チートな幌筵泊地が異世界に転移した結果…… 作:提督兼指揮官兼トレーナー
「この世界著作権関係しないから助かるわ」
(著作権が絡む曲を戦車部隊の曲として採用したことについて、幌筵泊地転生者曰く)
左行ったり右行ったりします。
イデオロギーの寒暖差で風邪をひかぬよう
(ちなみに中の人は執筆時季節の変わり目恒例と化した喉痛に悩まされております)
1641年、1月某日
「そういえばさ、ディーニッツ本部長から、幌筵軍の軍歌について聞かれてるんだけど、どうする?」
クリスマスはミニスカサンタ、正月は晴れ着の鳳翔さんを堪能……ゲフンゲフン。なんかまぁ色々あった多元だが、とりあえず新年に入って幌筵泊地が通常業務を再開すると共に、幌筵泊地名物、転生者会議が始まった。
「軍歌ですか……、手っ取り早いので君が代にします?」
「ありゃ軍歌というより国歌だろ?、日本人であることのアイデンティティを失わないという意味で行政区としての幌筵地区の歌でいい」
幌筵泊地の扱いは、どんどん変化しており、現在は、幌筵泊地は特別行政区、幌筵地区として扱われており、幌筵地区出身者以外の民間人の立ち入りはほぼ禁止されている。
「そもそも幌筵軍の軍旗って決まってましたっけ?」
「ん?、旭日旗」
「ちゃんと自衛隊準拠してて芝」
「普通だろ?、思想強いのは戦車部隊だぞ?、特に重戦車連隊」
「あー……」
重戦車連隊の軍旗は「鎌と槌」が描かれた赤色の旗である。
「なんでそんなの許可したんですか……」
「重戦車って東側のイメージ強いだろ?」
「IS-2とか、T-10とかですね」
小玉が答える
「だからそうなった」
「考えたら負けな気がした」
「話戻すぞ?、軍歌どうする?」
「艦娘は軍艦行進曲なんですもんね」
「航空部隊は蒼空遠く」
「そこは空自準拠なのがまたなんとも……」
「いや待て、あれ確か航空自衛隊って最後言うよな??」
「重戦車の連中が例の赤いやつ出てくるゲームのあの曲使ってるから今更だゾ」
「もういっそ名前変えようか」
「今度申請してみる」
「戦術機部隊は?」
「暁を撃て」
「なぜそこだけアニソンにした……、原作準拠にしたかったのか……」
「ちなみに重戦車部隊以外は陸軍行進曲と抜刀隊」
「なんでそこは陸自準拠なんだよ……、フリーダムすぎんだろ……」
「ちなみに高速輸送艦隊は<錨を上げて>を希望しています」
「米海軍も混ざってくるのかよ……」
「いっそ愛国行進曲にします?」
「歌はそれでいいだろ、他になにか意見は?」
「ソ連国歌!」
「却下だ!、赤くするな!」
「あっ、弾道ミサイル部隊は<コンギョ>希望です」
「やめんか!!」
右行ったり左行ったり北行ったりと忙しい泊地である。
「第118戦術航空団は天使とダンスしたいそうで……」
「ガルーダ1がいるからだろ!、知ってるわ!」
ストレンジリアルも混ざるともはやカオスである。
「提督、大体音楽かけながら魔王討伐してたウチらなんですから音楽になったら好き放題言うに決まってるじゃないですか!」
「失敗だったよ!、色んな意味で!」
「特生自衛隊はゴジラのテーマか、怪獣大戦争、あるいは宇宙大戦争を……」
「負けフラグなんか立てるんじゃねぇ!」
「ヤシオリ作戦は勝ちましたから……」
「戦術機部隊の話を聞いた一部部隊がj-popはありなのかと聞いてきています」
「クソっ、収集がつかん!」
「提督、よくこんな連中率いて勝ってこれましたね?、自分本位のやつが多すぎますよ」
「お前が言うな!」
ソ連国歌を提唱したやつに容赦ないツッコミを入れる。
「もういっそ好きにさせればいいんじゃないんですかね?」
「あー」
結局、どの部隊も自分の好きな曲流したいのだ。別にこの世界は自分たち以外、曲の意味を知っている存在なんて居ないのだから。
安直かもしれないがこれで決まった
「あ、そうそう。空軍と海軍からそれぞれP-1の追加発注があった。どうも国内の工場だけじゃ足りないらしい。P-3から一刻も早く切り替えたいとの事だ」
「マジですか?」
「マジ、P-1……、本当はB/P-1だが、とりあえずこいつらの追加生産を急いで欲しいとの事だ。恐らく愚帝相手にまとまった数の用意が欲しいんだろうし、P-3Cを追い出して、MMAT新規加盟国に引き渡すことも視野に入れているんだろう」
原作グラ・バルカス帝国もかなりの数の装備を保有していたが、ロデニウス連邦共和国諜報部CIAR(Central Intelligence Agency of Rodeniusu、ロデニウス連邦共和国中央情報局)によれば、この世界におけるグラ・バルカス帝国は、相当数の軍拡を行っており、その中には日本の雑木林型や、金剛代替艦や、計画だけで終わった大型巡洋艦、軽空母なども含まれており、その数は1万を超えてさらに建造中との事である。
また、リーム王国との接触の可能性示唆されており、最悪の場合、2正面作戦を強いられることとなる。
「今までの連中は技術格差は200年以上あったが、これから戦うことになる敵は、最大でも70年前後。我々の今使っている技術の根本となるものはほとんどこの時代に生まれている。伸び代もあるし、素の建造能力も高い。しかも、ロデニウス連邦共和国にも幌筵泊地にも戦術が天才的に上手いやつは居ない、居てドルメ中将くらいだろ。物量と戦術でひっくり返されないためにも、警戒を強めなくちゃならん」
多元の危惧は当たってしまうのだが、今の彼らにそれを察知するすべは無い。
「護衛隊群はどうします?」
「今のところアレだけでいいだろ。ダブついた妖精の数が一段落した現状、増やす必要性も無いからな」
「地方隊……じゃなかった沿岸防衛部隊のミサイル艇の置き換えはどうします?」
「アレな、結局ミサイル艇がはやぶさ型ベースだからどのみち更新ってことで、平河君なんか案あるんだよね?」
「ええ、はやぶさ型などの置き換えのために考えていたこの案を発展させた新型艦です」
葫型コルベット
同型艦「葫」「蕣」「昼顔」「夜顔」「糸瓜」「向日葵」「蔓茘枝」「胡瓜」「隠元」「瓢箪」「風船葛」「隼人瓜」「蔓紫」「縷紅草」「紫陽花」「筏葛」「扶桑花」「紫君子蘭」「時計草」「鉄線」
全長 105m
全幅 13.2m
機関 COFCAH(燃料電池+水素タービン)
推進 ポンプジェット
速力 40ノット
武装 76mm速射砲(砲身はヴィスビュー級のように格納できる)、30mmRWS×2基、91式携帯地対空誘導弾艦載改良型×30発、零式極超音速滑空弾乙型VLS×4発、三連装両用魚雷発射管×2基
艦載機 中型ヘリコプター(MH-60クラス)×1機または無人ヘリコプター×2機
レーダー 固定式三次元レーダー×4面、航海用レーダー
ソナー 船底装備式
電子戦 統合電子戦システム、デコイ発射機
外観 自衛隊が計画中の1900t型哨戒艦を少し大型化したもの。マストは新型FFMのものを簡素化しているほか、武装配置はインドネシアの10514型コルベットを参考にしている。
幌筵泊地が拠点防衛のために開発したコルベット。
その特徴は幌筵泊地で初めて水素機関を採用したことにある。艦底部から海水を取り込んで水素を生成し、それを巡航用の燃料電池と高速用の水素タービンに振り分けることで、二酸化炭素を排出せずなおかつ原子力艦のような半永久航行が可能となる。
元が哨戒艦の発展型であるため、ミサイル兵装は簡素なものである。ただしアナライザーや饅頭など各種ロボットを用いることで原型以上に省力化されている。運用するだけなら艦長と副長、航海長だけでも可能。
なお初期案ではより正当な1900tの発展型(機関を上記の燃料電池と水素タービンに換装しただけ)や、より航続距離を伸ばすために潜水艦用原子炉を搭載するぶっ飛んだ案もあったが、グラ・バルカス帝国の戦艦含めた艦艇を確実に撃破(最終防衛ラインで使用する艦艇であるため)武装強化に至った(頂いたアイディアを本作登場にあたって改変しております)
「平河君、饅頭について説明を」
「はっ!、これは真多君が開発した新型ロボットで、アナライザーとの併用を見込んでいます」
饅頭
泊地が開発した汎用ロボット。外観はアズールレーンの饅頭そのもので、ペットロボットかと見まごうほどの非常にかわいい外観をしているが、その性能は非常に強力であり、ダメージコントロールや人間のオペレーターの代行、ビークル運用、医療活動までできる。
人間の代行をする際はネットワーク共有ハブを兼ねた専用のシート(外観はあつ森の「クルーのシート」を小さくしてシートのZ座標を饅頭が届く位置までに上げ、背もたれを饅頭の身長まで削ったもの)に座る。饅頭が取得した情報を人間のオペレーターのHMDに表示することもできる。アナライザーとの共同運用も可能。
「なんか謎に寒気がした気がするがまぁ、いい」
ナンデダロウネー()
ちなみに、先程出てきた護衛隊群とは、幌筵泊地に存在する艦娘以外の軍艦によって構成された艦隊で、中でも外洋作戦が可能な艦艇で構成された機動部隊のことを指す。
数話前の戦力紹介から、新たに新型通常動力型潜水艦「しろしお」が就役し、下記のような編成となっている。
艦隊先頭
小型護衛艦「鴻」
艦隊右舷側
対潜護衛艦「敷島」
艦隊中央兼艦隊旗艦
多用途任務対応型護衛艦「輝龍」
艦隊左舷側
大型嚮導駆逐艦「秋雨」
艦隊後方
多目的戦闘艦「磐城」
艦隊随伴潜水艦「しろしお」
しろしおに関するデータは以下の通り
全長 160m
全幅 20m
機関 ディーゼルエンジン+リチウムイオン電池
推進方式 超電磁推進
防御方式 魚雷防御装置+魚雷防御室
武装 魚雷発射管8門、VLS 24セル
人員は装備改修によって人手の減った艦娘から溢れた妖精達から構成されているため、この艦隊程度でだいたい問題ない。
「輝龍の艦載機について、現在はF-58、F/A18E、ラファール、SH60L、ES-3 AEW、MV-22、MQ-25の混載となっています」
「多いな……、ES-3 AEW、MV-22が2機ずつ、MQ-25とSH60Lは4機ずつ、F-58が6機、F/A18Eとラファールが12機ずつか……」
ES-3 AEWはS-3の早期警戒機仕様として制作されたものである。
「F-3Cを艦載機に出来れば良いんですが……」
「先ずはものを作らないとまずいだろ。設計上は余裕があるが、まだ地上試験ぐらいしか終わっていない機体だし、まずは飛ばすのが先だ」
「ちなみに初飛行は誰がやります?」
「ん?、俺だが?」
「デスヨネー」
多元は何とか間に合ったようで、F-3Cの初飛行……、厳密にはXF-3Cの初飛行を担当することとなる。
「提督、P-X1の開発許可を」
「P-X1………、P-1をさらに強化した攻撃型哨戒機計画の事だな。良いだろう、許可する」
「はっ!、完成後は航空群への配備を予定しています」
「頼むぞ」
P-X1は幌筵泊地の多目的哨戒機開発計画で開発が決定されたP-1派生型で、仮称P-1Bという名前を持つ。
幌筵泊地で開発中の機体のフィードバックや、各種航空機から得られたデータを元にエンジンの推力強化、搭載兵装の増大、電子戦能力の強化、無人機とのデータリンク、新型兵器への対応、自己防衛能力の強化など多岐に渡る。
航空群とは、平時の警戒任務と、有事の際に幌筵泊地の対戦艦キラーを担うと共に、複数の部隊による連続的な敵中枢部への打撃を行う新組織SSF(スモール・ストライク・フォーメーション、小規模打撃群)として任務を遂行する部隊であり。その特徴は、平時の監視活動にも使える汎用性と、有事の際の水上艦隊侵攻への対応、場合によっては陸上部隊にも対応する多用途性を意識した部隊である。
この際に使われるのが、ASM-3の力不足を懸念した転生者によって新たに開発された哨戒機用極超音速空対艦戦術巡航誘導弾、正式名称を41式極超音速空対艦戦術巡航誘導弾で、X-51のような見た目をもち、弾頭には高性能徹甲榴弾を有してマッハ8で敵艦目掛けて突っ込むというキチガイじみた対艦ミサイルであり、射程は800kmにもなる。
「いつまでもP-1と呼ぶのはアレだな、なんか気の利いた名前無いか?」
「銀河」
「飛龍」
「深山」
「連山」
「東海」
「全部双発以上の攻撃機か哨戒機じゃねぇか」
「4発ならやはり連山か、深山かと」
「いや、そこは富嶽……」
「試作すら出来てねぇ機体を出すな、しかもあれ六発機だろ」
「嵐龍」
「掃射機じゃねぇか、しかもそれ架空機だろ」
「爆龍」
「この機体使い捨てしねぇだろ、つーかそれも架空機だろ」
「富士」
「それも(ry」
「戦神」
「中国の爆撃機だろ、求めてる役割ほぼ一緒だが」
「いぬわし」
「P-2じゃねぇか」
まとも路線からネタ路線、思いつきまで混ざった名称決定は1人の転生者の声で決まった。
「みらいはどうでしょう?」
「空発型トマホーク……というより和製トマホークは積めるがみらいか……」
「いえ、字が違います」
「と言うと?」
「海雷です」
「採用」
即決である。
「よし、これにて終了。おつかれさん」
「お疲れ様です」
これにて転生者会議は終わった。
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幌筵泊地の航空隊は転移前には幌筵島と千島列島の防空並びにA2ADを担当していた戦闘機部隊と、爆撃機や、攻撃機から構成される爆撃・攻撃機部隊、電子戦や、偵察、空中給油、輸送を担当する部隊の他にも、対潜哨戒機中心の部隊や、飛行艇などから構成される部隊がいる。
基本的に、作戦時はこの複数の航空団が連携するのが基本だが、全てが部隊内で完結するのが幌筵泊地洋上打撃航空艦隊である。
「「ご苦労さまです」」
部屋に入った多元に隊員たちが出迎えてくれる。
「ご苦労、楽にしていい」
休めの姿勢を取りながら、多元の話に耳を傾ける。
「君たちは、これまで接近する艦隊や、敵の主力に対して多種多様な機体を用いて戦うことを主眼に置かれてきた。それはこれからも変わらない。変わらないのだが、もう1つ、異世界に合わせて変革していく必要がある」
「と言うと?」
「君たちの様相はストライクパッケージに近い、というよりほぼそれだ。それを活かして、今後は対地攻撃を行って欲しい。プロジェクト名は<渡り鳥計画>だ」
隊員の1人の質問に、多元が答える。
つまり、渡り鳥計画の概要はこうだ
・目標が従来の対艦隊から、対地上目標、対要塞、対泊地へと多目的化
・攻撃目標までの長距離化とそれに対応するための戦闘機の複座化
・指揮系統を別個に分けることで柔軟な運用能力の獲得
これらを目的としている。
「了解」
「教官にはこれまで通り、第118戦術航空団に任せる。特にトリガーや、カウントは、ロングレンジ部隊での経験もあるはずだ。遠慮なく聞きたまえ」
「はっ!、幌筵泊地の一員として、任務を果たせるよう努力します」
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幌筵泊地飛行場
「メビウス1、世話になる」
「ああ、任せろ」
F-4に乗り込んだメビウス。
「俺はこっちか?」
「ああ、本来なら艦上練習機での練習がもっと必要だが、アンタの腕を見れば分かる。恐らく心配ない」
「わかった」
多元が練習しているのは陸上機としての訓練では無い。艦上機としての訓練だ。だから着艦訓練をこれまでもしてきたし、そのうえであの習熟度の早さなのだ
F/A18Eに乗り込む多元。
「これ……、鳳翔航空隊のじゃないか?」
「ああ、なんでか知らんが、隊長がF-35Bに乗り換えたらしい。今更S/VTOL機を使う必要なんざないのにな」
「まぁ、たまには慣れ親しんだS/VTOLに乗りたいんだろうよ」
「そうか」
エンジンを始動し、離陸する。
「今日の着艦訓練は輝龍で行う」
「了解」
揺れる艦を目の前に、落ち着いて着艦する。
「いい腕だ提督。しかし、ここまで急ぐ必要があったか?」
着艦した多元に駆け寄るメビウス1。
「必要なんだ、俺には」
「F-3の艦載機化を遅らせてもか?」
「ああ、必要なんだよ」
決闘のことは誰にも喋っていない。
だから、開発を急いでいる理由は、制作スケジュールの遅延回復が名目で、訓練を急ぐ理由は、そのスケジュールに合わせるためだということにしている。
「急いで何になる。確実に進めることも大事じゃないのか?」
「………、メビウス1、魔法帝国についてはどれほど知っている?」
「ん?、ああ、確か最低でも第三世代MBT並の装甲を持つ車両を保有している疑いありってのが幌筵泊地の公式見解だって話だろ?」
「ああ、第三世代MBTを保有している国が、第5世代機を持っていない可能性があると思うか?」
「………、なるほどな」
メビウス1はその言葉で理解した。
多元の本当の理由とはズレてしまうが、魔法帝国対策でステルス機の開発が進められていることは事実だ。
アルバトロスとF-16が配備されてまだ久しいロデニウス連邦共和国内にもステルス機の研究が始まっているのもこれが理由である。
故に、幌筵泊地では量産型ステルス機として、かつてF-3計画時に持ち上がった「F-22+F-35」をモデルとした戦闘機の開発を行い、F-58を開発。ロデニウス連邦共和国にも提案予定である。
「まぁ、何はともあれ、提督は一応空母艦載機乗りとして戦うことは出来る。飲み込みの速さが速いおかげだな」
「第118戦術航空団には世話になった」
「後進の育成の一環だ。気にするな」
後は戻るだけだな、といい、お互いに乗り込んでカタパルトへ機体が移動する。
「発艦する」
スロットルを押し込み、機体がカタパルトによって射出される。
<<空戦訓練を行う。全力でこい!>>
<<了解した、荒削りとはいえ、俺を舐めるなよ!>>
飛び上がったところでメビウス1との模擬空戦。
F-4とF/A18Eによる激しい空中戦が行われた………
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数日後、幌筵泊地試作機格納庫
「作業ご苦労。いよいよだな」
「ええ、長かったですね」
「俺たちの戦闘機がいよいよ飛ぶぞ」
多元含め、初期転生メンバーである航空機開発チームたちは、目の前に出来上がった新型ステルス戦闘機を見つめていた。
F-3C蒼燕。その詳細なスペックが以下の通り
F-3C 蒼燕
全長 19.7m
全幅 13.5m
全高 4.5m
翼面積 78.5㎡
空虚重量 16000kg
最大離陸重量 27000kg
エンジン XF11エンジン
ドライ出力 225kN×2
アフターバーナー出力 240kN×2
最高速度 M2.5
巡航速度 M1.6
フェリー時航続距離 4500km
戦闘行動範囲 1200km
実用上昇限度 21000m
固定武装 航空機用レーザー×2
空対空兵装 長距離空対空ミサイルAAM-7改×6、近距離空対空ミサイルAAM-8×4
追加兵装(対地攻撃時) 長距離空対空ミサイルAAM-7改×2、近距離空対空ミサイルAAM-8×4、空対地ミサイルAGM-65×8またはGBU-39×10、その他長射程兵器は数発
追加兵装(対艦攻撃時) 長距離空対空ミサイルAAM-7改×2、近距離空対空ミサイルAAM-8×4、極超音速対艦ミサイルASM-4×4発
リミッター解除時 空対空ミサイル、空対地ミサイル、空対艦ミサイルなどが増加
見た目 F-3予想図と同じ
乗員 1名+支援AI
以下、前回触れられていなかった変更点。
従来までのバルカン砲の代替として開発された航空機用レーザーはバルカン砲のそれと同等、或いは上回る性能を持つよう開発された結果、一撃で戦闘機に対して致命的な損害を与えることができるために、雲程度の撹乱では大したことないとされているほどである。AAM-7改はAAM-4を置き換える目的で開発されており、その推定射程はPL-21を上回る500kmでありながらミサイル直径は240mm、全長5mと短く、小さい。指向性榴散弾と、改より実装された直撃前提の運動エネルギー弾頭に別れており、爆撃機ですらまともに喰らえば機体のダメージは大きい。これを複合弾頭とし、あらゆる戦場への対応策とした。AAM-8はF-3C並びに同世代機向け専用の高機動ミサイルで、自立思考を持つシーカーによって、正確に嗅ぎ分けられることにより、命中率の向上を図った新思考空対空兵装。周囲のデータリンクと、搭載AIのディープラーニングを糧に、戦いが長引けば長引くほど、ミサイルは命中しやすくなっていく。もちろんこちらも複合弾頭である。対艦ミサイルとして主に使われるASM-4は小型化した上で長射程化するという無茶ぶりを行うために、燃焼構造の見直しや、燃料の変更を行った。エンジンについては、それまで戦闘機に使われていたエンジンをはるかに上回る推力であるドライ出力220kNを実現。発電力の高さも相まって格闘戦ではレーザーを用いた近接格闘戦を展開できる。
「試験飛行は俺がやる」
「頼みます」
新型のステルス機開発完了は、幌筵泊地全体と、ロデニウス連邦共和国の首脳部に回された。
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ロデニウス連邦共和国大統領官邸
「報告します。幌筵泊地で開発されていた第6世代ジェット戦闘機F-3C「蒼燕」について、開発が完了し、まもなく試験飛行との事です」
「報告ご苦労さまです。幌筵泊地の皆さんにお祝いの言葉を」
「はっ!」
カナタ大統領は、新型ステルス機開発成功を聞き、その成功を祝福した。
「我が国でも、あの機体を運用出来れば良いのですが……」
「幌筵泊地の最高機密ですからね、簡単には出来ないでしょう」
「とはいえ、ステルス機の保有は必要だと考えています。まだ気が早いかもしれませんが、蒼燕含めたステルス機の購入打診をお願いします」
「はっ!」
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ロデニウス連邦共和国空軍参謀本部
「幌筵泊地、自力開発のステルス機の開発完了との事です」
「我が国のアルバトロスと比べどれほどのものか、この目で確かめたいな」
「模擬空戦を打診しますか?」
「やってみよう」
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ロデニウス連邦共和国海軍
「新型機は艦載機なのかね?」
「現時点では違います」
パンカーレの質問にブルーアイが答える。
「現時点で……とは?」
「現時点では、陸上機の装備しか積んでおらず、折り畳み機構や、着艦フックなどが省略されています。ただ、設計上はできるとのことで、今回開発した機体についても、今後改修によって艦載機にすることが可能です」
「なるほどな……、発艦方式は?」
「幌筵泊地は基本的にCATOBAR式です。なので基本的にはCATOBAR式に対応しているはずですが、転生者が一番最初にいた世界ではCATOBAR式前提だったF/A18が、他国に売り込む際にSTOBAR方式での発艦試験をやった事もあるので、恐らく可能でしょう」
「では、我が軍でも導入可能か?」
「これは私個人の意見ですが、私としては、彼らが技術実証機として開発していたF-58の方がいいと思います」
「それは何故だ?」
「取得費用が高すぎることが予想されます。幌筵泊地は基本的に我が国への技術供与や、民生品への技術転用などで、予算的な面で優遇措置がある他、元々の持つ技術の高さから、生産、取得へのハードルは低いです。一方で、我が軍とその生産設備では、現在運用中の第4.5世代機のアルバトロスの運用で手一杯です。第5世代機以降はステルス機となるので、ステルス機特有の保守も絡んできます。アビオニクスも高度化するため、艦上では修理不能になる場合もあります。よって、直ちに第6世代機を導入することは不可能と考えます」
「ふむ、優秀な部下が言うのだからその見方が良さそうだな」
ブルーアイの淡々とした意見にパンカーレは納得した。
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幌筵泊地、艦娘所属妖精寮にて
「隊長、F-3Cできたみたいですよ?」
「ああ、どうやら頃合だな………
提督との決闘が」
次回、「決闘」
(恐らく)襲いかかって来るであろう愚帝本土攻撃艦隊をどうやって調理しましょうか?
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単艦無双(ヤ○トかな?<すっとぼけ>)
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特生自衛隊(特殊兵器多数)出動
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航空殲滅(ソ連を超えた!?)
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普通に艦隊決戦(まだ常識の範囲)
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全部♡(愚帝君号泣不可避)