モンハンのキリンがウマ娘世界に転生したら   作:キサラギ職員

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アプリ時空だと思います

じゃああと書けそうな人よろしくですv


2、トレセン学園へ

 

 

「断る!」

「理由を知りたい」

 

 わしは、はんたーが言ってきた言葉に首を振った。腕を組んでみた。背丈はこれでも同年代の中では高いほうなのだが、この男、とにかく背丈が高い。人間の尺度で言うと2mはあるのではないか?

 黒い髪の毛を短く切りそろえた筋骨隆々のでかい男。人間風に言うとそうなる。

 

「下らぬ。優劣をつけたいならば殺し合えばいいではないか」

「一理ある」

 

 うむと頷くあたり、確かにあの男のようだ。

 殺し合いでしかわかり合えない世界がある。この世界でも狩猟という行為はあるが、命がけではないそうだ。スポーツに近いらしい。バカげている。命を奪うものは、奪われもするものではないか。

 

「だがな、一応はこうして人間として生まれた以上は人間の掟には従ってもらう」

「群れの掟くらい承知しておるわ、貴様には言われたくないな」

「聞いた話では検査で大暴れして医者を病院送りにしたり幼稚園でいじめっ子を掴んで投げてケガさせたりしていたらしいな」

「な、なぜそれを知っている!」

「お前の母親に聞いた」

 

 ちなみに、わしのこの世界での母親もウマ娘でトレセン学園に通っていたらしい。結果はあまりよくなく、その後結婚して家庭に入ったそうな。父親母親ともにいい人ではあるが、キリンではなかった。わしはどうしてこんな世界に生まれたのだと割り切るまでは荒れておったのだ。

 このクニは平和すぎる上に窮屈だ。掟がなければ人は生きていけないのはわかるが、なにをするにもホウリツが引っかかってきて、めんどうにもほどがある。野を駆け回っていた頃には、そんな掟はなかった。

 はんたーは言った。

 

「俺は今、トレーナーとして学園に勤務している。今ならまだ入学に間に合う。来い」

「断る! なぜ踊らねばならんのだ! う、歌にはからおけで自信があるがそんなものどうというのだ」

「ああそれは」

 

 はんたーが踊りに関しての歴史を簡単に説明してくれたが、なるほどと思った。人間によるウマ娘の利用の歴史だが、まるで前世で馬のように扱われていた草食モンスターを思わせる。

 

「来るのか、来ないのか、どっちなんだ」

「勝負だ。殺し合いはわかった、せぬ。ケイサツに捕まるのはもうごめんなのでな。ここで戦え」

「いいだろう」

 

 かかった。ばかめ。人間の雄とウマ娘では馬力に差がありすぎて勝負にすらならん。元の世界ならともかく。

 わしははんたーと向かい合い、そして相撲を取ることになった。

 

「ふん! なに!?」

 

 腰を掴んで投げようとしたが、動かない。逆にわしは持ち上げられると、突き飛ばされた。ばかな。

 

「終わりか?」

「まだまだぁ!!」

 

 わしは力任せにぶつかったが、逆に跳ね飛ばされた。ばかな。ウマ娘に匹敵するバリキだと?

 

「お前も元の世界の力を引き継いだように、俺も引き継いだらしい」

 

 言うとトレーナーはかたわらのおーとばいを片手で持ち上げてみせた。

 この雄……強い。今まで目にしてきたどの雄よりも強い。

 ならば話は早いではないか。条件を突き付けてやればいい。義理堅いこの男のことだ。約束は守ってくれるだろう。

 

「ぐぬぅ…………わかった。条件がある」

「なんだ」

「そのなんとか賞とやら勝ったあかつきには!」

 

 

 

「お前の子種をもらい受けると!」

 

 

 

 

 あとから聞いたが母親はわしを学園になんとしてでも入学させたかったらしく、あの手この手を使っていたらしい。偶然はんたーと連絡が取れ、現在地をすまーとふぉんで確認した上で連れ戻させたという。

 くやしいが、母親には頭が上がらぬ。何せあの人の乳を吸ってここまで大きくなったのだ。

 やるからには結果を出してやろうではないか。

 わしは覚悟を決めたのだった。

 

「時間か」

 

 入学当日。

 わしは、青っぽい線の入った白銀の髪の毛を後頭部で結いあげると、同じように一部青っぽい色の混じった前髪を指で整えていた。続いて櫛を通す。ぱちぱちと静電気が走る音がした。

 鏡を睨みつける。赤い瞳が己をにらんでいるのが見えた。

 まるで兎みたいだとか揶揄われたことがある。そのいじめっ子を本気で掴んで投げて問題になったこともあるがな。

 

「この、すーすーする着物はなんとかならんのか……」

 

 わしはスカートを履いていた。人間というのはなぜこうも動きにくい恰好をするのだろう。

 

「行ってきます」

 

 わしは両親に挨拶をすると、比較的早い時間に道路に飛び出していった。車など使わぬ。走っていける距離に住んでいるからだ。

 

 かくして、わしのトレセン学園はこうして始まった。

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