ったその先で

 

深い、深い夜が現れる。

 

 

「────────────♫♪♬───────────!!!」

 

 

 

「ははっ」

 

イオリは笑う。ただ笑う。とんだ曲者だと願の歌を聴き、ただ笑う。願の印象は最初から決まっていた。志歩の後ろから見守るだけの草食系と。恐らく、音楽を弾くというところとはひどく無縁だろうと。

 

(だが、一体誰が想像できるか??)

 

見ろ。そして聴け。あの年齢にそぐわぬ程の重みを。あの幼さを裏切るような悲痛な表情を。感情の暴力とも取れる歌には多くの人を惹きつけるだろう。まだまだ荒削りにも程があるがそれでもあれは万物を引きつける…そう言うモノだ。

 

………ただ

 

(アレでは、ダメだろうな)

 

悲劇を演じられる。と言う事は逆に悲劇しか演じられなくなる可能性がある。

ただでさえ(何があったか知らないが)傷心気味な彼にこれ以上傷を広げるようなことをしてしまったのならきっと私が考えている以上に最悪なことになってしまう。

 

(………仕方ない。)

 

 

 

 

「♫♪♬───────────!!」

 

「………うん。いい歌だ」

 

近くで聴いていたイオリは軽く拍手をし、願に近付く。

そんなイオリの姿に悪い印象は抱かれてないんじゃないかと微笑みながらイオリにマイクを返す。

 

「いえいえ…イオリさんには劣りますよ。」

 

流石にブランクがあるんで。と一言。

その一言はイオリの関心を引いた。…やはりと、イオリは内心思ったがなんとなく聞いてみたかった。

 

「ブランク…?昔やっていたの?」

 

「そう言うわけじゃないんですけどね……」

 

昔、幼馴染全員でバンドをしようと言うことになったが願自身が楽器を弾けると言うわけではない。……と紆余曲折あって願はたまに参加するボーカルとして練習させられた事があったのだった。

 

「基礎しかできてないんですけどね〜」

 

「でもその基礎が今も残っているのは凄いよ」

 

願は謙遜するように言葉を紡ぐ。

そんな願にイオリは純粋に賞賛の声を上げる。確かに積み重ねられた基礎の後は感じられた。そこにどう感情を乗せるか。そこはもう天賦の才なのだろう。この才能を私の手で育ててみたいけど……と喉から手が出そうなぐらい考えた所でイオリは何かを決心したかのように一度頭を縦に振る。

 

「私から教えられることより……きっと経験を積んだ方がいいだろうね」

 

一つ、紹介できるところがある。

そうイオリは言い、一つの名刺を願に投げ渡した。そうそれは地獄への片道切符。そういつかのイオリは称するだろう。

 

「もし、もしも音楽にガチになるなら」

 

運命の車輪は────────

 

「ここに行ってみるのが良いよ。」

 

─────────もう、止まれない

 

 






外夜 願

寝坊助さん。おはよう。ようやく羽化の時だ。
忘れていく喪失の感情と今まで慈しんできた幼馴染への愛という二つの相反する感情によってようやく願は覚醒の時が来た。………もし覚醒し切ったらそれこそ輝く“カミサマ”になるだろう。

願の才能を言うなら“メソッド演技”の一つ。今までは内面を欺すだけだったのが羽化を始めた事で周囲にも感情を伝達させると言う事が可能になった。
近いなら某ア◯◯ージュの夜凪の超々々劣化版。え?……もし願のこの才能を導く人がいたならって?
………それこそ出てくる世界線が変わったのでしょうね。
そういうifもありやな……



イオリ

『Resonate with you』より出典。
少し前からLeo/needを気にかけていた先輩として活躍。
原作でもまだまだ無名のレオニに前座を任せるという先見の明があるということで願の羽化を促すキーパーソンとして出演。


Leo/need

世界は、いつだって………こんなはずじゃないことばっかり。



さらなる妄想・配布キャラ

星2:【夢限にて】GUMI
衣装:ステラクローバーを着たGUMI。だけどその服装には黒いモザイクがかかり一眼ではステラクローバーとは見えない。その表情は憂いでいて泣きそうにも怒っている様にも見える。

感想などよろしくお願いします。



次回何書きましょう(最終的に全部書きます)

  • 異聞:魔法少女パロ
  • 異聞:夜の娘続き
  • もしも冬弥と兄弟だったら…
  • もしも奏と双子だったら…
  • もしもまふゆと双子だったら…
  • TS願
  • 配信者願
  • 幕間1 続きリメイク
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