チートな幌筵泊地が異世界に転移した結果……   作:提督兼指揮官兼トレーナー

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「ホロムシロの力ってすげー」

(大型貨物船船長の言葉)



というわけで、最早かつてのロデニウス大陸とは似ても似つかないロデニウス連邦共和国です。


第11話 幌筵泊地によって生まれ変わったロデニウス大陸

 

中央歴1639年12月

 

ロデニウス連邦共和国首都 ノイエ・ロデニウス

 

 

急速な発展に手狭となった旧首都クワ・トイネから新たに移転された首都で新しい鉄道の開業式典が行われようとしていた。

 

 

「ロデニウス環状新幹線の開業を宣言します!」

 

 

くす玉が割られ、祝福の紙吹雪とともにテープがカットされる。

 

 

 

ロデニウス環状新幹線

 

 

逼迫するロデニウス連邦共和国の鉄道需要に対して、ロデニウス連邦共和国国鉄と幌筵泊地転生者達による合同事業によって完成した異世界初の高速鉄道であり、転生者達が元いた日本でも例の無かった環状運転による新幹線だ。

 

ロデニウス大陸に建国されていた旧3カ国(クワ・トイネ、クイラ、ロウリア)の旧首都並びにノイエ・ロデニウスや経済発展によって作られた工業都市などを結びながらロデニウス大陸をぐるりと1周する形で完成し、コンクリート製高架橋やトンネル技術をふんだんに用いた結果、高速化を達成した。

 

全線を通した最高時速は360km/hを想定して設計され、1部区間では400km/hすらも到達可能な路盤を有している。

 

 

開業記念式典にはロデニウス連邦共和国国鉄取締役や、建設に携わった関係者、政府要人としてカナタ大統領などの多くの来賓がやってきた。

 

 

「それでは、ノイエ・ロデニウス駅駅長より1番列車の出発合図をお願いします。」

 

J○東日本をパクっt……、失礼リスペクトした白い制服に身を包んだ駅長がホームに待機する新幹線の先頭車両の横に立ち、出発の合図をする。

 

 

 

「出発、進行!!」

 

 

 

甲高い電子音の警笛を鳴らし、外回り1番列車であるのぞみ1号(どうしてそれを使ったかって?中の人が鉄だからだよ!)が出発する。

 

 

丸みを帯びた車体、青を基調としたデザイン。

 

カワセミをモチーフにした先頭車両

 

見るものを虜にするその見た目。

 

 

これもまた、転生者達(というより中の人のゴリ押し)によって異世界にて産声をあげた新幹線電車、500系である。

 

 

ただし、前後の車両を豪勢にしたり、体格の大きい異世界人に配慮したシートピッチや、配列の変更などを行った上で、モーターなどの電子部品の交換なんかも行ったため、全くの別物と化している。

 

 

最高速度は350km/hをたたき出し、加速性能も優秀で、車内の内装も相まってまさに看板特急と言える内容。

 

現在15編成が投入されており、更なる増備も見込まれる。

 

 

 

そして、他の駅でも……

 

 

 

「はくたか2号、出発、進行!!」

 

 

ジン・ハーク駅を出発したのは各駅停車型のはくたか号で、使用車両はE7系だ。オリジナルとは違い、グランクラスは廃止して、輸送力に特化、合わせてモーターなどを強化するなどの変更を行い、最高速度は320km/hとなっている

 

(出来るかは気にしてはいけないよ)

 

また、新幹線の整備と並行して、新幹線整備をするレベルでは無いものの、需要の大きな区間には路盤を改良した新線の開通と、そこを通る速達列車(スーパー特急的なやつ)を開業させ、速達化を図っている。

 

 

交通網の発達は鉄道だけにとどまらず、高速道路の整備も合わせて行われており、<ロデニウス連邦共和国全土どこからでも車で走って1時間以内に高速道路に乗れる>ことを目標に、高速道路の建設が進められている。

 

 

さらに……

 

 

「えっ?、民間機も扱うなんて聞いてませんよ!?」

 

 

びっくりしているのはハボクック。氷山空母である彼女は南国であるこの世界に転移したことで、船体崩壊のリスクがあったため、艤装の1部を空港に転用することで空港としてその姿を維持していた。

 

 

「頼む、ドーパ王国やらアルタラス王国やらムーやらへゆく民間線が逼迫してきてるんだ。新空港ができるまで小型機だけでも扱ってくれ!」

 

「でも、こっちにどうやって人を運んで来るんですか?」

 

「近くに貨物線があるだろ?」

 

「はい。」

 

「そこに仮設駅を作って、貨物線を走る臨時列車を通すことにした。幸い、小型機だけだからそこまで本数は多くならないと思う。」

 

 

仮設とは言え、駅を作るという言葉に反応する。

 

 

「一時期だけなんですよね??」

 

「一時期だけ。」

 

 

このまま恒久化しても困るので、ハボクックはそう言って念を押した。

 

 

 

 

 

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ロデニウス連邦共和国、クワ・コウベ

 

 

大型の貨物船に次々と荷物が積み込まれる。

 

 

「ムーと取り引きするようになってからというもの、ここの貨物の取扱量は今までの比じゃないレベルに上がっている。やはり重化学工業の輸出ができることが大きいな。第三文明圏外国との交易じゃあせいぜい雑貨や食糧がいいとこだった。」

 

 

港の管理者がそう漏らす。

 

 

 

ロデニウス連邦共和国の主要輸出品としては、ムーとの国交開設以前はクワ・トイネ県(旧クワ・トイネ公国地域一帯)の農産物や、転生者達の小遣い稼ぎの一環として始められた各種生活雑貨を中心としており、貨物船の規模もそれほどまで大きいものではなかった。

 

 

しかし、ムー国との国交締結が全てを変える。

 

 

クイラ県(旧クイラ王国地域)に作られたクイラ・ケイヒン工業地帯と、ロウリア県(旧ロウリア王国地域)からやってきた労働力を使い、ロデニウス大陸全土に張り巡らされた鉄道輸送網によって自動車、鉄鋼、石油、石油化学製品などを大量に生み出し、クワ・トイネ県のクワ・コウベ港から大型貨物船を使い一気にムー国へと輸出する。

 

 

自国で生み出した鉱産資源を自国で加工する。そして、圧倒的技術格差を利用して海外へ売りさばく。ロデニウス連邦共和国はこのやり方で莫大な利益を挙げ、後述する大軍拡への資金とした。

 

 

 

 

 

 

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ロデニウス連邦共和国国防省

 

 

「という訳でして、ロデニウス連邦共和国が今後まず第1優先していかねばならぬ国家は無論パーパルディア皇国ではありますが、それ以外にも近年影響を拡大し続ける第8帝国、通称グラ・バルカス帝国へも対応を迫られています。」

 

 

ロデニウス連邦共和国の国防を担うこの地で、転生者達の提言が成されていたのは、連邦共和国の今後の軍備だった。

 

 

「幸いなところに、目下の敵であるパーパルディア皇国は帆船程度の船しか持たないため、警備艇レベルでも何とかなりますが、間違いなく、グラ・バルカス帝国と戦う際には対艦ミサイルを装備、或いは装甲を貫徹可能な軍艦が必要になってくると思います。」

 

 

ロデニウス連邦共和国国防省の旧クワ・トイネ公国出身者がこう発言すると、各方面から意見が相次いだ。

 

 

「どうだろう、金剛型クラスの艦をロデニウス連邦共和国側でも量産したら良いのでは?」

 

「今はエージェイ級や、ギム級などの潜水艦の建造に忙しい。今後予定されている正規空母も建造ラインにのったらそんなものに時間を割く余裕はないぞ。」

 

「しかし、ヤマト型クラスと見積もられている敵の超弩級戦艦を対艦ミサイルだけで倒すのは難しいのでは?」

 

「対艦ミサイルをありったけ撃ち込めば何とかなるだろう。それにこれからの時代は航空主兵論だ、戦艦を保有する幌筵泊地のように上手く運用できる保証は無い。」

 

「戦艦はこちらの戦力をわかりやすく伝えてくれるいわば力の象徴だ、要らぬ争いを回避するのにも必要では?」

 

「金剛型クラスでは相手に侮られる可能性もある。長門クラスや、大和型並でないと難しいぞ。」

 

「だったらそのクラスの戦艦を作ればいい。」

 

「無茶だ、そんな予算は無いぞ。」

 

 

 

白熱する議論、尚ロデニウス連邦共和国が戦艦を保有するのはこれより更に時は流れ、先程槍玉に上がったグラ・バルカス帝国との戦争直前になるのだが、当の本人達はそんなことを知る由もない。

 

 

「とりあえず、我々幌筵泊地から新規で戦闘機を提供し、既存の機体は攻撃機運用するのはどうでしょうか?」

 

「確か現用機は対艦ミサイルを搭載できたと言ってたな。」

 

「ええ、こちらにあるのは提供予定の戦闘機です。」

 

 

そう言って転生者のひとりが紙を出す。

 

 

「これは……」

 

「私たち転生者が元いた世界ではアメリカと呼ばれている国が運用しているF16C戦闘機です。こちらを主力とし、F1は対艦攻撃と近接航空支援に専念させる方針です。」

 

「なるほど………、この機体は航空母艦への着艦は出来ますか?」

 

 

ロデニウス連邦共和国海軍の正規空母推進派の官僚が転生者に質問する。

 

 

「かつてそのような事が検討されてはいましたが、様々な条件が重なった結果、不採用となりました。」

 

「なるほど、現状の艦載機はFV-8のみと……」

 

「ええ、しかし、提督含めた我々としても、ロデニウス連邦共和国が正規空母並びにその艦載機を取得できるよう、目下協議を重ねています。」

 

「お願いします。それと、カタパルトについてなんですが、今回建造計画として決定した船はこちらを検討しています。」

 

 

ロデニウス連邦共和国側が提示したのが次の通り

 

 

要目

基準排水量

62,580トン

満載排水量

79,758トン

全長

324.6 m

最大幅

75.5 m

吃水

11.0 m

最大速力

30ノット

乗員

2,300名

1,500名(航空要員)

搭載機

70機以上

 

 

「ウリヤノフスク級ですか、しかしこれならむしろニミッツ級や、或いは山東級でも良いのでは?」

 

「ええ、確かにそうです。しかし、これはあくまで計画です。実はロデニウス連邦共和国単体でカタパルトの設計、開発が上手くいかなかった場合、即座に切り替えられるように設計しているのです。」

 

「一応、我々からカタパルトを提供することもできますが……」

 

「いえ、迫る脅威に対して真っ先に対処していただくことになる幌筵泊地の方々にそこまでの仕事を負わせるわけには……」

 

 

どうやら自国単体で開発できたという実績が欲しいらしい。それなら話は別だ。

 

 

「となると、艦載機も自国開発ということになりますが、そちらについてはどのようなものにする方針ですか?」

 

「こちらです。」

 

 

担当者が図面を見せる。

 

 

それを見た転生者は唸った。

 

 

「FS-X初期案を空母艦載機化……」

 

「はい、空母艦載機に求められる性能として、対艦攻撃能力、空対空戦闘、十分な航続距離という要求を満たすために、海洋国家として類似の要件が必要だった日本を参考にしました。」

 

 

尚、これに電子戦機型も作られる模様。

 

 

そして、さらに支援機もぶっ飛んでいた。

 

 

「A-3スカイウォーリアーの改良機だと!?」

 

 

電子戦能力と早期警戒管制機としての能力をある程度持たせた早期警戒機型と、空中給油機型、対潜哨戒機型をそれぞれ用意していた。

 

 

(これすっ転ぶやつかな?)

 

 

と、転生者達は一同そう感じたらしいが、全員対パーパルディア皇国戦後の観艦式で度肝を抜かれることとなる。

 

 

「尚、これらの機体は空軍にも配備され、F-1などの機体の更新に使われる予定です。」

 

 

(;-ω-)ウームすごいヤツら……

 

 

 

こんなことがありながらも、ロデニウス連邦共和国の発展、軍備拡張は続いているのであった。




のっけからやべぇもんかましていますが、まだまだやばいです。次回は幌筵泊地の軍備や状況について詳しく書いていきたいと思います。

次回もお楽しみに!


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(恐らく)襲いかかって来るであろう愚帝本土攻撃艦隊をどうやって調理しましょうか?

  • 単艦無双(ヤ○トかな?<すっとぼけ>)
  • 特生自衛隊(特殊兵器多数)出動
  • 航空殲滅(ソ連を超えた!?)
  • 普通に艦隊決戦(まだ常識の範囲)
  • 全部♡‪(愚帝君号泣不可避)
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