転生人後~めだかボックスの箱庭で好き放題に生きる~ 作:碧桜琥珀
地下室で適当に時間を潰し、頃合いになってから俺は箱庭学園へと瞬間移動した。
瞬間移動先輩まじ有能。
教室を見まわすと、恋乃宮は居なくなっていた。血の跡も綺麗さっぱりなくなっている。
壁にかかった時計を確認すると、時計の針は16時30分を示していた。
大体のクラスの授業が終わり、部活や委員会へといそしむ時間帯だ。
俺は取り敢えず、生徒会にでもちょっかいを出しに行こうとしたところ……
『
というアナウンスが流れた。
はて、一体何の用だろうか。恋乃宮との一戦が問題になったか?
いや、この箱庭学園で乱闘騒ぎごときが問題になる訳がない。
「はぁ、考えても仕方ないか」
取り敢えず俺は、普通に歩いて理事長室へと向かった。
本日二度目の理事長室。ノックを二回する。
「どうぞ」
中から理事長の返事が聞こえた。
扉を開け、後ろ手で閉める。
すると、理事長の他にも様々な人間がいた。
……ふむ、このメンバーがいるってことは、俺を計画に誘ってんのか。
「一体の用ですか?」
勿論そんなことは知っているが、あえて知らないふりをする。
「まぁまぁ、取り敢えずお座りになってください。どうぞ、お茶でも」
そう言って湯呑を差し出してくる。
俺は無言でそれを受け取り、一気に飲み干した。
力強くテーブルに湯呑を置き、理事長を見る。
「天笠くん、君は完全な人間についてどう思いますか?」
「完全……ねぇ、完全な人間なんて、面白くない生き物だろうな」
そういうと、周りにいたやつらがちょっかいをかけてきた。
スキルで避けたり弾いたりしながら、俺は話を続ける。
「ほぅ、面白くない、ですか」
「ああ、人間に限らず、何でも先があるから面白いのさ。
一番より二番が!最強より最弱が!完全より不完全の方が、きっと面白いぜ」
足を組み、笑いながらそう言う。
これは俺の本心だ。転生前も漫画を読みながら、こう考えたもんだ。
理事長は変わらずお茶をすすっている。
「私から見れば、君は完全なように見えますがねぇ」
「俺は完全じゃないよ、完璧なだけだ」
完全と完璧は全然違う。
完成させられた完全と、ミスの無い完璧は、全く違う。
「……天笠くん。もし、世の中に、完全な人間を作り出そうとする計画があれば、君はどうしますか?」
そろそろ飽きたな、このやり取りにも。
俺はそう思い、立ち上がった。
「本当に御託が多いな、理事長。さっさと俺を引き入れろよ、『フラスコ計画』にさ」
「やはり知っていましたか。今更何も驚きませんよ」
これは意外。
こんな反応が返ってくるとは思わなかった。
「では、説明は不要ですよね?」
「ああ、俺はどのフロアが貰えるんだい?」
そう言うと、理事長が立ち上がった。
口元には、奇妙な笑みを浮かべている。
「君には十三階から横に作ったフロア、いうなれば13´Fですかね」
「十三階か……てことは、俺はどういう事をすればいいんだ?」
「何もしなくて構いません。ただ、フラスコの関係者がきみを調べることを、認めて頂ければそれで結構です」
こんなに上手い話があるだろうか。
俺としては、望んだ以上の結果だ。
「いいぜ、よろしくな、お前ら」
俺は理事長の周りに居た人間。
気配を殺しながら俺を殺そうとしてきた奴らに話しかける。
【
【殺人衝動】を持つ、『
【改造人間】をである、『
【人体改造】の、『
【
【
フラスコ計画『
これから俺はこいつらに加わることになった。
「さぁ、楽しくなってきたな」
俺は、13´Fをどんなフロアにしようか、と考えながら、理事長に連れられて理事長室を出た。