ハイスクールP×P   作:鳳凰

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聖剣破壊計画

「聖剣の破壊の許可を、イリナとゼノヴィアから貰うんだ」

 

 

 

 

 

「いやだあああああ! 俺は帰るんだあああ!!」

 

 ソーナ会長の眷属『兵士(ポーン)』にして生徒会役員匙を呼び出し手伝いをさせようとしたのだが、匙は必死に逃げようとする。

 

「畜生! お前本当に俺と同じ『兵士(ポーン)』かよ!? 力強いんだよ!」

「鍛えてるからな!」

 

 しかし! 日頃の鍛錬が役に立ってる。

 なぜ匙かというと協力してくれそうな悪魔が匙だけだからだ。部長には手を出さないように言われたので、バラされる可能性を考えて白音ちゃんは頼れない。

 ソーナ会長も匙の反応からして止めただろう。真っ先に此奴に相談してよかった。バレたら殺されるって言ってるけどバレなきゃ良いんだよ!

 ライザー先生は色んな理由で却下だ。俺は木場に聖剣を破壊させたいんだ!

 というか木の枝で聖剣砕きかけたあの人を教会の二人の前に連れてけねえや。ただでさえ仲悪そうだったのに。

 

 

 

 

「迷える子羊にお恵みを〜! どうか私達にご御慈悲をおおお!!」

「木の枝…………私の剣技は木の枝以下。私の剣など木の枝にも劣る。ふふふ、ならば爪楊枝か?」

 

 見つけた。物乞いしてるイリナの横でどんよりとした空気をまとうゼノヴィア。どうやらライザー先生に誇りをバッキボキに砕かれたようだ。いや、まあ聖剣使いとしてプライド持ってたら木の枝でやられたんだもんな。俺の場合で例えるなら、限界まで倍化したのに龍の手(トゥワイス・クリティカル)の所有者に倍化使わせずにやられたみたいなものか?

 

「もうゼノヴィア! いい加減に元気出して! これじゃあ人も寄ってこないわ!」

 

 ゼノヴィアが元気でも白ローブの二人組なんて誰も近付かないと思うけど。 

 ところでイリナの足元にある微妙に聖人っぽく見えなくもないけど、やっぱり下手くそな絵はなんだ?

 

「爪楊枝の原材料は木だったな。ではそれよりも下か? ははは、シャーペンの芯ならば私に丁度いいのかもしれない」

「しっかりしてゼノヴィア! シャーペンの芯ぐらいなら、きっと貴方でも折れるから」

「イリナは優しいなぁ。うう、でもどうせ私には無理なんだ。聖剣をまともに扱えないんだもん!」

「ああもう、ちょっと可愛いけど面倒くさい!」

「な、なあイッセー。あの姉ちゃんなんであんなに落ち込んでるんだ?」

「昨日、ライザー先生に聖剣で挑んで木の枝で聖剣を砕かれかけたんだ」

 

 しかもあんなに斬ってやるとか言っておいて。悪魔を見下してたし、聖剣あれば貴族悪魔にも勝てると思ってたんだろうなあ。

 

「じゃあライザー先生にお願いしろよお………」

「匙、俺に死ねというのか!?」

 

 曰く使い手が未熟なら木の枝以下の聖剣を、態々折ってくださいなんて頼もうものなら「じゃあお前が折れば良いだろ」と扱かれるに決まってる!

 今の木場は、下手したらぶち殺されかねないしなあ。教わったことを何一つ活かしてなかったし。

 

「ここまで来たんだ。腹をくくるしかねえんだ、俺達は」

「俺巻き込まれてるだけだからな!!」

「悪い悪い。ほら、お前最初俺のこと馬鹿にしてただろ? なんか少し痛い目に遭わせても負い目がまるでないっていうか」

「やろうぶっ殺してやる!」

「きゃあ、悪魔殺し!」

 

 追い詰められて気が短くなってるんだな。やめろよ、悪魔同士の争いは醜いものだぜ。

 

「…………イッセー君?」

 

 と、騒いでいる俺達にイリナ達も流石に気付いた。

 

 

 

 

「ん〜! 美味しい、これぞ故郷の味よ!」

 

 故郷の味ってか、ファミレスの洋食だけど。

 あの後食事に誘ったらあっさりついてきた。「悪魔に魂を売ってしまったわ」とか「未熟な聖剣使い………使いこなせてすらいない私には丁度いい」とか言ってたがいざ飯を前にすると落ち込んでいたゼノヴィアも飯を口に運ぶのだから現金なものだ。

 因みにイリナ達の現金は明らかに偽物としか思えない聖人の絵で消えたらしい。

 

「相方がこんな間抜けだとは。これも、聖剣を使いこなせぬ未熟な私への罰か」

「もう! ゼノヴィア、元気出しなさい! 病は気から、体調だって悪くなっちゃうわ!」

 

 すっかり沈んだゼノヴィアを元気づけようとするイリナだが、効果はない。

 

「モグモグ、義兄様は超越者です。勝てなくても仕方ないかと………ハム」

「そうそう、白音ちゃんの言うとおり…………ん? うわ!?」

 

 何時のまにか白音ちゃんが当たり前のように座って飯食ってる!?

 バレた!? ま、まずい!

 

「何がまずいんですか?」

「心読まれた!?」

「イッセー先輩が解りやすいんです。出し抜けると思わないでください。猫なので」

 

 無表情ながらドヤ、と言う擬音が聞こえてきそうな雰囲気の白音ちゃん。猫関係あるの?

 

「猫は町の情報屋なんです」

 

 白音ちゃんが指さした方向を見ると数匹の猫が尾を揺らし路地裏に入っていくのが見えた。

 

「聖剣の破壊、その許可を頂きに来たんですよね? 祐斗先輩のために………私にも無関係ではありません」

「聖剣の破壊? あの男ではなく、君達が?」

 

 あ、ゼノヴィアが反応した。

 

「お、おお。その許可が欲しい………刺し違えても聖剣破壊……ライザー先生が言ってたことだけど、否定してなかったろ?」

 

 堕天使に奪われるぐらいなら破壊する、それが此奴等の最低限の目的の筈で、その上で死にたくはないと言う言葉も確かに聞いた。

 

「…………そうだな、一本ぐらいなら構わないだろう」

 

 意外にも了承したのはゼノヴィアだった。条件として悪魔と手を組んだと思われないよう、正体を隠してくれるなら、と。

 イリナは異を唱え、ゼノヴィアと口論になる。

 最悪エクスカリバーを破壊して帰還するというゼノヴィアと、信仰のために全てをかけるべきというイリナ。

 後ゼノヴィアには奥の手があるらしい。

 

「最も、エクスカリバーを木の枝に劣るほどしか使いこなせない私の奥の手など古の堕天使に通じるかは解らないがね」

「こんな自信なさげなゼノヴィアは初めてだわ! しっかりして、貴方には奥の手があるんでしょ!」

「ふ。ストラーダ猊下に劣るくせに受け継いだ私など、きっと岩どころか豆腐すら満足に切れない」

「いやいや! 奥の手じゃないエクスカリバーでだって悪魔をスパスパ切ってたわ! 自信持ちなさい、あの人が異常なの!」

 

 イリナの必死な説得に少しだけ元気を取り戻したゼノヴィアは、悪魔ではなくドラゴンの力を借りる。不死鳥には話を通さないように、と言い含められた。

 そして木場と合流し、聖剣計画の首謀者の名を初めて知った。あれ、木場の奴ずっと恨んでたんだよな? なんで知らねえんだろう?

 そして情報交換として、木場がフリードの野郎、あのイカれた神父が聖剣を持っていた事を話した。あいつ、性懲りもなく戻ってきやがったのか! イリナとゼノヴィア曰く、天才だが行動に難有りだったらしい。だろうな!

 それで一応協力関係になったんだけど、木場は納得行ってなさそうだった。俺達を巻き込みたくない、というのもあるんだろうが白音ちゃんの涙目上目遣いに折れてくれた。

 白音ちゃんが一瞬で普段の顔に戻ったのは、その顔がデフォだからだよね?

 後木場の過去を知った匙がめっちゃやる気になってくれた。後こいつは何を思ったのか、ソーナ会長と出来ちゃった婚するのが夢とか語りだした。何を思ったんだ本当に。

 因みに俺の今の目標はドラゴンフレアを進化させ、女の子の服だけ燃やせる炎にすることだ!

 

 

 

 

「そして「王妃になれば歩く必要なんてないんだから」と、硝子の靴に入るように足の指を切り落としてしまいました」

 

 シンデレラの原典翻訳をコラソンに読み聞かせる風乃。その横でライザーは頭痛がするとでも言うように頭を抑えていた。

 

「お兄様? どうなさいましたの?」

「いや…………いやまあ、上級悪魔と結ばれようとする転生悪魔が増えるのはいいことだ。だがこのアホさ………いいや、アホにならなければ常識など崩せないか」

 

 と、笑う兄に首を傾げるレイヴェル。

 

「ソーナもリアスも、なかなか面白い奴を引き寄せたものだ。あの男も望むなら鍛えてやろう」




呪いの炎VS不死の炎フラグですか? いいえ、対戦ではなく蹂躙です

ライザー(笑)の眷属

  • 女王(オーフィス)以外原作と同じ
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