Vergil in Over lord   作:Crimson Wizard

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今また新作を書いてるので、気になる方は読んでみて下さい!
飯食いながら書いたので、少しおかしな所があったら教えて下さいw


第42話

 

久しぶりに本格的なピンチだわ。

 

「さて、では大人しくしていてくださいね?」

 

だが、何処かコイツは俺の事を舐めてる。

人質を取るのは間違ってない。だが……

 

「…人質を取るのはいいが、ご丁寧に一箇所に纏めてくれるとはな。

手間が掛からなくて助かる。」

 

俺はドッペルゲンガーを出して人質の近くに移動させる。

当然悪魔達は身構えるが……

 

「え、ちょ!なんすか!?」

 

ドッペルゲンガーには戦闘行動を取らせず、ルプスレギナだけを連れて来させた。

あまりやりたくなかったが、最悪コイツだけでも生き残ればいい。

 

蘇生は出来るのかもしれないが、当然俺の中でも優先順位が存在する。

蒼の薔薇も、そしてガゼフも、最悪は見捨てさせてもらう。

 

「なるほど。貴方にとってはその女性が一番大切なのですね?」

 

……俺にはコイツが何を考えているのか全く分からん。

だが依然、悪魔達に動きは無い。

 

モモンガさんはまだかよ……。

最悪は人質を見捨てるが、それは本当に最悪の場合だ。

 

俺としても、出来れば顔見知りを見捨てたくはない。

……たとえそれが甘えだとしても。

 

「まあ、貴方がそれでいいのなら構いません。

この方達には死ぬ程辛い目にあって頂きます。だって貴方が悪いのですよ。

……貴方が見捨てたのだから。」

 

……実に悪魔らしいやり方だな。

恐らくこれは俺の精神を揺さぶり、人質達のヘイトを俺に向ける為の行動だろう。

 

まあ、効果はイマイチの様だがな。

ムカつくだけだ。

 

 

 

 

俺はこの時間稼ぎをどう維持するか、頭を必死に回転させていたが、

遂に、バエルとやらは痺れを切らしたらしい。

 

「さて……殺すくらいでは生温いようですので、死を渇望する程の苦しみを与える事としましょう。

まずは兵士達からですね。」

 

バエルがそう言うと、悪魔とやらが兵士達を横に並べて爪を剥がし始めた。

兵士達は泣き喚きながら助けを乞うも、俺は動けない。

 

「これを見てどう思いますか?」

 

「……別に、何とも思わんな。」

 

胸糞悪いに決まってんだろ、

何を言いたいんだ?コイツは。

 

「何故ですか?愉悦を感じませんか?」

 

コイツ、俺が悪魔だって気づいてるのか?

というか、圧倒的に有利な筈なのに何故行動を起こさない?

 

それとも有利だからと油断してその愉悦とやらを堪能しているのか?

……考えても無駄か。

 

「……悪いが冒険者共、これ以上足手まといを庇う余裕は無い。

恨むなら力を持たない自分を恨むんだな。」

 

……もう無理だ。これ以上人質を守りながら悪魔達を相手にするのは。

俺には蒼の薔薇やガゼフ達を見捨てる選択肢しかない。

 

Die(死ね)!」

 

俺は居合の構えから渾身の次元斬を悪魔達の首領であるバエルに飛ばす。

だが、直前でギリギリ避けられてしまう。

 

「…!ふぅ、危ない危ない。

本当に人質達を見捨てたのですね。そうなるとやはり私では貴方の相手は厳しい。」

 

バエルは空に浮き上がると自身の周りを浮遊する悪魔で固める。

同志だなんだと言ってはいたが、あれはもはや肉壁くらいにしか思ってないだろう。

 

「さて……貴方は見る所、まだ本気を出していないようですね。

この場合、どうするのが正解なんでしょうか。」

 

俺が人質を見捨てた事で相手はまた何かを思考している。

俺は常に幻影剣を射出し続けながら、時折次元斬を繰り出す。

 

攻撃の手を緩める事は出来ない。

今攻撃を辞めてしまえば、まだ人質を見捨てきれていませんと自白するようなモノだ。

 

勘づかれてしまえば、何とか維持している膠着状態は相手の優勢へと逆戻りだ。

そしてこの状況の打開策を思い浮かばないまま頭を回し続けていた、その時。

 

「平伏したまえ。」

 

その声が聞こえた途端、数体の悪魔が倒れ込んだ。

 

……デミウルゴス?

 

「ふむ。やはり効きが悪いですね。申し訳御座いませんアインズ様。」

 

「構わんよ、デミウルゴス。」

 

モモンガさん!?

 

俺は驚いた。

まさかアンデッドの形態のまま出てくるなんて思って無かった。

 

「さて……私はアインズ・ウール・ゴウンという者だ。

そこの悪魔よ。名を名乗れ。」

 

「……私の名はバエルと申します。

それで、我が召喚主様とその主殿は、一体どういったご用件で?」

 

……ラキュースは何処だ?

口封じに殺したりしてないよな?

 

「ふむ。召喚主?なんの事でしょうか?

私はあくまで貴方を召喚したアイテムの持ち主であって、召喚主ではありません。

それに私の指示は無視しておいて、何故召喚主と仰ぐのですか?

……これだけアインズ様のお手を煩わせて置いてまだ心当たりが無いと?」

 

なんでデミウルゴスはあくまで召喚主では無いと言い張るんだ?

 

「はて、最低限の働きは約束したのですが?」

 

「もう良い、デミウルゴス。」

 

「はっ。」

 

モモンガさんはかなりイライラしているらしい。

 

「ふむ、話にならんな。

もう良い、私の慈悲を無碍にしたのだ。何を言おうとお前は殺す。

……さて。」

 

バエルとやらは顔色が良くない。

さっきまでの強キャラ感が台無しだ。

 

モモンガさんはこっちを見る。

 

(とりあえず合わせてください。)

 

……何か考えがあるのか?

 

「そこの刀を持った男よ。名は?」

 

「……バージルだ。」

 

意味あるのか?これ。

 

「そうか。私はアインズ・ウール・ゴウン。

この様な見た目をしているが、別に人間の敵では無い。そこの人質とやらを何とかしてやれ。」

 

(ここは無視してくれて大丈夫です。)

 

まあ、いきなり現れた骸骨の指示に従ったら精神支配を疑われるよな。

 

「ふむ。警戒しなくとも、私に敵対する気は無い。

私はラキュースという女性に助けを求められてここまで来たのだ。」

 

「ラキュースだと!?」

 

ここで、今まで黙っていたイビルアイが口を開く。

 

「ああ。だが、私が助けるのは君達のみだ。

私はそこの悪魔とやらの始末。

それと多少の親切心でここまで来ただけだ。これ以上は相応の代価を支払って貰う。」

 

「……悪いが、お前の事を信用出来ない。

何か裏があるんじゃないか?そこの悪魔が、お前が従えている悪魔が召喚主だと言っていただろう。」

 

まあ仕方ないわな。

骸骨魔王の見た目のせいで、全てにおいて言葉の裏を読まれるし、

 

何よりデミウルゴスも悪魔だし、喋り方も胡散臭い。

それとその召喚主云々はどうやって誤魔化すつもりだ?

 

「疑うのは勝手だが、わざわざ私の救いの手を拒むのか?

それと悪魔の件についてだが、一つ言わせて貰うならば、本来私の部下の所有物である悪魔を召喚するマジックアイテム。

それを八本指なる組織が盗み出した事に起因している。」

 

上手いこと擦り付けるな。

でもそれで納得する訳……

 

「……なるほど。確かに有り得なくは無いな。

尤も、それだけでは無さそうだがな。」

 

納得はしないけどここでは一旦置いとくのね。

まあ妥当な判断だな。

 

ここで自分たちが敵わなかった悪魔より強そうな奴を敵に回すのは愚か者のする事だ。

 

「理解してくれたようで何より。

さて……バエルとやら、召喚した悪魔達を帰還させろ。大人しく着いて来るのなら弁解だけは聞いてやろう。」

 

イビルアイとモモンガさんが会話する間、ずっと黙っていたバエルは呼び掛けられてピクリとする。

そして……

 

「……分かりました。私に勝ち目は無さそうです。」

 

大人しく大量召喚した悪魔達を送還した。

 

「ちょっと待て!」

 

……おーい。イビルアイ?

 

「ん?なんだね。」

 

「連れていくのは駄目だ。ソイツは王都を破壊して王女を人質にまでしたんだ。

ソイツは王国の法の下で捌く必要がある。」

 

……。

 

「なるほど。君の言いたい事は理解した。だが……

ハッキリ言おう。王国の法など信用ならないし、君たちではこの悪魔を拘束する事すら不可能だ。

現に今、王国戦士長や、王国最強である筈のアダマンタイト級冒険者である君たちは何も出来ずに人質となっている。

……ここまで理解した上で、まだ何か言う事はあるかね?」

 

「……いや、私が間違っていた。」

 

納得は出来ないだろうが、正論パンチだしな。

 

「さて、転移門(ゲート)

では着いてこい。デミウルゴス、そこの悪魔が少しでも不審な動きを見せたら即座に殺せ。」

 

「畏まりました。」

 

そうしてバエルが連行されていく。

さっきまでの俺の苦労は一体……

 

(バージルさん、後で合流しましょう。)

 

……説明押し付ける気満々じゃねえか。

 




新作を読めぇ!

バージルのヒロインは誰?(ナザリック勢は無理がある)

  • ラキュース
  • イビルアイ
  • ティア、ティナ
  • レイナース
  • アルシェ
  • 番外ちゃん(作者の推し)
  • クレマンティーヌ
  • カルカ
  • レメディオス
  • ケラルト
  • ネイア
  • んなもんは要らねぇ!
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