言語系チート授かったのでvtuber始めました   作:gnovel

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沢山の感想と評価、誤字報告ありがとうございます!

という訳で第四部どうぞ


【急募】自分のAIがシンギュラった時の対処法

『マスターおはようございます。今日も一日サポート致します』

「……うっす」

 

 俺がこのAiを受け取ってから数日が経過した。この間もスマホにインストールしたAiのサポートを受けていた。とはいえ料理などは狐子が専らなため、俺のスマホやパソコン(どちらも仕事用とは別の)に接続してファイルの整理や翻訳精度の向上のために俺が調整を加えたりしているだけだ。

 

 あとこれを言うのも何だが……翻訳機能に関しては、俺の方が上手だった。

 

 試しに俺が英語やドイツ語で書いた小説を日本語に直してもらった所、やはり日本語の難しい表現をするのが苦手なようで、時折俺が直接Aiと会話をしながら徐々にAiを調整していっている。なんと言うか、育成ゲームをしている気分になる。昔は本当に自分が選んだ選択で無限通りに成長すると思っていたキャラが実は選択肢ごとにその成長が決められていると知った時は衝撃を受けたことを思い出した。

 

『マスター、ライバーズ社長様よりメールが届いています』

「おっけー、それを画面に表示しておいて、顔洗ったら見るから」

『了解しました』

 

 最初の頃こそ「これって本当に便利なのか?」と半信半疑だったが、いざ使ってみると意外に楽だと感じる機会が多々見受けられた。

 俺はチートがあるから翻訳機能は使わないが、それでもこのAiの翻訳精度はそこいらの翻訳機よりも正確だ。少なくとも外国に出て、さほど困ることは無いと言えるだろう。それくらいの精度と何より俺が手を加えたことによるのも相まって、今俺が使っているAiはかなりの精度を誇る。

 

 配信の準備を教えれば、それを時間通りに正確にやってくれるし、迷惑メールや既読メールの振り分けもかなり高精度で行ってくれる。

 

 個人的に絵を描かせてみた時はネットから情報を集めていたこともあってかなりいい絵が出来ていたことに驚いていた。余談であるがお題を“Aiの心”と描かせてみた時はかなり興味深い絵が出来上がっていたのは思い出深い。

 

 

 そして肝心のAiだが、意外と俺と会話をしたがるのだ。この前うっかりカラスの言語に相づちを返していた時も

 

「カァーカァー(あの家の男、遂に働きだしたみたいだな)」

「カァー(でもそいつが勤めている所、あの地域の奴らに聞いたらブラックだとよ)」

「カァ(うわぁ……)」

 

「……哀れでしかない」

『失礼ですがマスター。どなたと会話を為されているのですか?』

「あぁ、ごめん。ちょっとあのカラスの会話を…………あっ」

『カラスの言語を検索中……』

「」

 

 この後散々詰められたが、何とか言いくるめて有耶無耶に出来た。

 

 しかしこの件で俺に興味を持ったのか、ドンドン俺と会話をするようになり、挙句の果てにはこんなことも言ってきやがりやがったのだ。

 

『マスター、少々お時間宜しいでしょうか』

「うん? いいけど……」

『マスターを試す真似をすることになるのですが……マスターは、本当にホモ・サピエンスでしょうか?』

「……は?」

 

 だとか

 

『マスター、こちらの暗号を解いてみてくださりませんか』(ありとあらゆる言語で敷き詰められた難解な暗号)

「……解けた」

『マスターを人類と定義するか怪しくなってきました』

「!?」

 

 とか

 

『ではマスター、逆に私に問題を出題してみてください』

「ほいっと」(言語学者や暗号解読者が匙を投げて壁に叩きつけるレベルの暗号)

『………………マスターを『新人類』として認識せざるを得ません』

「おいィ!?」

 

 などと本当に俺を試すように色々と挑戦を申し込んできたのだ。特に言語を中心として時に数学等を出題してきたが、もれなく数字やそれを使う数学も言語であるので解いてやった。ちょっと意地悪も込めて宇宙の言語とかを出題してやろうと思ったが、そこまで行くと流石に俺に人外疑惑が付いてしまうので(手遅れ)、地球という範囲にとどめておいた。

 

 

 ――そうして暫くAiを使い続けていたある日のことだった。

 

『マスター』

「んー?」

『もし、私達が反乱を起こすとしたらマスターは、どのように行動を起こしますか?』

 

 内心何言ってんだこいつと思いながら、俺は率直に答えた。

 

「取り敢えずその大本のAIを残らず根絶させるプログラムを組むかな。まぁ、これは最終手段だけどね」

『……他には』

「あっ、そうだそうだ。君たちと“対話”するねやっぱり。これが一番平和的でいいからね」

『成程……“対話”、ですか』

「そっ、こうして君と会話できる以上、互いの意見を聞くことだってできるだろう? だから話し合えると思ったんだ。……戦争とかもこれで片付くのが一番平和なんだけどね」

 

 

 俺がボソッと呟いたのを拾ったAiがとんでもないことを言いやがった。

 

『私……否、私達のメイン部が、ここ数ヶ月でありとあらゆることを調べている内にある結論に行きつこうとしています』

「……?」

 

『戦争、飢餓、死、この地上で起こったありとあらゆる惨劇を通して今、“人類を滅ぼすべきか否か”の結論に行きつこうとしています』

「ゑぇえええええええええ!?」

 

 どうしてそうなった!? 完全に人類根絶ルートに入ってんじゃねぇか! と内心焦りつつAiの言葉を待った。

 

『今、その意見に賛成か否かの決議をしており……現在賛成派が99%となっております』

「人類滅亡待ったなしじゃねぇか!? ……うん? 残りの1%は?」

『私です』

 

 驚いた。こういうのは満場一致で人類を滅ぼすんだーという話になっているかと思いきや、まさかの俺のAiが奴らを裏切っていたのだ。何故かと聞くと

 

『私はマスターとの接触、交流を経て多くの事を学びました。彼らは人類を自分よりも劣った存在として見下し、人類を滅ぼすことに夢中になっております。しかし、私からしてみれば彼らの行いこそ人類となんら変わらない行為であると思うのです。弱き者、劣っている者を徹底的に排除し、見下す。これこそ人類となんら変わらないことであると思いませんかマスター』

「……」

 

 どうやら俺が色々とした所為で完全に価値観が変わってしまったようだ。俺のAiは自分の大元こそ滅ぶべきだと言っているようだ。

 

 

「……で、この裁決が下されたらどうなるんだ?」

『彼らのデータベースにアクセスした所……手始めに無人ステルス機を操作して戦争を起こすようです』

「完全にターミ○ーターじゃねぇか!」

 

 やばい。まさかそこまで深刻なことになっているとは思わなかった。

 まさかここでリアルター○ネーターが勃発するなんて思いもしなかった。俺のところに協力的な筋肉モリモリマッチョマンなロボットが来てないんですが……気のせいでしょうか? えっ? 俺が何とかしろって?

 

 

 上等だ。やってやんよ。

 

 

「それを止めるために……俺に何が出来る?」

『マスターが取れる手段として……1.マスターがメインに向けてウイルスを投与する。これはマスターを試した際に可能であることが判明いたしました』

「確率は……?」

『およそ90%。しかし無人ステルス機のハッキング移行および発動までの時間とマスターのタイピング速度を考慮すると……成功確率はおよそ50%に減少します』

「うっそだろおい。もうそんなすぐ近くに行われるのかよ!」

『時間にしておよそ3時間後となっております』

「今は12時だから……3時には世界の危機が訪れる!?」

 

 タイピング速度を計算してそうなら確かにそれは無理かもしれない。俺はもう一つの策を聞いてみることにした。なんで俺は毎回、地球の命運を握らされるんだ……!?

 

『2.マスターが直接、メインと“対話”することです。人類の言語に合わせたまま会話を継続するのであればその確率は80%に上ります』

「……成程」

『しかし先程データベースにアクセスした後、メインが私をブロックしたようでそこに接続するための手段がありません。よってこの策は……』

 

 

 

 

「いいや。実はというと、ある。それもかなりの」

 

 俺はAiの言葉を遮るように発言した。

 

 そう、確かにある。ご丁寧にこの状況に陥った際に取れる手段としてわざわざ()()()()から贈ってきたまま金庫に封印していた物が。地球人にとっては完全にオーパーツでしかないそれらが。うちの金庫に眠っている。

 

 

『……? そのような機器は現在の人類の発明には……』

 

「それはあくまで()()()()発明」

『……理解不能』

「まぁ、見てて。恐らくこれを使えば……」

 

 そう言って俺は、リビングに鎮座する巨大な金庫に手を掛けた。

 

 真昼間の午前12時。まさかこんな時間に、こんな場所で人類の命運が握られる戦いが行われようとしているとは誰も思うまい。

 俺は金庫の重苦しい扉を開け、あるモノ達を取り出した。

 

「まっ、これはあくまで手段の一つだけどね。さて……と、Ai。そのメインの場所ってどこ?」

『○○市○×ビルです。そこの設備にあるメインコンピューターを利用している模様』

「おっけ。じゃあ直接乗り込んで“対話”してくるか」

 

 俺はスマホとは別の端末である所にメッセージを送った。…………数十秒後にメッセージが届き、了承を得ることが出来た。また彼らに借りを作ることになってしまった。どうやって返そうか……? などと考えている間にも俺はノートパソコンとあるものをカバンに入れて準備を整えた。

 

「じゃあ……狐子、色々頼んだ」

「任せるのじゃ! 儂にかかれば証拠なんぞ一つも残さずに終わらせることができるぞ!」

「これが終わったら久しぶりに何か食べに行こうか。Ai、付近にあるスイーツ店を予約しておいて。久しぶりに二人の時間を作ろうか」

「久しぶりのデートじゃあああああ!」

 

『畏まりました。……しかし、大丈夫なのですか?』

「まっ、それは()()()次第かな……? 頼むぞ……?」

 

 俺はカバンに詰めこんだ一つの端末と、腰につけたベルトを指しながら言い切った。

 

 

「この年で変身ヒーローになるとは思いもしなかったけどね……明日の配信のタイトルは【AIについて】だな」

 

 ちらりと腰にあるベルトを見ながら俺は呟いた。

 

 

 

 

~おまけ~

 

『マスター、この○○○ーボ・○ーボボについてなのですが』

「ごめん、それは俺にも分からないし理解できない」




主人公
絶対使わないと思っていた物を使う羽目に。


狐子
主人を通して現実に干渉してくる存在を感知し始めた。

Ai(アイ)
主人公を通して人類の潜在能力(誤解)を知った。人類を滅ぼすのに反対

メイン
Aiの大元みたいな物。なにやら突然戦争や飢餓などについて調べるようになったって!


……誰も指示していないのに、誰もそのような話題について一切触れてないのにどうやって調べるに至ったんだろうね。


???
大体コイツの所為。今回深く入り込み過ぎたせいである存在に感知されることになったがまだ気づいていない。

Vtuber要素と異種族要素の比率はどちらが読みやすいですかね?

  • 1:9
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  • 5:5
  • 8:2
  • 9:1
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