チートな幌筵泊地が異世界に転移した結果……   作:提督兼指揮官兼トレーナー

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さて、季節外れの夏休み企画が終わりまして、いよいよ本編再スタートです。

多元が休みの間に司令代行のあの人の疲労がMAXです。






再出発編②
第33話 国内改革と新たなる隼の誕生


 

 

 

多元の休職中にて

 

 

「クソが!、なんつー仕事量だ!、提督素面でこんな量こなしてたの有り得ないだろうが!」

 

「平河代行……」

 

「いい!、平河さんで!、つーかあの人が休んだと思ったら今度は俺が過労死しそうだよ!」

 

 

膨大な書類を大淀と共に捌く平河。

 

過労死ライン確実に超えている仕事量をこなしているのは訳がある。

 

 

 

 

 

 

ロデニウス連邦共和国の改革と、それに伴う幌筵泊地の改革だ。

 

 

 

 

きっかけは、ロパ戦争終戦後のとある会議での事だった。

 

 

 

 

 

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「………、というわけで、我が国と幌筵泊地は総力を挙げて戦っていたのですが、今1度、幌筵泊地の立ち位置というのを再定義するのはどうでしょうか?」

 

「再定義………ですか?」

 

「はい、これまで幌筵泊地からは技術者の派遣や、軍事技術の提供。更には有事の際の戦闘などに関わってきたのですが、ここで1つの疑問が生じます……

 

 

 

この先、国軍が整備しきった場合、幌筵泊地の立ち位置はどうなるのでしょうか?」

 

 

確かに、その事実は大きな問題だった。

 

幌筵泊地の実力はあらゆる面で確かに高い上、その戦力は恐らく世界でもトップクラスだろう。

 

だが、それこそが問題なのだ。

 

 

自国内に独立した軍事組織が2つあるというのは運用上にも支障があり、特に予算配分では、どこから予算を持ってくるべきかしばしば議論の的となる。

 

 

 

予算を預かる立場の財務省はいっそ吸収すれば……と言うと国防省は彼らが再転移した際の戦力喪失と、吸収した結果、各部隊へ編入されることで新部隊を埋め合わされる問題から拒絶し、幌筵泊地としても提督含めた艦娘や、妖精達の処遇、部隊配置、更には新兵器開発への制約を嫌ったため、この吸収案について問題視してこれを拒絶。

 

 

軍拡したい(せざるを得ない)国防省

VS

予算何とかしたい財務省

VS

なるべく独自性を保ちたい幌筵泊地

VS

ダークライ

 

 

という構図なのだ(なんか紛れてる)

 

 

財務省は予算を突きつけ、国防省は仮想敵国を突きつけ、幌筵泊地は技術を突きつけ互いに譲らない会議の中、ロデニウス連邦共和国大統領たるカナタ大統領は、三方をまとめあげる折衷案を出した。

 

 

 

「幌筵泊地は国防軍傘下の独立部隊、幌筵軍として、主に遊撃戦力、即応戦力として活用します」

 

「遊撃戦力はまだしも、即応戦力ですか?、しかしそれは海兵隊が………」

 

「あれは敵地上陸専門ですが、こちらは友好国や、味方部隊が既に展開している状況での運用です」

 

「わが国でも既に即応戦力として即応機動連隊がいますが、あれとはまた違う組織になるのですか?」

 

「あれは防衛戦や、国内テロにおける機動戦力としてです。攻勢的防御や、すぐに増援として投入出来る存在としての幌筵泊地です」

 

 

財務省の指摘に淡々と答えていくカナタ大統領

 

 

つまりどういうことだってばよ……

 

 

・海兵隊は敵前上陸を専門とする都合、沿岸部での戦闘を重視しており、内陸部への戦闘を長期にわたって行うには陸軍を待たねばならない。

 

・即応機動連隊は、確かに機動性は高いが、国内のようなインフラの整備された地域でしか展開できず、依然としてインフラが(ロデニウス連邦共和国と比較して)低い同盟国並びに友好国に派遣するのは難しい

 

・陸軍空挺部隊は火力が低く、今後の仮想敵に対して相対的に不利

 

・軍編成の都合、ロデニウス連邦共和国軍は、幌筵泊地のような多種多様な兵器を運用することは出来ない

 

 

最後の部分に関しては兵器を見ればわかりやすい。

 

 

現在、幌筵泊地で新規に運用されている、あるいは予定されているもののうち、ロデニウス連邦共和国で運用されていない、する予定が無いものは以下の通り

 

 

・戦術機部隊

▶︎従来兵器との違いから、ロデニウス連邦共和国軍は管轄と運用能力の都合で運用できない

 

特生自衛隊並びに各種兵器

▶︎一点特化の都合、汎用性を求めるロデニウス連邦共和国では運用出来ない

 

各種最新兵器(これから先の話の中で出す予定)

▶︎全部隊配備をすると予算が足りなくなる、新たな生産ラインの構築の必要性、運用者の実力不足等

 

艦娘

▶︎艤装等関する運用上の問題がある

 

 

 

こういった特殊な側面を持つ幌筵泊地を陸海空軍の1部として運用してきてしまったのはロデニウス連邦共和国の戦力が揃わなかったという事情もある。

 

だが、ロパ戦争を経て一応は成立しつつある国軍を背景に、さすがにそろそろ幌筵泊地に頼り切りという状況でもないので、今回の会議というわけだった。

 

 

今回の会議と、後の国際会議を経て、ロデニウス連邦共和国の軍事が再編成されることとなる。

 

 

 

 

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一方、鳳翔航空隊隊長と多元

 

 

「提督、空を飛んでみてくれ。あんたが一空(第1航空団)の連中と訓練していたのは知ってるし、何より提督自身が元々空母艦載機志望だったんだろ?」

 

「何故それを?」

 

「一空の連中が言ってた。<明らかに専門教育を受けた痕跡がある、カンさえ取り戻せればすぐにでもジェットに乗れる>って、それで俺、代行に聞いてみたんだよ、<どうして海上自衛隊出身の、船乗りだったはずの提督が航空機の指導を受けているのかって>そしたらさ……」

 

「<航空護衛艦計画>……」

 

「ああ、代行も同じことを言っていた。中国海軍の影響が増大したことを受けて、いずも型よりも高性能なフネを作ろうってことで、戦闘機30機に加えて支援機を載せた海上自衛隊初の本格的な空母。従来のパイロットに加えて、空自側20名、海自側10名の戦闘機乗りを新規に育成するって話だ。その10人の中に……、航空学生とかもいる中で、数少ない防衛大海自幹部出身者として、選ばれたって話だ」

 

 

そこまで知っているのなら、もう隠す必要も無い。

 

多元は重く閉じた口を開いた。

 

 

「卒業して、幹部学校出てすぐ……。いや、防大や幹部学校でも並行して訓練、さらに横須賀とアメリカを往復しながら勉強、訓練していたよ、なんせ海自からすれば、ようやく手にした空母機動部隊のチャンス、搭乗員や、艦長含めた主要幹部を全部空自に取らせる訳にはいかなかったんだろうな、さっさと育成しなければ空自にポジションを横取りされる。セクショナリズムみたいなもんは結局少なからずあるわけだ。俺含め防衛大出身者は4人いたが、そいつらも艦長や、艦隊司令としての教育と、空母艦載機としての訓練を並行で、しかも過密スケジュールでやっていたよ。体調を崩したのは一度や二度じゃないし、倒れたのも俺だけじゃなかった」

 

          悪 魔

それなのに……、実 の 父 親 は、それをチャンスとして文官側にいた親戚を通じて圧をかけた。

 

とは言えなかった。

 

言うべきではなかった。

 

 

「あともう少しでジェット機にも乗れたって聞いている。閑職に飛ばされた挙句、なんで辞めたのかは知らんが、嫌になったわけじゃないんだろ?、なら訓練を続けて戦闘機で飛んでみてくれ。提督に何があったのかとか、病気とか、俺たちは難しいことは分からない。でも俺たちはパイロットとしての生き方なら知っている。だから、俺たちが提督の人としてのなりを測るなら、俺たちなりのやり方がある。

 

 

 

提督、お艦を嫁にとるということに対して、覚悟があるのなら……

 

 

 

俺と戦え」

 

 

鳳翔航空隊隊長と戦う………

 

 

読者諸君は薄々察してはいるかもしれないが、鳳翔航空隊は極めて練度が高く、特に鳳翔航空隊隊長は、空戦、対艦攻撃、対地攻撃のどれをとっても比肩しうる妖精は居ない。いや、例外を挙げるなら第118航空団の一部や、ミハイだが、逆に言えば彼らぐらいしか勝てないのだ。

 

 

そこにまだジェット訓練もまともに終わってない多元が挑む……。

 

 

明らかに無理難題……

 

と思っていたが、そんなのは隊長も知っていた。

 

 

「模擬戦の機種は問わない、だが俺はF-35Bに乗る。提督が一番最初に俺にくれた機体だ、2対2の空戦。ペアを誰にしても構わない」

 

 

そう言うと隊長は席を立ち、去る。

 

 

「覚悟……か」

 

                     

(それでタイマンとか、昭和かよ……)

 

                    俺達のお艦

そう思いながらも提督である自らの行いで 鳳 翔 と隊長が罪を被る結果になり、事実は伏せられてはいるものの、詳細を知る鳳翔の妖精達に動揺と怒りが広がっていることは事実である。

 

鳳翔航空隊隊長としては、鳳翔の伴侶は鳳翔自身で決めるべきとの考えは揺らいではいないし、鳳翔の決定に異論は無いが、自分はそうでも、部下達は納得しないとわかっていた。

 

 

(だから自分が真正面から戦うことで、納得させる……、回りくどいが間違ってはいない)

 

 

とはいえ、彼らも一流の航空機乗り。手を抜けば1発でバレるだろうし、隊長としても手を抜くわけが無いだろう。

 

 

そう長く時間はかけられないが、やれることをやろう。

 

そう決意し、改めて模擬戦の内容について振り返る。

 

 

模擬戦の内容を思い返せば、機体は問わないとの事。

 

しかし相手はF-35B

 

生半可な機体では勝てないし、パイロットの腕は一世代、場合によっては2世代の差を埋めることとなる。

 

 

となれば……

 

 

多元の脳裏にある機体が思い当たった

 

 

「蒼い燕……、やるか」

 

 

幸い、明日にはチェックアウトして幌筵泊地に戻ることとなる。

 

幌筵泊地に戻ってもしばらくは仕事は無いから本業の戦闘機開発とパイロットとしての訓練に専念できる。

 

        多元 実      

自衛官としての  俺  と

 

        多元 実

技術者としての  俺  。

 

 

どっちでも負けるつもりは無い。

 

 

 

そう決意を固めて部屋に戻った多元だった。

 

 

 

 

 

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幌筵泊地、試作機工場

 

 

「あ、先輩おかえりなさい」

 

「ただいま」

 

「訓練はどうです?」

 

「順調さ、もうすぐジェットだ」

 

「それは何よりです。医者からはなんと?」

 

「仕事を休んでいるからメンタル的にもいいとの事だ。あと少しで完全に治ったと断言できるらしい。アレはどうなってる?」

 

「モックアップの修理は終わりましたが、まだエンジンの最終チェックや、機体のステルス塗装、武装の開発が終わっていません」

 

「俺はしばらく休みだから、ここで開発作業を進めよう」

 

「あっ……はい!」

 

 

そう言いつつ、モックアップを眺める多元。

 

 

「待たせたなあ……、

 

 

 

蒼燕」

 

 

 

F-3C 蒼燕

 

幌筵泊地転生者が本当に作りたかった航空機。元世界における最新技術を惜しみなく使い込んだだけあって、その性能は「トーシロでも同世代機以下なら圧倒できる」とまで評される。現実世界でも計画が進められているF-2後継機であるF-3だが、本作においてもF-3として存在しており、蒼燕は完成度の高かったF-3をベースに量産可能なギリギリのラインまで性能を向上、空力なども見直した結果ではあるものの、事実上の新型機として扱われている。(F3HとF-4みたいなもの)

 

それ故に転生者一同の気合いの入り方は凄まじいものがあり、本機での運用を視野に入れた各種ミサイルの開発や、材料力学の奇跡とも称されたファンブレード等、時代遅れとも言われる一騎当千の力を秘めている。

 

尚、蒼燕開発のために改修機を兼ねた実証機が投入されることになっていた。

 

 

 

それが次の機体である。

 

 

 

多用途戦闘機F-58

 

全長 19.2m

全高 5.1m

翼幅 13.8m

翼面積 80.2㎡

空虚重量 20600kg

運用時重量 30560kg

最大離陸重量 40210kg

エンジン 噴式瑞星×2

エンジン出力 AB使用時220kN

最大速度 M2.5(通常時はM2.0)

実用上昇限度 20000m

固定武装 25mmガトリング砲×1

機関砲装弾数 500発

追加兵装(通常空戦時) 長距離空対空ミサイルAAM-7×6、近距離空対空ミサイルAAM-5×4

追加兵装(対地攻撃時) 長距離空対空ミサイルAAM-7×2、近距離空対空ミサイルAAM-5×4、空対地ミサイルAGM-65×8またはGBU-39×10、その他長射程兵器は数発

追加兵装(対艦攻撃時) 長距離空対空ミサイルAAM-7×2、近距離空対空ミサイルAAM-5×4、極超音速対艦ミサイル×4発

リミッター解除時 空対空ミサイル、空対地ミサイル、空対艦ミサイルなどが数発増加

見た目 F-22(中身やエンジンをF-35やF-3に寄せたもの)

 

 

 

ロデニウス連邦共和国のステルス戦闘機としての納入を視野に入れた第5.5世代戦闘機、蒼燕の開発データを得るために、先に幌筵泊地で試作機として完成。新型空対空ミサイルAAM-7や、極超音速対艦ミサイルを装備。技術実証機という面を持ちながら、F-22や、F-35すら上回る能力を持つ。現在2機が制作完了し、ロパ戦争中に幌筵泊地で初飛行を行った。

 

 

 

 

F-15イーグルIII

乗員 1名+高性能AI

全長 20.44m

全幅 13.05m

全高 5.63m

エンジン F10噴式「誉」×2

最大航続距離 6200km

常用最大G(限界値) ±15G(±18G)

兵装搭載能力 空戦時8t、対地時20t

固定武装 軽量型バルカン砲×1

推力重量比 2.0

 

イーグルを限界まで魔改造した格闘戦主眼の戦闘機で、有人機でまともに勝てる機体は同世代では存在しないとされている。機体自体はガンダリウム合金によって構成され、軽量化と強靭さを兼ね備えている。F10「誉」エンジンはアフターバーナー時220kNもの出力を誇り、これは、戦闘機用に開発されたものとしては最高出力を誇る。推力偏向ノズルは多元たちの開発したものであり、機動力が高く、エンジン自体の性能から、急起動後の加速性も良好である。軽量化したバルカン砲は1200発まで装弾しており、装弾数の少ない機体と戦えば長い空中戦になればなるほど有利に傾くうえ、AIが周囲の警戒などを担当する他、パイロットが失神等で動けなくなれば、AIが戦闘空域からの離脱を支援する。ステルス性は皆無だが、格闘性能と兵装搭載能力などを活かして暴れ回る。一応技術実証機だが既存機からの改修で第1航空団に配備予定。

 

 

 

 

ここで、既に登場したAAM-7について紹介しよう。

 

 

これは、中華人民共和国などで配備が進められているPL-21やPL-15の完全上位互換、完全次世代モデルとして開発された長射程空対空ミサイルで、射程500kmで、優秀なシーカーと追尾性能を有している。尚、幌筵泊地はさらなる上位互換を作る予定。

 

 

 

「平河くんは大丈夫かい?」

 

「ものすんごい文句言ってました。今は大和さんや、武蔵さん、大淀さんと交代で仕事回してますよ。なんか勢い余ってとんでもないフネまたつくりそうです」

 

「精神的に負荷かかると技術的変態度に磨きがかかるタイプだったか……」

 

 

 

 

 

(彼の開発した最新艦艇は数話以内に公開予定)

 

 

 







えー、国内改革編とか終わったらすぐに愚帝戦と行きたいんですが、まだロパ戦争の後始末とか、周辺地域のゴタゴタ収まってませんし、何より戦力揃えたいのでもう少しお待ちを……。

(これ以上増やしてどーすんのって指摘は置いといて)


ちなみにAAM-6は飛ばしました、多分現実世界でそのうち出てきそうなんで。


次回はいよいよ講和会議です。






(恐らく)襲いかかって来るであろう愚帝本土攻撃艦隊をどうやって調理しましょうか?

  • 単艦無双(ヤ○トかな?<すっとぼけ>)
  • 特生自衛隊(特殊兵器多数)出動
  • 航空殲滅(ソ連を超えた!?)
  • 普通に艦隊決戦(まだ常識の範囲)
  • 全部♡‪(愚帝君号泣不可避)
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