「(幼馴染を恋愛的に見るのは)いやーきついでしょ」と言ったオリ主が幼馴染達に娶られるまで後… 作:ネマ
まふゆ誕生日記念としていつかのif・夜直に目を眩んでのまふゆハッピーエンド√を書きました!!
自分の最初の推しが実はまふゆなんですよね。今はレオニ推しですがまふゆさんも実は思い入れのあるキャラでして(主にガチャ的な意味で)
今回は丁度誕生日だと言う事で一個書いてみました。
……まあギリギリ間に合わなくて少し遅れたけど許してくれまふゆさん!!
と、まあそれではいつも通り、設定崩壊・過去改変・キャラ崩壊・独自設定注意です。
いつもの様に喫茶店で時間を潰していたまふゆと願。
ある日の事、願が口を開く。そんな願の表情はどこか重苦しく憂鬱で、それでいて熱に惑わされない正気の瞳をしていた。
「もう、終わりにしよう」
「……………ぇ?」
夢から覚める音がする。眩んだ瞳に光が宿ってしまう。
堕ちてしまう。夜の揺籃から目を覚ましてしまう。
噛み合っていた“はず”の凹凸は狂い始めて行く。
「ど、どういう事……?」
まふゆにとっていつもの様に好きに時間を潰す時間だった。何も感じない何もかもが虚しくなる時間もこの一瞬の為。自分と“同じ”である願と過ごすその時間だけのために頑張ってきて、今日もまたいつものように温もりを感じてまた明日を過ごす日だった。
そんな温もりに伝えられた願からの“おしまいの言葉”
想像も、予想も、考えさえもしなかった願からの拒絶の言葉にまふゆは手に持っていたシャーペンを落として唖然とその言葉の意味をおうむ返しの様に問う。自分の秀才な頭はその言葉の意味をどうしようもなく理解している筈なのに。
「おしまいにしよう……きっとそれが最善だ」
「は?」
儚く、それでいて微睡む様な微笑みを浮かべて願はまふゆに一方的な終わりを叩きつける。互いに全部を欺いて、偽ってそんな2人の逃げ場所が互いの温もりの筈だった。かつて“人でなし”と称した歪んで曇った逃避行も今日で終わりにしようと願はあたかも聖者の様な微笑みでまふゆに突きつける。
そんな願の姿にまふゆは願の言葉の意味を探そうと考える。……考えつく“最悪の考え”から目を逸らす様に気強に願に返すが、それ以上の言葉は産まれる事なく掠れた呼吸音だけがまふゆの喉を通り過ぎる。
「もう、人でなしのフリはしないで良いよ。まふゆ」
「なにが、言いたいの……?」
あの日、確かにまふゆは願を人でなしと言い、取り繕った“外夜願”のガワを剥ぎ取った。その上で“同じ人でなし”として互いを生きる理由にしたいというあまりにも歪んだ共依存。……願は“痛みに襲われながら星たちの成長を見守る道”から“自分に似ている人と傷を舐め合う共依存の穴”に堕ちてしまった。
けどそれは違う。それでは
もう夜空には成れない。地獄の様な燃え盛る地面を這いつくばりながら歩く覚悟を願は持った。持ってしまった。
「まふゆにはまだ“これから”がある」
「ねぇ……待って、待ってよ……」
願は燃え尽きた灰の様なモノだ。もう火も付かないような燃え滓。けどまふゆは違うだろうと断定する。“まふゆはまだ燃えていないだけ”で自分のような“幕が降りた存在”とは違うと優しく語りかける。
まるで決別を匂わせる言葉の数々に、まふゆは聞きたくないと願の腕に縋り付く。人知れず、誰にも知られず涙を流すまふゆの姿を願だけが見ていた。
「………まあ、何が言いたいってさ。」
「……ぃゃ………ぃゃょ……」
願は識ってしまった。願は分かってしまった。
人より少し酸いも甘いも噛み分けてきた願だけが実感してしまった真実。“あの日”ではなくそれよりもっと前、願自身がまだまふゆという存在を知らない時。
「この出会いは間違いだったんだ。どうしようもないほど」
「………………………………」
言ってしまった拒絶と否定の言葉。口にするまでは重苦しく、それでいて憂鬱で何もかもが嫌いになりそうなその24文字を吐き捨てて、願は口直しとばかりにコーヒーを飲む。……何故かいつもは苦くないはずのコーヒーが今日だけは初めて飲んだ日のように、苦かった。
これで終わり。傷を、決して埋まらないと錯覚していた穴を塞ぎ合うのを終えて願は1人ただ虚しくなるような現実を受け入れる覚悟を決めた。……共依存が決して悪いとは思い切れない。でも間違いなく逃げ続けて互いだけを見るというのは決して“善い”事ではないと願は“どうなるかわかっているつもり”で拒絶した。
「誰が……」
「ん?」
「一体、誰がそんな事を言ったの?」
まるで親離れをさせるために自らの巣を追い出す獣のような親心の願を前に、まふゆはおどろおどろしく願に誰がそんな事を言ったのかを“恐ろしいほど”冷静に、冷静に聞く。願から見るまふゆは俯き、表情は見えないがその苦しみが成長になると願は愚かしくとも考えていた。
「これは……あくまで自分の判断だよ」
「……………………」
どうしてそんな事を聞くのかと言わんばかりに首を傾げる願にまふゆはただ俯く。そんなまふゆの姿に願はチクリと罪悪感が胸を穿つが、今ここで拒絶しておかないと取り返しのつかない所で俺たちはもう肩を並べて共に前を向いて歩いていけなくなると危惧する心でその罪悪感を消す。
「…………ならニーゴは、ニーゴはどうするの?」
「ニーゴ、ね」
ニーゴ。通称25時、ナイトコードで。という2人が所属する音楽サークルは今非常に人気があり栄華を誇っていると言っても過言ではないサークル。そんなサークルでまふゆは作詞を、願はマネジメントの真似事をしている。
願にとってはあくまでアシスタントの代わりと卑下するだろうがその働きは各個人個人のメンタルケアの領域にまで至っている。それも願を“光”だとか“神さま”とか“聖者”の様にまるで崇めるかの様な狂信していると知らないのは願だけだが。
「時期を見繕って抜けるよ」
「……………そ、う」
まふゆと“さよなら”するのならばきっとそこから繋がったニーゴとも手を切らなければ割に合わないだろうと至極最も当たり前な常識を語る様に願は口にする。…というかむしろ願の方から抜けさせて欲しいとお願いする立場だと内心考える。
(付き合ってた?かつての恋人と一緒って言うのは中々肩身狭いしな……)
しかも自分から振ったとなればその気まずさは倍以上だと背筋を凍らす。
おー、まあ辞めるなら1ヶ月まえぐらいから言えば良いから…今日だといつまでかと指折り数える願は気づく事はついぞ無かった。まふゆのまるで深淵を更にブラックホールで煮詰めて濾し、抽出したかの様な真っ黒の眼差しを。
「………時間も時間だし、帰ろうか」
「ん。そうだね」
いついつまでと数え終わった願を待っていたかの様にまふゆが立ち上がる。そんな態度も仕方ないと理解できる願は特に否定する事もせずまふゆの言葉に従い立ち上がり、帰路に入る。
「……………ねぇ」
「なに?」
いつも、まふゆを抱きしめる人気の少ない路地。今日もまたそこを通ろうとした時まふゆが願の服を掴む。……今日は、今日から無いだろうと思っていた願は少し驚いたかの様に振り向く。
「抱きしめて?」
「そう、だね……そうしようか」
今日でおしまいと考えると惜しくなるのは人の性だろうか。
そんなどうでも良いと切り捨てた感傷を胸に、願はまふゆを抱きしめる。いつも様に痛く、苦しくなる様に縋り付くまふゆに願は特に拒絶する事をせずにまふゆのやりたい様に任せる。その瞬間、首筋に感じた痛み。
「…………っ!まふゆ…?」
「ごめん……でも許して」
まふゆが首筋を噛んだ事を願はすぐに気がついた。甘噛みというのはあまりにも痛みを感じるほど強く噛むまふゆに一言言ってやろうと口を開くとすぐに、まふゆはいつも以上にしおらしい口調で謝罪する。
日は落ち、夜になって行く。
まふゆにとって寒い、寒い救いのない夜が始まってしまう。
「……それじゃあ
「っ」
さようならの挨拶をする。…だってもう終わりだから。
何も言葉は交わさない…だって交わしてしまうとずっと続いてほしいから。
ただ、夜に彼らは消えて行く。互いの家に。何処か深くで繋がる“何か”を断ち切り、2人は自らの道を進もうと─────────
◆
「許さない。許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない」
「なんで?」
「私は、こんなに大好きなのに。こんなに愛してるのに」
胸の中に黒い、どす黒い感情が浮かび上がって止まらない。
衝動のまま吐き捨てたのに次々と浮かんでくるこの想い。私にまだこれほど強い、強い想いが浮かぶとは思わなかった。
「どうして?」
「ねぇ。どうして?」
「私には、私たちには貴方しか居ないのに」
誰にも奪われたくない。誰にも盗られたくない。
そう思っていたのに、そう考えていたのに。
貴方は、まるで“思い出”にするように私を捨てる。
……ああ。きっとこの感情が“憤怒”だ。
「……そっか」
「縛って、奪って…一緒にいれば……」
「協力してくれるよね?
◆
「……………ん?」
これから身の振り様をどうしていこうか。それとも何もかも投げ捨てて、どこか遠い場所でまた1から始めようか。或いは“前”と同じ様に住んで、同じ様な終わりを夢みようかと考えていた時、ナイトコードの個人チャットに一本の通話が掛かってきた。
「…………まふゆ?」
まだニーゴには早い。今日のニーゴで辞める事を言おうとしていた自分にまふゆから連絡が掛かってくるとは思わなかったと軽々と電話を受けてしまう。
『願?聞こえてる?』
data name:『UNTITLED』 30%
「ああうん。…どうしたの?」
この時間はまだ親が起きているから通話は難しいと言っていたはずだ。
親の束縛が厳しく、まふゆ自身も親の期待を裏切れない性格のせいか苦しい思いをしてきていると知っているが、それもいつまで続くだろうか。
『話を、したくて』
data name:『UNTITLED』 50%
「………………いいよ」
その理由が分からないほど願は子供じゃない。
まふゆとの会話に集中しようといつの日か、まふゆと一緒に買いに行ったマイク付きヘッドホンを装着する。
『ありがとう……それでね────────』
data name:『UNTITLED』 80%
「………………ああ。そうだね」
話は特に特別なことは無い。ニーゴの事には触れないで、今日の事は触れないで。
そうして会話は進んでいく。学校がどうとか、友人がどうとか。最近流行りの音楽とか。どうでも良い事を話しながら、会話は進んでいく。
そしてその瞬間は、訪れた。
data name:『UNTITLED』 just look at me!
「…………え?」
ナイトコードから何かをダウンロードした音が響いた。ダウンロードなんてしてないし押してない。どういう事かとそのダウンロードしたであろうファイルを見る。
「なに、これ……」
まるでバグったかの様なブルーバックになったディスプレイに夥しいほど無造作にそして無数に場所も位置も関係なく書かれている英語“love me”という文字。開いていたはずのナイトコードは消えて訳のわからないまま操作も出来ずに、ただ書いては消え、書いては消えていく文字を眺めるしか出来なかった。
『………どうしたの?』
「いや……その……」
書いては消えていく文字。だというのに自分にはそれがまるで上書きされて見えなくなっている様に見えた。何度も何度も“私を愛して”と書いて消えなくなってしまった様な………あれ?
『………ああ。気がついちゃったんだ』
─────────────暗転
・
・
・
・
「………おはよう。調子はどう?」
「…………ああ。」
目を覚ます。目が覚める。
願が最後に覚えている事は“何かのデータ”が勝手にダウンロードされてそれを開けばまるでセカイに入る時の様に意識が遠くなる感覚。まあその間に恐怖体験があったが……
「………ここ、どこ?」
その後おそらくセカイに強制的に入らされたのだろう。ニーゴのセカイ、或いはまふゆが作り上げたセカイ…通称“誰もいないセカイ”は曇り掛かったほの暗い空に剥き出しの鉄骨。そして灰色の地面に凹凸があるという色が少ないセカイだったというのに。
「ここは、私のセカイだよ?」
「───────なんて?」
目を覚ました時まず目に映ったのはまるでクレヨンの黒色で塗りたくったかの様などす黒い空の色に見事なまでに輝く満月から滴り落ちるまるで血液の様な赤黒い液体。その液体は地面にまで降り注いて、まるで大きな湖を作っている様に見える。
自分たちが座っている場所は数少ない大きな瓦礫の上なんだろう。
その上で目を覚ました願と間違いなくこの場を作った元凶兼断りなく引き摺り込んだ元凶であるまふゆが隣に座っていた。
「まあいいや……あれ?俺のスマホは?」
「…………ああ。これ?」
どうしてこんな魔女の結界の様な現実離れしたセカイになっているのか分からないが、とりあえず今は帰る手段が欲しいとuntitledが入っている筈のスマホを探しているとどこのポケットにも無い。そう呟くと素知らぬ顔でまふゆが願のスマホを持っていた。
「えっちょっ……はぁ、返して」
「いや」
「うん?…いやいや。いやじゃなくて」
何で勝手に奪ったのか。そう聞くより先に返してもらうほうが先だと願が手を伸ばすとまふゆはその手を振り払う。なぜ返してくれないのか、分からないと立ち上がり更に手を伸ばした瞬間だった。
「えい」
「……………は?」
まふゆが明らかに投げる様に、願のスマホを液体の中に投げ捨てたのは。
「はぁ……落ち着け。どうしてそんな事を?」
「だって……」
間違いなく故意に捨てたまふゆを前にキレそうになる感情を抑えて冷静に問う。
場合によってはこれからの関係を見直さないといけなくなる暴挙をどうしてまふゆはしたのだろうか。
「もう、これで願はこのセカイから出られないよね?」
「──────────────────」
ガンギマった目で嬉しそうにするまふゆを前に願は目を見開き絶句する。
そんな願を知ってか知らずかまふゆは、まるで幼子が自分のした事を誇るかの様に喜んで自分のした事の意味を語る。
「だって願は私を捨ててしまうでしょう?」
「でもわたしはずっと、ずっとずーっと一緒に居たいのに」
「きもちわるい、辛い、いたい、かなしい、なんでわたしを捨てるのって」
「だからこうするの!!」
「一緒にいたいから!ずっと生きる理由だって言ったから!」
「わたしのなかに、私のセカイにずっと、ずっとずーっと一緒に居てくれるよね!」
そう言って語る姿はまるで高校生とは思えないほど幼くそれでいて狂気に満ちた言動だった。その時ようやく願は自分のしでかした事に顔を歪めて唇を噛む。まだまだ育っていたはずの感情の芽を踏み潰し、やってはならない方向に開花されてしまったと。
「………スマホを回収さえすれば………」
「やめといた方がいいよ?」
これはあくまで液体に見えているだけの想いのカタチだとまふゆは言う。
まふゆのどす黒い感情の発露によって産まれたカタチがその対象を襲うと、数秒も経たないうちに“染まる”という。簡単に言うなら好感度が0な相手でもこれに触ればたちまち好感度が100になる液体だ。
(なんつー危険な液体だよ!!)
「だからね………」
セカイとはなんてこうも理不尽なものだと思う。これはもう事実上の監禁だ。脱出方法が無い中、何も無い場所に居るとなると気も狂う危険性がある。しかも1人暮らしのせいで行方不明になっても簡単には分からない。……控えめに言って状況は最悪だと願はようやく危機感が本気で警笛を鳴らした。
「願の気が変わるまで……一緒に居ようね」
「────────────────────」
法悦としたまふゆの笑みに、願はから笑う。
“その人にとっての最善”であると考えていた願に“それがどうなるか”を考えなかったツケが今から払われる事になるだろう。
◆
「…………………!?」
まふゆは目を覚ました。
悪い悪夢だった。まさか、願が自分とお別れしようとする夢だなんて、悪夢にも程があるとベットの上でため息を吐いた。寝巻きは変な汗で濡れて不快感もすると起き上がり、立ち上がった。何で私の周りにある世界は、こんなにも、私を嫌っているんだろう
「はぁ…………」
まさかそんな夢を見てしまうなんて自分でも思わなかったとまふゆは人知れずため息をついた。最後は願の想いも考えないで勝手に暴走するとか考えたく無いとあまりに鮮明だった夢を思い出してしまってまたナイーブになってしまった。今が、ずっと続けばいいのに
「……おやすみなさい」
着替えて
もう少し寝ようかと今度は布団の上に横になる。
「願」
まふゆの机、その上にはもうひとつ。
まるで男物のような無骨なカバーを付けているスマホが点滅しては、消えた。
ハッピーエンド(一緒にいるという意味で)だな!ヨシッ!!
ま、これにあくまで説明は要らないでしょう。
あくまで
感想、評価お待ちしてます。
次回何書きましょう(最終的に全部書きます)
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