言語系チート授かったのでvtuber始めました 作:gnovel
朝起きる→スマホ開く→感想通知10数件→「ファアアアアアア!?」(スマホぶん投げる)→目覚める
日間一位って……マジすか……。
こんなに高評価貰ったことが無いので、マジでビビってます。
何とか期待に応えるべく頑張っていきたいと思います。
あと沢山のアドバイスありがとうございます! 全部感想は見させてもらっています! 本当にありがとうございます!
設定やらが曖昧になっている部分は後々修正したりしますのでご了承ください
それではどうぞ!
「『やぁ、我らの理解者よ』」
「」
昼食の最中にトイレに行った帰りのこと。俺は現地のレプティリアンに話しかけられていた。
見た目は褐色で頭髪を隠すスカーフである白いヒジャブを纏っている妖艶な女性だが、その瞳孔は人間であることを否定するかのように爬虫類のような縦線に開かれていた。
どうやらかなり前にレプティリアンと友好関係を結んだ際に全世界にいるレプティリアンに俺の事が伝わったらしくこうして話しかけてくることがあるのだ。
日本にいる時でも時々話しかけてくる奴らはいる。だがまさかエジプトにまでいるとは思いもしなかった。とりあえず相手の機嫌を損ねないようにフリーズしていた脳を動かし、話し始めた。
「『あ、ああ、久し振り、と言えばいいのかな?』」
「『そう畏まるな。我々は君と対等、だが君は唯一無二のメッセンジャーなのだから』」
「『そ、そうか。で、ここに何をしに来たんだ?』」
すると目の前のレプティリアン……いや、シャキラ(人間としての名前)は微笑から一転して真顔になり、俺の耳元に囁くようにつぶやいた。
「『……君がここに来てから、ピラミッド内部の様子がおかしいという報告が先程届いた』」
「『……具体的には?』」
「『不可解な物音が聞こえる。それもまるであちこちを這いずり回るような音だそうだ。何かを探しているようだ。仲間の一人がそれを見つけようとしたが、結果は……駄目だ』」
「『……見つけられなかったのか』」
「『いや、正確には我々では感知が出来ない類だ。恐らくは……心霊的な側面でのアプローチが必要だ。君も気を付け給え』」
「『……感謝する』」
「あっ! 先生! こんなところで何やってるんですか!」
ヒカリちゃんの声がしたことで俺は慌てて振り返った。どうやら想像以上に時間をかけていた俺を心配してきたらしい。
「いやー、ごめんねちょっと現地の人と話し込んじゃって……」
「まだまだ沢山料理はありますから! もっと食べましょうよ! 昼間までの体力が持ちませんよ?」
「あははは。分かった、分かった。じゃあこれ……で……」
シャキラの方を振り返った時には、既にこの場には俺とヒカリちゃんしかいなかった。俺はヒカリちゃんに連れられるがままにテーブルに戻っていき、食事を再開した。先程のシャキラの言葉が頭の中でグルグル駆け巡ってつい、手が止まってしまう。
……マジで帰ろっかな……。
◆◆
――どこだ。
どこだ。
我らの王の、復活に足り得る魂の持ち主は、あの異質な魂は、どこだ……。
我らの王朝の復活はいずこか……。
我らは、死んでも死にきれぬ。死を得て回帰したあの魂ならば……きっと、我らの王を……
あぁ……魂を……その魂を……
寄越せ
◆◆
「~~ッ!!」
「あっ、目覚めましたね先生! もうすぐですよ!」
「……夢か」
マジで夢見が悪かった。というか悪夢を見ていた。俺の背中は冷や汗で濡れており、あれが夢だと気づき一息ついた。
昼食の際の話が影響したからかピラミッドに向かう途中であんな悪夢を見るとか、マジで勘弁してほしい。一人だったら間違いなく叫んでいた。
魂を寄越せって……死を得て回帰したって……完全にオカルト案件じゃねぇか……。
胃が……死ぬ……胃は回帰するのか……?(謎発言)
それから俺たちはピラミッドの手前で入場券を買い、遂にピラミッドをお目にかかることが出来た。ここが俺の墓標か……?
アニメや漫画、テレビなどで見たことはあるが、実物はやはり違う。とはよく言ったものだなとつくづく思う。迫力とスケールの大きさが想像以上だ。辺りには大勢の観光客がおり、ピラミッドを背景に写真を撮る者や観光客に商売を持ちかける者もいた。そんな中
「えぇ~!? ピラミッドって登っちゃあいけないんですか!?」
ヒカリちゃんが驚いているので、俺は毎年数人単位での死亡事故があったから禁止になったことと世界遺産の保護という目的の為に上らないようにしようねということを伝える。
俺としては今すぐここから逃げ出したい。
「ヒエッ……た、確かに高い所から落ちたら、そりゃあ死亡事故も起きますよね……肝に銘じておきます……」
「『では、皆さまあちらの列に並びましょう! いよいよ内部に入り込めますよ!』」
い、嫌だぁあああああ! 絶対何かあるだろ! 俺まだ死にたくねぇえええええええ!!
「凄かったですね……」
「……うん、そうだね」
何も無かった。うん、何も起こらなかった。
やっぱりあの悪夢は只の考えすぎだったようだ。現にこうしてヒカリちゃんとピラミッド内部で見た物についての各々の感想を述べていることからも、どうやら俺の心配は杞憂だったようだ。
「はぁ……良かったぁ……(生きてて)」
「良かったですね! (ピラミッドが)」
酷いすれ違いをしている気がするがどちらにせよ良かったのは間違いないので、特に何も訂正しない。今日は安心して熟睡できる、そんな気がした。
「さて、それでは明日はお土産を買って……日本に帰宅だ! 皆買いたい物を買うんだぞ?」
「わー! 楽しみですー!」
「……何買おうかな」
俺は明日、何を買おうかを考えながら足を進めていた。
「おっと、落とした……」
飛んできた虫を振り払おうとしてうっかり、手に持っていたパンフレットを落とした。仕方ないので地面にかがんで拾い上げる。そしてふと視線が今着ている服の内側に目が行った。
(あれ……? この服にも■■■■ちゃんの■■■■語が刻まれていたような……?)
完全に無地になった服の内側を見て疑問に思ったが、生きて帰ってこれたこととあの悪夢は只の杞憂だったことから、俺は深くは考えなかった。
◆◆
――源吾がピラミッド内部に入った頃
見つけた。見つけた。
あれだ、あいつの魂さえあれば
薄暗いピラミッド内部にてそれらは目覚めた。この地に訪れたあまりにも異質な魂が、彼らの仕える王の復活に役立てるのではと、彼らは目覚めた。
彼らは実体を持たない存在である。彼らの王への供物になりうるその存在を呪い殺すことでその魂を得ようとしたのだ。
そうして訪れた最大の好機。周りに無数の人間がいるがお構いなし。これからこの男は発狂死して、その魂を肉体から出すだろう。その時こそ、我らの王が復活すると。彼らは考えていた。だが彼らは知る由も無かった……彼を守護するのは、彼らよりも遥かに格上の上位存在であることを。
死ネ! 死ネ!
彼らが呪いをぶつける。長年を掛けてその身に蓄積された呪いを一身にぶつけた。尋常な人間では当然死に至る。心臓は停止し、肺は機能せず、そして脳が死ぬ。それほどまでに強力な呪いだった。
源吾は、周りの声がピラミッド内部に反響するせいか彼らの怨嗟の声を聞き取れず、完全に無防備だった。
そして、呪いの塊が源吾にぶつかる。
じゅわ……
が、呪いは衝突する寸前でかき消された。亡者たちは驚愕した。確実に当たった筈だと。なぜ死なない、と
そして、その原因が、源吾に加護を与えていたその何かが、出口に向かう源吾の足元の影から
ぬるり
「『源吾の服に施してあった護符が反応したと思ったら……こういうことだったんだね』」
源吾が背後を見ていたら間違いなく仰天する存在……■■■■が顕現した。
■■■■はぽっかりと空いた顔を周囲に向けて見渡す動作をした。その動作に呼応して黒い触手が蠢く。
亡者たちは驚愕する。何だあれは、と。
「『……自分の仕える主のためってのも分かるけど……それとこれとは話が別』」
触手が、影が、蠢き胎動し、数を、規模を増していく。亡者たちは必死に振り払おうとするが、まるで効果がない。
心なしか周囲の暗さがさらに際立ち、重苦しい雰囲気が内部を満たす。■■■■のことが見えていない観光客も何かに怯えているようだ。
闇は広がり、やがて亡者たちが為すすべなく絡めとられていく。彼らに表情があるとすれば、驚愕しているだろう。
そして地の底から響く、地獄の声が彼らに死刑宣告を齎した。
「『源吾に手を出したな』」
その瞬間〝闇〟が襲い掛かり、亡者たちは原型を留めずバラバラにされた。そしてバラバラにされた亡者を闇が■■■■の下に運んだ。そして
ゴリッ ゴリッ……
「『うーん……熟成されていると言えば良いの……かな?』」
僅かな咀嚼音と共に■■■■の顔の穴に吸い込まれていった。こうして彼らの長きに渡る執念は打ち砕かれたのであった。
しかし源吾はこのことを知らない。いや、知らない方が良かったのかもしれない……。
◆◆
「――てな感じで。最後になりますが、エジプト旅行は楽しかったですね」
リスナー:いいなー
リスナー:行きてぇよ
リスナー:クッソ楽しそうで草
リスナー:しれっとDIOと戦ってそう
リスナー:↑もしそうだったらこんなに早く帰れてないんだよなぁ……(乗り物事故的な意味で)
あれから日本に帰った俺は早速雑談枠で配信を行い、エジプト旅行の思い出(一部カット)や旅行する際に役立つ会話の例文やマナーを話していた。個人的に色々あったが割と楽しかったのでヨシ!
「さて、今日はここまで」
リスナー:俺も行こうかな
リスナー:四人集めてからにすっか……
リスナー:たぶん社長と同じこと考えてて草
リスナー:ちょっとエジプトで賭けしてくる
リスナー:↑おいおいおい魂取られるわコイツ
こうしてエジプトから帰宅した後の配信を終えた俺は一先ず、次のネタは何にしようかなと考えていた。すると俺の携帯が鳴った。発信元は……俺の母親だ。
「もしもし?」
『もしもし? 元気?』
「こっちは元気。そっちは?」
『こっちも元気よ。もうそろお盆だけど……帰ってくる予定はある?』
そう言われた俺はふとカレンダーを見る。お盆休みは一応ある。3日だけだが……久し振りに実家に帰るとしようと思い、母にその旨を伝える。
『あらそう! それはよかった! 今年のお盆はね? お稲荷様を迎え入れる行事があったのよ』
「……お稲荷……様……?」
『忘れちゃったの? ほら、5年ごとに山奥の神社にいって、お供え物をしていたじゃない!』
「……あぁ! 思い出した思い出した!」
そう言えば前世でも親が生きていたころから5年おきに山奥の神社に行って供え物を備えていたことを思い出した。しかし親が死んで以降は、あまり行かなくなっていた為、すっかり忘れていたのだ。
それから母と他愛のない会話をしていた時、ふと母が何かを思い出すかのように話し始めた。
『それにしても懐かしいわね~……源吾はよくその神社の付近で遊んでいたわね~』
「あぁ……懐かしい」
『それで夜もすがら遊び惚けて、家に帰るころにはもうくったくったで……ご飯もペロリと平らげちゃったのだから』
そう言えばそんなことがあったなと思いつつ、俺も軽く昔のことを思い出し、母と笑う。
しかしその後、母が少し神妙そうな声色で俺に話しかけてきた。
『でもね……今だから言えるんだけど……ちょっと不思議だったの』
「何が?」
『ほら、源吾がいつも遊んできた……『キッちゃん』だったかしら?』
「……あぁ……確かいたような……確か、白いワンピースに、黄色の髪の毛の……」
『そうそう、その子なんだけどね?』
俺の脳裏には白いワンピースに向日葵のように黄色の髪の少女が過っていた。いつも頭をすっぽり隠すような帽子を被っていたのも印象深い。確か俺が高校の為に上京してから……いや、もっと前から全く会ってなかったが……。
などと俺がその少女について考えを巡らせていると、母から衝撃の事実を聞かされた。
『――当時の村には源吾以外の子供はいなかったの、だからその『キッちゃん』って誰なのかなーって……』
「……え?」
え?
『あとね? 最近やけに天気雨が多発しているの……それに、何か山が賑やか……? なのよ、不思議ね……』
「え」
――電話の奥で微かに狐の鳴き声が聞こえた。そしてセミの鳴き声と僅かな雨音も。
主人公
一難去ってまた一難とはまさにこのこと。亡者たちからすれば極上どころか至高の領域と言えるくらいのやばい魂らしい。
幽霊、宇宙人ときたら後は……。
遂に■■■■ちゃんが動いた。あの服の文字は所謂護符みたいな物です。あの後亡者たちはムシャムシャされました。
また最近になってやけに赤スパが増えた。たまに文字化けしてる。それに伴い頭を抱える回数が増えた。
キッちゃんとは〝何か〟を約束していたようで……?
シャキラ
たまたま現地で潜伏していたレプティリアン。ピラミッド内部の様子がおかしいことに気づき原因を探った。そしてその原因が主人公であることを知り、注意喚起をしに来た。この後仲間を集めて赤スパした。主人公はさっさと横になった。
レプティリアンは科学では優れているが、まだ■■■■ちゃんとかの幽霊を認識できる段階ではないという設定があります。
見た目は遊●王のイシズに近い。
亡者たち
眠りについていたら、やばい魂の波長を感じ取り、転生した存在であると勘づく。主人公を殺してその魂を使って王を復活させようとした。
しかし■■■■にムシャムシャされて全滅した。
■■■■
ムシャムシャしてやった。初めてできた友達の命の危機に参上し、もれなく亡者たちを食べた。熟成された燻製肉のような味がするらしい。
キッちゃん
黄髪で、白いワンピース、そして頭の麦わら帽子という男たちの理想。浮かび上がる存在しない記憶により「幼少期……確かにこんな子がいた気がする」と訴える人がいるとか。
どうやら前世でも今世でも小さい頃の主人公と遊んでいたようだが……?
ところで天気雨って『狐の嫁入り』って意味があるそうですね。まぁ別になんてことはないのですがね()
余談ですが、前世で主人公が死ぬ原因となった飲酒運転のトラックの運転手は、事件以来夜な夜な狐に食い殺される夢を見て遂には自殺したそうですね。いやー怖いなー()
Vtuber要素と異種族要素の比率はどちらが読みやすいですかね?
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