突然ですが、お空の変態堕天司と一緒に呪いが蔓延る世界で目を覚ましました。 作:時長凜祢@二次創作主力垢
01.暗闇での出会い
なんの変哲もない女子高生としての生活を送っていたはずなのに、その幕引きは、なんとも呆気ないものだと考える。
辺りに広がるのは真っ暗闇。記憶として鮮明に残っているのは、フードを被った人が突っ込んできて、そのまま包丁でぐっさり貫かれたことだ。
あれはなんだったのだろうと首を傾げる。状況が状況なだけあって、大まかな特徴しかわからなかったし、いつの間にか刺されて抜かれて大量出血による赤い水溜まりができていくところが見えた辺りで、意識はブラックアウトしたから。
まあ、あの後うっすらと見えた景色から、私を刺した人が周りにも襲いかかってたの見えていたし、多分自暴自棄からの通り魔だったんだろうね。
そんなことを思いながら、私はその場をゆっくり歩く。どこまで行っても真っ暗闇しかない。
一瞬、あの世かとも思ったけど、なんとなく違うような気がする。
じゃあ、ここはいったいどこだ?その疑問は、不意に聞こえてきた声により霧散することとなった。
「おっと。こんなところに誰かいるとは思わなかったな。迷子かい?」
「!!」
その声は聞き覚えのある声だった。知り合いだから聞いたことがあるわけではなく、一方的に聞いたことがあるだけなんだけど。
辺りを見渡しながら、声の主を探す。真っ暗闇のせいか、全くと言っていいほどに見つからない。
この声の主、服装が黒だったもんな。仕方ないよな。こんな暗闇じゃ。
いや、てか、何でいるのかなこのキャラクター。もしや次元の狭間にでも迷い込んでしまったのだろうか。
死んで次元の狭間入りって何だ。
「こんな暗闇じゃ、オレがどこにいるかわからないか。まあ、オレ自身も夜目が抜群に利く特技なんて持ってないし、キミが見えてるわけじゃないんだが……。」
ツッコミどころ満載の状況にツッコミを入れながら、声の主がどこにいるのかを探し続ける。
もしかしたら触れるかもしれないしと思い、軽く手を伸ばしてみるが、空を切るばかりだ。
「うん?」
どうやったら見つけることができるんだこれ……と考えながら手探りに動いていると、先程よりかなり近い距離から声が聞こえてくる。
驚いてそっちの方に目を向けると、ふわりと伸ばしていた手が掴まれ、そのままグイッと引っ張られる。
「うわ!?」と小さく悲鳴をあげ、引っ張られるままにバランスを崩していたら、顔面から何かにぶつかる。
うん、これ間違いなく曝け出されてるこいつの胸板だね。硬いかと思ったら意外と柔らかいんだな。
あとめっちゃいい匂いするわ。
「ああ、ここにいたのか。へぇ……意外と近くにいたことで。それに……ふぅん?なかなかイイ身体してるじゃないか。随分と柔らかい感触が腹に当たってるよ。顔がぶつかっている位置からして、身長は165cmくらいか。」
「…………。」
あれ?サラッとセクハラ発言されてないかこれ?イイ身体って何だおい。その感触って絶対こっちの胸のこと言ってるだろ。
ていうか、衝突位置から私の身長を計測すんな。当たってるけど。
つか、やっぱりこいつ……
「狡知の堕天司……か。なんでアンタがいるのやら。」
「おっと、オレのことをご存知で?オレはキミのことを知らないはずなんだが……」
「そりゃ一方的に私が知ってる形なもので。アンタとあるゲームの登場人物だったから。しかも、かなり人気なヴィランキャラクターとしてね。ゲームの主人公であるグラン、またはジータが率いるグランサイファーに乗った騎空士たちの前に立ち塞がって、最後は散っていった存在。正確には、次元の狭間に放り込まれた結果、出てこなくなった感じだけど。ああ……でも、あるマルチバトルとして最終的に実装されていたな。結局、私はレベルが足りなくて参加はできてなかったわけだけど。」
「へぇ……オレって人気者だったんだ?」
「まあね。登場して早々にグッズとかイメージ香水が出るくらいには人気だったよ。少しでも姿が上がれば、必ず多くの人が反応した。アンタに堕とされた人間は、現実世界にかなりいたよ。私もその1人だったから、正直言って今かなり驚いてる。」
ポツリと呟いた彼の正体を示す言葉。もちろん彼はすぐに反応し、興味津々に声をかけてきた。
すぐにどのような流れで彼を知ることになったのかを教える。ゲーム内で彼が何のために暗躍したのかや、その結末も全て。
かなりの至近距離にいた狡知の堕天司……グランブルーファンタジーの主人公の敵役として生まれたベリアルは、私が話をする間、ずっと黙って聞いていた。
「なるほどね。どうやらキミは、相当オレのことを知っているらしい。オレがナニをしていたのかも、特異点達に敗れちまったことも全部。そんなこともあるんだな。キミの世界では、オレは一つの作られた世界の登場人物だったのか。」
それならオレが知らないのも頷ける……と納得したように呟くベリアル。
サラッと信じられたことに軽くびっくりしてしまった。もしかしなくても、人を騙すことが生きがいだと自負してるから、他人の嘘にも敏感なんだろうか。
だとしたら、私が嘘をついていないこともすぐに理解できる……か。まあ、疑われないだけマシだけど。
「それじゃあ次はキミの番だ、お嬢さん。」
「は?」
そんなことを思いながら、どうせなら明るい場所で至近距離の推しを見たかったな……と考えていると、不意にベリアルから次は私の番だと言われた。
意味がわからず、どう言うことだと問うように声を漏らす。何の順番だ?
「次はキミのことをオレに教えてくれ。一方的に知ってるなんてフェアじゃないだろう?」
……まさか私のことを知ろうとしてくるとは思わなかった。ファーさん以外には興味を持たないはずなのに。
まあでも、言わんとしていることはよくわかる。自分のことだけ一方的に知られていると言うのは、なかなか気分が悪そうだ。
まるでストーカーにでもあってるような感覚なのだろう。答えはわからないけど。
「とは言っても、何を話せばいいのか……。全部話すとグダるだろうし……そうだなぁ……。アンタからの質問に答えるよ。多分、一番それが無難だし。」
どうでもいいことを教えられるより、彼が知りたいことを教えよう。そう考えた私は、ベリアルに私に関して知りたいことがあれば質問してほしいと返す。
教えられる範囲は全て教えるつもりだ。別に隠したい過去なんてものもないし。
「ふぅん?じゃあ、まずは基礎的なものから。キミの名前は?」
「
「オーケイ、セイカね。キミはどうしてここに?」
「知らない。気がついたらここにいたからね。自暴自棄になってるっぽい誰かさんに包丁でぐっさり貫かれて、そのまま引き抜かれた結果血溜まりを作って地面に倒れたことは記憶に残ってんだけど。」
「マジ?キミ、殺されたのか?」
「大マジ。だから最初はあの世かと思ったけど、アンタがいるから違うんだろうね。」
「そうじゃなきゃオレが困る。ファーさんのところに二度と帰れないとか頭が狂っちまう。」
「すでに頭ぶっ飛んでる変態がなんか言ってる。」
「ヒドイな。」
「ヒドくないだろ。」
「まあ、それは置いといて。何歳で死んだんだ?」
「18歳。なんの変哲もない学生だったんでね。」
「随分と若いな。」
「推定年齢2000歳以上の原初の獣からしたら100歳でも若いだろ。」
「それは言えてる。18歳なんて、赤ん坊も同然だな。人間からしたら、大人の一歩手前なんだろうけど。」
「まあね。」
「じゃあ……そうだなぁ……キミってヴァージン?」
「おいこら待てや。急に斜め上に質問をぶっ飛ばすんじゃない。」
「ハッハハ!冗談だよジョーダン。そうカッカするなよ。」
側にいるからか、めちゃくちゃ楽しげに笑ってるのがよくわかる。まさか私があのキミってヴァージン?って質問をされるとは思わなかったわ。
まあ、ベリアルのことだからどこかしらで下ネタぶっ込んでくると思ったけどさ。
「で、結局どうなんだい?」
「おい、ヴァージンかどうかに関しての質問は冗談っつってなかったか?」
軽くイラっとした。なんで変態に話さなきゃいけないんだよそんなこと。
そりゃ18歳って聞いたら経験あるだろとか思われてもおかしかないけど!!
「フフフ……悪いね、それは嘘だ。」
「面白がるな、悪趣味堕天司。」
「で?質問には答えてくれるんだろう?」
「…………ない。」
「は?マジ?18の女なら、一回くらいはあるんじゃないか?」
「出会いがなけりゃないっつの。まあ、そもそもが興味すらなかったし、彼氏なんて作ってなかったからそう言うことに無縁だったんだよ。告白はされたことあったけど、好きでもない男と付き合うほど飢えてもなければ、尻軽でもなかったからね。」
「……人間って三大欲求があるんだろう?」
「残念ながら、食欲と睡眠欲はあっても性欲は持ち合わせてないね。」
ベリアルが無言になった。そんなにおかしいかな私の答え。
全部事実なんだけど。
「てことは、自慰とかも?」
「単語の意味は知ってるけど、実際にしたことはないね。兄さんはエロ本とかエロゲとかしながらヤってたような気がするけど。」
「キミの周りの子たちはどうだったんだ?」
「私の友人は経験有りだったかな。女子校だから男子はいないし、意外とそう言う話は飛び交ってたよ。中にはセフレが〜とか言ってる子もいたね。」
「………キミがおかしいだけなのか?」
「さあ?意外と私みたいなのはそこら辺にゴロゴロいたような気もするけど。」
……なんなんだこの会話。確かに質問には答えると言っていたけど、ここまでおかしな方角に行くとは思わなかった。
いや、相手が狡知の堕天司ベリアルであると言う時点で、こうなるのはほぼ決まっていただろうから諦めるべきだったか。
ていうか、本当に猥談されてもなんら動揺しないな私。逆にそっちの方がびっくりだわ。
まあ、元からそう言うのどうでもよかったから、羞恥なんてものは芽生えることがなくて、はいはい、猥談猥談的な感覚しかないんだけど。
「なら、オレがキミのヴァージンをもらってあげようか。」
「は?いらないお世話……っておいこら変態堕天司!!どこ触ってんの!?」
なんてことを考えていたら、太腿辺りにかなりの違和感を感じた。それがすぐ側にいる堕天司の手であることはすぐに理解できた。
だって明らかに温度あるし、手の形だってわかるからな!!ちょ、おま、マジでどこ触って……!!
「ヒッ!?ちょ、なんで人の足の付け根平然と触ってんの!?ていうかなんでこっちの体の部位の位置わかってんだアンタ!?」
「うん?まあ、経験?オレに当たってるキミの胸の位置からそれなりに割り出せるモンだぜ。」
「勝手に割り出す……!?待て待て待て待て!!本気!?本気でヤろうとしてない!?」
「大丈夫だって。優しくシてあげるからさ。」
「そう言う問題じゃない!!」
あ、ちょ、待って。マジで待って。この変態堕天司、マジでヤる気なんだけど!!
暗闇の中にいるはずなのに平然と触ってきてんだけど!!どこをとは言わないけど触ってきてんだけど!?
なんでこんな訳の分からないところでヴァージン奪われそうにならなきゃいけないんだよ!!
ていうか両手動かな……あれ?制服のネクタイどこ行った……?
「ってどう考えても両手拘束してる布がネクタイなんですけど!?」
「ああ、ごめんごめん。言い忘れてたが、キミの服に着いてたネクタイならさっきかっぱらって拘束用の紐として使わかせてもらったよ。」
「勝手に使うな─────!!」
こっちの訴えなど気にしていないのか、ベリアルはこちらへのセクハラを止めようとする様子がない。
マジでやめろ!!さっきから明らかに危ない位置触ってるんだけどこいつ!!
ていうか手際がいいなこんちくしょー!!こっちの目が利かないことをいいことに、サラッと準備よく拘束するな!!
「おいおい邪魔すんなよ。オレの手を足で挟み込んで止めるか普通?」
「望んでもない女にヤらかそうとしてるからだろ!!」
な、なんとか手の位置がヤバいところから離れた瞬間止めることができた……!!あのまま触られ続けていたら本気で危なかったわ!!
ベリアルの首の後ろに腕を回しているような状態で知らぬ間に拘束されていたみたいだけど、これならなんとか……
「おっと止めたかと思えば抱きついてくるなんて焦らしプレイがうまいじゃないか。」
「やかましい。」
渋々密着してんだよこっちは。めんどくさい結ばれ方してるけど、口でなんとか外せそうなところが救いだわ。
……って意外と固く結んでやがる。
「ん……はんほはほへは……」
「あ〜あ。もう外しちゃったのか。意外と器用だねぇ。」
「死ね。」
「あだ!?」
鳩尾は狙えなかったけど、曝け出されている肌を思い切りぶん殴れば、ベリアルから離れることができた。
全く……経験せずに死にました、って言ったら、なんでオレが貰ってあげようか?になんで発展するんだよ。意味わからん。
「姦淫やソドミーのよさを知らないなんて損してるに決まってるじゃないか。どっちもイイぜ?」
「知らん。興味ない。」
確かに私はベリアルのことが好きだけど、そう言う好きとは違うっつの。
推しキャラとしての好きなだけであって、推しと身体を交えるなんて解釈違いだわ。
「ハァ……ていうか、本当ここどこなわけ?次元の狭間じゃないよね、どう考えても。」
「実を言うとオレにもよくわかってなくてね。キミの言う通り、ここが次元の狭間じゃ無いのは確かなんだが、どうしてオレがこんな場所にいるのか理解できてないんだ。こっちの最後の記憶は、何もない空間の中でファーさんに蹴飛ばされた記憶なんだが……」
「……それってもしかしなくてもあれ?」
「どれだい?」
「まだ拗ねてるファーさんにいつもの調子で話しかけて、オレのせいみたいになってるけどバブさんもめちゃくちゃだったとか、計画がズレたのは否定しないけど、オレもちょっと遊びたい年頃だったとか、ともかく気を取り直そうとか言ったらゲシッてやられた。」
「……うん、なんで知ってるんだ?」
「私が操作していた特異点がアンタの羽を拾って投影で遊ぶ子だったから、お気に入り登録して何回も聴いた。」
「なあ、セイカ。キミさ。オレのこと好き過ぎじゃないか?」
「いろんな漫画やアニメ、ゲームをやってたけど、アンタは不動の最推しキャラクターだったからね。好きなのは否定しないよ。」
「じゃあ、さっきの止めなくてもよくなかったか?」
「それとこれとは話が別だっての。」
吐き捨てるように拒絶すれば、つれないねぇ、なんて声が聴こえてくる。視力がちゃんと機能していたら中指立ててたな。危ない危ない。
はぁ……やっぱり狡知の堕天司は、画面越しに見るくらいがちょうどいいな。
実際に相手するのは本気で疲れる。
「とにかく、ここから出る方法を探さないとな……。まあ、私はもう戻れないんだろうし、出たら出たで死ぬだけのような気もするけど、ベリアルは一応戻らないといけない場所があるし。」
せめてアンタだけでも戻さないとね……と呟いて、辺りの散策に戻る。
とは言っても、結局のところ何も見えないからどうすることもできないんだけど。
「おい、セイカ。1人で行動は取らない方がイイんじゃないか?」
そんなことを思いながら辺りを見渡していると、ベリアルがすぐに追いかけて来て、こちらの腕を掴んできた。
……いや、待て。なんで私の位置がわかったんだこいつ?
「よくわかったね。こっちの位置。」
「ほら、オレって獣だからさ。一度嗅いだ匂いは覚えるんだよ。」
「それはどっち?」
「さあ?どっちだと思う?」
あ、なんかめんどくさい返しされたわ。うん、無視しよ。
「シカトかよ……」
地味に落ち込むんじゃない。なんか良心が痛むから。
篠花 星歌
年齢:18→15歳→28歳
容姿:生前は黒髪に黒目な純日本人。のちに転生して黒髪に赤い瞳と言うベリアルと同じカラーになってしまうのだが、まだ本人は知らない。
転生後、身体中にオルターエゴ・フォービドゥン衣装のジータと全く同じ紋様が刻まれることになる。
備考
通り魔にグサッとやられて気がついたら真っ暗闇の中にいた女子高生。
まさかの最推しキャラクターであるグラブルのベリアルと邂逅してしまい、かなり驚いたし興奮していた。
……が、自身が18歳で死んだ上、一度もアッチの経験がないことを知ったベリアルからヴァージンを奪われそうになり、画面越しに見るのが一番いい距離だったと真顔になり興奮が冷めてしまう。
しかし、最推しであることには変わりないし、自分にはなくても、彼には帰らなくてはならない場所があるとすぐに頭を切り替えて、彼を元の場所に戻すため行動を起こしたのだが、まさかの事態に巻き込まれることになる。
ベリアル
備考
グランブルーファンタジーから出張して来た狡知の堕天司。いつものように創造主に蹴り飛ばされていたら、見知らぬ暗闇の中に迷い込んでしまった迷子。そこで同じく迷い込んでいた星歌と邂逅した。
創造主があまり相手にしてくれないので、誰かとの会話に軽く飢えていたところ、出会した星歌との会話は思った以上に楽しめたし、帰るべき場所がある自身のために、暗闇から出る方法を探そうとしてくれている彼女に対して、好感度は上がり中。
暗闇の中で彼女のヴァージンを奪おうとしたのは割と本気だった。(姦淫もソドミーも経験しないで死ぬのは勿体無いだろとは堕天司談)
このあと、まさかの事態に見舞われることになる上、自身の腕にも変化が発生することをまだ知らない。
主人公のオチは
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ベリアル
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夏油傑
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五条悟
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逆ハーレムで