真の実力はギリギリまで隠しているべきだったかもしれない   作:ちぇんそー娘

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チーレム杯中に書き終わる気がしねぇなって感じです。チーレム中に書き終わらなかったらなじってください。
あと真の実力〜ってタイトルのチートハーレム系の作品があることを知ってやっべって顔してます。






選択とは悦楽

 

 

 

 

 

 

 

 俺はシーカ魔道学院1年生の惟神ハバキ! 

 同じ学校の先輩である御狐アラシ先輩と街でデートをしていたところ、黒ずくめの男達に狙われている女の子を見つけなんだかんだで助ける。

 女の子を助け安心していた俺は、背後から迫る義姉の影に気が付かなかった! 

 

 

 

「で、なんで俺後頭部を殴打されたんですか?」

「それでこの子誰なんだアラシ」

「知らないから先輩を頼ってるんですよ〜」

「あの、俺の後頭部」

「顔は行方知れずの1年生に似てるが……」

「両方男の子なんですよね? この子女の子ですよ〜?」

「俺の頭……」

「細かいことを気にするな。男の子だろ」

「男の子が気絶するレベルで後頭部を強く殴りつけられてるから問題なんですよ」

 

 

 カサネ先輩はなんだか頬を膨らませているだけで、結局突然後頭部を殴打してきた理由は教えてくれなかった。

 まぁ傷は残ってないし、理由は教えてくれなかったけど叩いたことはちゃんと謝ってくれたしもう触れないでおこう。多分虫とか見つけたけど力加減を間違えたのだろう。昔はそれでよく俺の部屋の壁に穴を開けてたし。

 

「というかこの教室、本当に自由に使っていいんですか?」

「ハバキくん知らないの? この学院、教室を買えるんだよ〜?」

 

 アラシ先輩曰く、この学院の校舎は増設に次ぐ増設、改築に次ぐ改築で幾つも使われてないエリアが存在し、その一部をある程度の条件を満たせば生徒が自由使用したり実質的な自室としても使用できるらしい。

 生徒会に所属するカサネ先輩は色々あってそういう部屋を幾つも所持してるらしい。

 

 それはそれとして、教育機関がそんな計画性の欠けらも無い増築をしてるのどうかと思わなくもないけど、今はそれで助かってるんだよな。

 

「それにしても学院にこんな秘密基地みたいな場所作っていいんですか?」

「私くらいになるとたまに部屋に帰ろうとすると待ち伏せされて攻撃されるからな。セーフハウスは幾つも持っておいて損は無い」

「この学院治安どうなってんだ」

「年に2度の順位戦の時だけだ」

「でも〜、どうせハバキくんはぼっちっちだから考えなくていいと思うよ」

「なんてこと言うんです。俺もちょっと思いましたけど」

 

 そんなふうに結構3人で騒いでいると、少女が目を覚ました。

 いきなり知らない場所で知らない人に囲まれている状況のはずなのにとても落ち着いていて、少し周囲を見渡すとまだ起き上がるのもやっとのはずなのに、出来る限りの姿勢でこちらに頭を下げてきた。

 

「……助けていただいたみたいですね。ありがとうございます」

「礼ならそっちの2人に頼む。それで、お前は名前は? なんで追われていたのかとか、事情を説明して貰えると助かるな」

 

 少女とカサネ先輩は驚くほどスムーズに会話を進めている。

 普通もっと、びっくりしてあたふたするものだと思ったけれど2人ともすごいな。

 

「私は……シャルロッティ・ニベルライトです」

「……わ〜お、有名人!」

「面倒事だとは思ったけれど、まさかな……」

 

 少女……シャルロッティが名乗ると同時に先輩2人は各々でかなり驚いた反応をしていた。

 俺は誰なのか全然分からなかったけれど、とりあえず驚いたような反応をしつつカサネ先輩にアイコンタクトを送る。

 それに気がついたカサネ先輩は、1日前に教えた内容を思いっきり間違えたテストの答案用紙を見せた時みたいな表情でこっちを見返した。さすが姉弟、以心伝心だ。

 

「ニーベルア王国。今は存在しないが、4年前までこの国の隣国だったその国の王家。ニベルライト家のご令嬢。つまりお姫様だよ」

 

 なるほどね。

 そりゃあ亡国と言えどお姫様がいきなり目の前に現れれば驚くだろう。

 とりあえず俺は出来るだけ姿勢を低くしていつでも土下座に移行できる体勢になっておいた。

 チート能力者でも権力には勝てないからな。靴とか舐めた方がいいんだろうか? 

 

「あ、そんな。助けて貰った身分ですし第一もう私達の国はないんです。……それに、私達の仲じゃないですか。頭を上げてください」

 

 そう言ってシャルロッティさんは俺に立ち上がるように促すが、これ立っていいのかな? 後で国際問題にならないか不安でしょうがない。

 

 ……と、ふと今の発言に違和感があった。

 

「私達の、仲?」

「そうですよハバキくん。それ抜きにしても一方的に助けて貰った身分ですよ私。本当に王女だとか、そんなこと気にしないでください」

 

 仲、と言うが俺に王女の知り合いは存在しない。そもそもこの世界に産まれてからは田舎で細々と暮らしていたあとは、ずっと惟神の家で生活していたので隣国で亡国の王女様と知り合う機会なんてないはずなんだが。

 

「ハバキ、知り合いか?」

「いえ、誰かと勘違いしてるのかなと……」

「…………え? 嘘ですよね? そんなに分からないことあります!?」

 

 マジで信じられないとばかりに王女様はちょっと声が裏返るくらいに叫んだが生憎全く覚えがない。

 強いて言えばシャッティに似てるけれど、アイツは男の子だからなぁ。

 

「こほん、……オイラでやんすよ! どう見たって同じ顔でやんすよ!?」

「うわ、俺の友達のモノマネ上手いですね」

「本人だよ!?」

 

 いやいやそんなまさか。

 確かにシャッティは小さくて可愛くて声も高いし、顔も可愛くて同じ男子なのにトイレとか行ってるところを見た事なければ着替えも別のところで済ませてるし、常にアニキスと一緒にいて色々と謎が多くてあと顔が可愛くて声もシャルロッティと同じくらい可愛らしくて、男でもいけると思うくらいに可愛くて……。

 

 

 

「…………シャッティじゃねぇか!?」

「マジで気づいてなかったんですか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、すまんな。こいつは童貞を拗らせているから女子に対する認識が少し可哀想な感じなんだ」

 

 カサネ先輩がかなりの罵倒を混じえた説明をしているが、ぐうの音も出ない正論である。

 まさか、シャッティを男の子だと盲信するばかりにこんなにそのまんまな姿に気が付かなかったなんて。と言うか、意外と女の子が男の子の振りをしていても気が付かないものだな。

 

「まぁバレないように変装していたわけなので……。いや、まぁまぁ複雑ですけど……」

「いやほんと王女様の変装が完璧だっただけなんです。だからどうか不敬罪とかそういうのはおやめになってください」

「とりあえずハバキくんは落ち着いてね? さっきも言ったけれど、私の国はもう滅んじゃってるから、この国では身分も偽装してるに過ぎない一般人だよ」

「ハバキくんがどうて、ウブなのはいいとしてぇ。とりあえず現状の説明〜お願いシャルちゃん〜」

「は、はい。……シャルちゃん」

 

 王女様に対していきなり渾名呼びをするいつも通りのアラシ先輩。そして呼ばれたシャルロッティの方はなんだか嬉しそうだった。

 

 

 

 シャルロッティの身の上話や現状をざっくりと纏めるとこうだ。

 

 

 シャルロッティ達の国は『受肉降魔』と呼ばれる存在に滅ぼされた。その時国諸共受肉降魔も滅んだと思われていたが、秘密裏に逃がされていたシャルロッティとアニキスと同じように、受肉降魔も生き延びてこの国に潜伏している。

 

 シャルロッティとアニキスはそんな受肉降魔を倒して自国の仇を討ち、この国を守るためにこの学園に潜り込む。

 

 人間に擬態し社会的地位すら武器にする受肉降魔を倒すため、秘密裏に準備を整えいざ決行……したが用意した策は全て打ち壊され敗走。アニキスに庇われてシャルロッティは何とか逃げ延びて今に至る……という感じらしい。

 

 

 サラッと『受肉降魔』なんて単語が出てきたが、これはやばい。もうかなりやばい。

 

 降魔とは、簡単に言えば悪魔というよりは神様なのだ。人間の及ばぬ人智を超えた奇跡を扱う、魔術が存在するこの世界であっても超常の存在としか言えない存在なのだ。

 

 その力はシャルロッティの国がそうであったように、一国を容易く滅ぼしてしまうようなもので、しかもそれはあくまでまだ『概念』としてこの世界にあるだけでだ。

 もしもこの降魔が、自らの存在規模に適合する肉体を手に入れて『受肉』を果たしているならば、その恐ろしさは数倍にも膨れ上がる。

 

「……ねぇ、これさすがに俺たちだけじゃ対処できなくないですか? どこか大人とかに相談を」

「それは……あまりおすすめしません。間違いなくこの国の上層部に既にあの降魔は巣食っています。下手に問題として提示しても揉み消されるか先手を打たれるか、になってしまいます」

 

 それはそうである。そうだから、わざわざシャルロッティ達は身分を隠して潜入なんてしていたのだから。

 

「そういや、決行したってことは誰に化けてるかとか正体は掴めたのか?」

「いえ、あくまで痕跡を確認しこの学院内に潜んでいる確証が出来ただけです。狡猾で用心深い降魔ですから、簡単には尻尾を見せてくれません」

「うちの学院に降魔が潜んでるとか、生徒会としてはもう衝撃過ぎてな」

「あはー……さすがにちょっと笑えないかも」

 

 カサネ先輩とアラシ先輩も珍しくちょっと弱気になっている。

 それだけ『降魔』という存在はこの世界において脅威なのだ。しかもそれを学生である俺たちで対処するとなるともうハードモードとかそういう次元じゃない。

 

「私としてはぁ、そもそも2人だけでどうやって受肉降魔に勝とうとしたか気になるな〜って」

「……そうですね。方法は簡単なもので、要は()()()()()()()()()()()()()

 

 そう言って、シャルロッティは深く、深く息を吐いて何かを解除した。

 瞬間、彼女の体から溢れていた魔力の量が乱れる。抑え込んでいた水流が爆発するかのように、一瞬五感が全て狂うほどの魔力が溢れ出してきた。

 

 

 魔力保持法、という少し奇妙な法律がこの国にはある。

 個人が所有していい最大魔力量の上限を決定し、これに違反した場合は最悪死刑レベルの重い刑を課されることになる。

 表向きでは内部魔力で自立稼働する魔導兵器の所有や外部からの魔力供給器の使用を制限するそれらしい理由があるのだが、学院に来るような人間はみんなその『本当の理由』を知っている。

 

 400年前、膨大な魔力を持ち個人で国々と戦争を行い、勝利しこの大陸を恐怖のドン底に叩き落としたとされる人物『黄泉王』。

 当時はまだ惟神家も含まれていた魔導十家によって何とか滅ぼされたものの、その圧倒的暴威から人々は個人で彼ほどの規模を持つ魔力を持って生まれてしまったとしたら()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 それだけ、大量の魔力を持って生まれるということはこの世界においては法則を変えかねないバランスブレイカーとなり得る。

 

 

「私の魔力量は、この国の法に従えば存在することすら許されない量です。あの降魔は本来、私の肉体を使って受肉する予定でした。だから、アイツは私を殺せず、私はこの世界で唯一アイツを殺す刃に成りうる」

 

 

 シャルロッティの言うことは真実なのだろう。

 これだけの魔力、この学院の生徒の平均値の軽く100倍はあり魔力保持法に従えば間違いなく処刑モノ。

 これだけの逸材の肉体、降魔が欲しがるのも頷けるし降魔を倒す切り札となるのもわかる。

 

「アイツの目的は私の肉体です。だからこそ、私の存在は隠れ潜むやつを表に出す札だったわけですが……。見事に失敗しアニキスは私を庇い囚われ、もう打つ手がありません」

 

 敗北を思い出したからか、シャルロッティの顔は暗くなり言葉に迷い会話は途切れる。

 今の状況、何とか逃げはしたもののシャルロッティからすれば既に詰みに近い。自殺しようにも肉体の痕跡を残せばこのとんでもない魔力を持った体が降魔に奪われるだけだし、逃げようにも存在を晒してしまった以上血眼になって探される。

 

 つまりもう引き返せない。

 戦うしかないということになってしまう。

 

「シャルロッティ、ひとつ確認いいか?」

「なんでしょうか?」

「お前の魔力量なら、降魔を倒せる可能性があったんだよな?」

「……手も足も出ずに負けてしまいましたが、理論上は」

「そっか」

 

 なら良かった。

 シャルロッティの魔力量でも倒せるから、簡単な方法があるじゃないか。

 

「まぁこうなっちまった以上は仕方ない。カサネ先輩、俺がやりますよ」

「そういうことになるけどなぁ……何もしないと国が滅ぶけど」

「う〜ん、さすがにハバキくんがどれだけ強くてもどうにかなる問題じゃなくない?」

「はい……。ハバキくんはかなりの魔力量ですが、私と比べたら……」

 

 やる気に満ち溢れる俺とカサネ先輩に対して、アラシ先輩ですら少し余裕のない顔で止めに入り、シャルロッティも言いづらそうにではあるがはっきりと告げた。

 

 そうなんだよね、今の単純な魔力量で比べたら俺とシャルロッティではシャルロッティの方が()()()()()()。それに加えて相手の手の内を知るシャルが負けたとなると、俺に勝ちの目が無いことは明白だろう。

 

 

 だが、そこをどうにかする切り札は俺にもある。

 なんて言ったって、俺は『チート能力者』なのだ。この世界の理において、降魔を越える禁断の超常。

 

 やらなければこの国が無くなる。

 義姉さんやアラシ先輩、それにシャッティ改めシャルロッティとアニキスは俺の友達だ。友達が困っていて、俺に助けられる力があるのに見捨てるなんてことは絶対にできない。

 

 

 

 

 あと、めちゃくちゃこれ大チャンスじゃねぇか! 

 今の俺の評価は暴力の権化とかそんな感じだけど、かつて国を滅ぼした降魔を倒したとなれば話は違ってくる。

 日常で人を倒しまくってもやべーやつだが、異常の中で異常を倒せばそれはもう実質英雄なのだ。救国の英雄ともなれば、もう周りの女子からの評価はうなぎ登り。

 

 間違いなく俺の当初の目的であるハーレムが達成できる。

 

 

「安心しろシャルロッティ、俺が必ず降魔を倒してやる」

「……こんな時にすごく失礼なんだけど、なんかやましいこと考えてないですか?」

「まさか。家族や友人の生きるこの国を救いたくてうずうずしているぜ」

「本音は?」

「女の子にモテそう」

 

 カサネ先輩が俺の事を引っ掴んで床に投げて、容赦の無い蹴りを加えてくる。ついでにと言わんばかりにアラシ先輩も笑顔で参加してきて、シャルロッティは困ったようにしながらも止めるのも違うな、みたいな顔で傍観している。

 

「お前本当に死ぬかもしれないんだからな? 事の重大さとかわかってる?」

「わかってますわかってます! 今のはついでにというか、俺のモチベ的な話です! なんですか! モテたくて国を救っちゃ悪いんですか!」

「表に出すな」

「やめてください! 俺が悪いってわかる正論が一番嫌なんですよ!」

「そんなこと言うような子に育てた覚えはない! どこでそんな悪影響受けてきた!」

 

 だって仕方ないじゃん! せっかくチート能力持って生まれたのにここまでの人生この力でいい方向にいった試しがなかったんだもん! 

 だからようやく巡ってきたこの機会にちょっと欲望が出ちゃうのは……仕方ないだろ! 

 

「あは〜! でもすご〜い! 私からしたら全然分からない理由で命かけられるんだもん! 私は更に好きになったよ〜」

「ありがとうございますアラシ先輩。あ、痛い、じゃあ蹴るのやめてください」

「それはそれとして人としてどうかとは思う」

 

 睾丸か心臓をもぎ取ろうとしてきた人に人としての在り方をどうこう言われるとは思わなかった。なんだ、ダメか? ハーレムってそんなにダメか? モテたいじゃんよ。

 

「ハバキくん、その……本当に、あの降魔は危険な存在なんです」

「でもやらなきゃどうせ死ぬんだろ? なら、結局誰かが頑張らなきゃならねぇんだ。ならその責任は俺が負うよ。その分対価を要求するだけで」

 

 そう、どうせ誰かがやらなければいけないのだ。

 ならばそこに自ら対価を要求して挑むことは別にそんなおかしいことじゃないだろう。だからカサネ先輩はもう睨みつけるのをやめて欲しい。

 

「……私の最初の計画ではこうでした。まず、私の存在を知らせ受肉降魔を表舞台に引きずり出す。それから戦闘しながら、この国の軍や警察機関を戦闘に巻き込む。さすがにこの方法なら揉み消したりして隠蔽することは出来ない。その過程で、ハバキくんのことは上手く戦闘に巻き込むつもりでした」

「へぇ、頭いいなシャルロッティ」

「利用しようとしていたって、事なんですけど……」

「さっきも言ったけどコイツ童貞拗らせてるから、唾とか付けられたり女子に何されても喜ぶぞ」

「シャルロッティにまで変な印象植え付けないでくれませんか!? 数少ない友達なんですよ。それに、さすがに唾は嫌ですよかわいい女の子のでも」

「あは〜、言ってることが全然違う〜」

「男は振り返ってはいけないんです」

 

 まぁアラシ先輩風に言うとだ。

 きっかけがどうだとか、理由がどうだとか。そういうことよりも俺が何に興味を持ち、何をどう思うかが重要だとは思うし。

 利用だとか下心だとか、きっかけがそれでも俺はシャルロッティのことは友達として大事だし、アニキスのことも助けたい。そしてついでにモテたい。俺が損することは実は一個もないのだ。

 

「というわけで安心しろシャルロッティ。受肉降魔でもなんでも俺がぶっ倒して、必ずアニキスを助けてお前の故郷の無念も晴らす。だから、俺が倒したら、その……」

「何……?」

「俺のカッコいい感じの噂、広めてくれ」

 

ぶふっ、となんの取り繕いもなく変なツボに入ったみたいにシャルロッティは吹き出した。王女様が絶対にしちゃいけないタイプの笑い方だった。

 

「……同衾くらい言われると思いましたよ。そんな簡単なことでいいんですか? 本当に、いいんですか?」

「いやこれ重要なんだよ。それに、シャルロッティは友達だから……そういうのは段階を踏んでね?」

「ハバキくん、男女はまずお友達からだんだん積み重ねて恋人になると思ってるタイプだかわいい〜」

「それの何がいけないんですか。あと、シャルロッティは友達だからそういうカウントじゃないんです」

「そう言われると一応女の子としてそれなりに複雑なんですが…………まぁ、わかったっすよ。代わりに、絶対生きて帰るって、オイラとの約束っすよ?」

 

 シャルロッティは舎弟みたいな喋り方で、改めて笑顔を作りそれから頭を下げた。

 まさか学院に入ってすぐにこんな脅威にあたる羽目になるとは思わなかったが、やるだけやってやろう。

 カサネ先輩もアラシ先輩も呆れながらではあるが協力してくれるようだったし、じゃあみんなで頑張っていこうと、和やかな雰囲気が流れ始めた時。

 

 

 

 空き教室の扉がなんの前触れも無く開かれた。

 

 この教室はカサネ先輩のセーフルーム。周囲には監視の術式が施されており、扉を開けるどころか近づいた時点でカサネ先輩が気がつく。

 そもそも、近づいて来たとしても扉は鍵をかけてその上から魔力で保護をしていたはずだ。そこには俺も協力したので力技ではそう簡単に入ることは出来ない。

 

 

 なのに、ゆっくりと教室に入ってきたそいつは、まるで当然のように扉を開けて、閉め、それから俺達を、いや俺だけを見て一言。

 

 

 

 

 

 

 

「ふっ、おもしれー選択。さすがは『極点』」

 

 

 

 

 

 そう、口にした。

 

 

 

 

 








1話の靴ペロ女は保食 ネブちゃんって言うらしいです。


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