それにしても……やりたいことが……やりたいことが多すぎる!最近買ったゲームもやりたいし、投稿している小説の続きも書きたいし、思いついた新しい小説も書きたい!
身体分裂出来ないかなぁ……。それかもっと時間が欲しい。
「いや、特に用はないよ。挨拶みたいなものさ、気にしないでおくれ。」
「そう……。」
廊下でばったりと出会ってしまった2人。何か用かと聞いてきたアドマイヤベガにアグネスタキオンは何でもないと答える。アグネスタキオンは胡散臭い笑みを浮かべていて、絶対に何かあると普段の彼女を知る者なら警戒しそうなものだけど今回は本当に何も無い。だってオレと話しながら帰っている最中だったし。
それでも明らかに何かありそうなアグネスタキオンの笑みを前にしたらアドマイヤベガは警戒してすぐに離れる……はずなんだけど一向に離れる気配がない。なんならこっちに歩いてきて話し合いをする距離まで近寄って来た。それとこれはオレの気のせいだと思いたいんだけど……アドマイヤベガの視線がオレに固定されているような……。
「タキオンさん、少し聞きたいのだけど……。」
「おや?アヤベ君から私に質問とは珍しいね。」
「そのぱかプチはどこで手に入れたの?他のとは違う気がするのだけど……。」
アグネスタキオンが少し驚いたような声を出すが、次の質問を聞いて表情そのままに固まった。アドマイヤベガがふわふわ好きというのは彼女のことを知っているウマ娘なら大抵は知っていること。
そんな彼女がオレを触ればどうなるかは……オレの触り心地を一度味わった者ならよく分かる。絶対離さない。
アグネスタキオン的には、ぱかプチは何処にでもあるものなのでアドマイヤベガも気にしないと考えていたのだろう。実際、オレの見た目は本当にただのぱかプチだ。触らない限り違いなんて気付くはずがない。
そんなオレを見ただけで他のぱかプチとは違うことに気付いたアドマイヤベガの観察力?は大したものだ。
「……このぱかプチは少し特殊でねぇ、教えることは出来ないんだ。すまないね。」
「そう……残念。なら少し触らせて欲しいわ。」
少し時間を置いてからアグネスタキオンはオレの入手経路を誤魔化した。近くのゲームセンターで手に入れたって言えば良かったのにと一瞬考えてしまったが、未だにオレから視線を外さないアドマイヤベガを見てその考えを撤回する。あれ絶対聞いたらすぐに向かって中身がなくなるまでクレーンゲームをやり続けるやつだ。
手に入れることが出来ないことを残念に思いながらも諦めきれないのかオレを触らせてほしいとアグネスタキオンにお願いするアドマイヤベガ。その両手をよく見てみるとワキワキしており、視線も怖い。
アグネスタキオンもアドマイヤベガの様子がいつもと違うことに気付いているのか、少し引き気味だ。
「触るだけなら別に構わないが……条件が2つある。一つ目、本当に触るだけ。それに私が持ったままの状態でアヤベ君が触る形になる。つまり渡すことは出来ないということだね。この子を揉むのは……軽くなら許可しよう。2つ目、後で私の実験に協力すること。私個人だと応じてくれたほうが嬉しいが、どうするかな?」
アグネスタキオンの実験とは十中八九、薬品を飲むこと。彼女の薬品を飲みたいと思う人なんて少数だろう。なんなら飲んでしまった人がどうなるかなんて2人のトレーナーが証明している。それを飲んだとしても、報酬はアグネスタキオンが持ったままのオレを触るだけだ。
条件と言っているけど、実質これは否定だ。今のアドマイヤベガが放つ雰囲気を感じてデメリットとメリットの比率をあえてデメリット側に傾けたのだろう。
普段のアドマイヤベガなら絶対に呑まない条件。だけど今の彼女は普通じゃない。
「分かったわ。」
「………おや?」
「実験に協力すれば良いんでしょ?大丈夫な日は明日と明後日、それから……いや、予定が空いている日を連絡したほうが早いわね。後でメールを送るから確認したら好きな日を決めて頂戴。」
「おやおやおやおや?」
あっさりと承諾したアドマイヤベガに流石のアグネスタキオンも困惑を隠せていない。きっとアドマイヤベガなら薬品を飲むことを拒否するので、それを理由にして触らせることは出来ないと否定するつもりだったんだろう。
その後はそれ以外で触らせてくれる条件は無いのかと詰め寄って来るアドマイヤベガをのらりくらりと躱し続けて諦めるまで待つつもりだったのかな?でもアドマイヤベガはあっさりと最初に出した条件で承諾してしまったのでその計画は使えなくなった。いつものオレなら触るぐらいなら構わないのだけど、何だろう?さっきから身体に悪寒が走るんだ。アドマイヤベガにずっと見られているからかな?
「分かっていると思うが、実験とは私が作っている薬品を飲むことだよ?」
「えぇ、分かっているわ。」
「身体が光るかも知れないよ?アヤベ君もあの2人のように輝きたくはないだろう?」
「覚悟の上よ。」
「そこまでして触りたいのかい?」
「そこまでして触りたいの。」
何とかアドマイヤベガを諦めさせようとアグネスタキオンが次々とリスクを提示するが、アドマイヤベガから諦める気配が全く見えない。
何なら徐々に近付いて来ており、アグネスタキオンも後ろ歩きで距離を離しているのだが即座に詰めてくる。
「他には何かある?全部呑んであげるから早く言いなさい。ほら、ほら。」
「ヒェッ。」
やがて壁を背にして逃げ場がなくなったオレとアグネスタキオンをアドマイヤベガが壁ドンをして完全に捕える。正直アドマイヤベガのふわふわ好きを舐めていた。出会ってもなんやかんやで何とかなると思っていたけどこれはダメなやつだ。
それとオレは今回動かないほうがいいな!動いて意思の疎通が可能とバレたら絶対堕としにくる。一緒に遊びましょうなんて言われた日にはホイホイとついて行って帰れなくなりそう。
「……触るだけだよ?すまないね、ミホ君。」
「分かってるから。」
そこまで言われたら仕方ないとアドマイヤベガが触りやすいようにアグネスタキオンがオレを持ったまま腕を伸ばした。伸ばす直前にオレの耳元で小さく囁いた言葉から、アグネスタキオンはオレを守ろうとしてくれたみたいだ。
嬉しさでいつものように緩みそうになる頬を必死に固定していると、オレの身体にアドマイヤベガの手が伸びてきて壊れものでも扱うかのように触られ、ゆっくりと揉まれた。
「……っ!!」
オレに触るとほぼ同時に硬直するアドマイヤベガ。一向に動く気配を見せないアドマイヤベガにオレ達が不安を感じ始めた時、急に復活して動き始めたアドマイヤベガが高速でオレの身体を揉みしだく。
でもくすぐったいとか痛いとかそういうのが一切無く、絶妙な揉み心地とすら言える。マッサージを受けているような心地よさで、脱力しそうになるけど何気なしに見たアドマイヤベガの顔にそんな気分は吹っ飛んでいった。
いつも通りの表情だ。なのに瞬きを一切していない。最初は気のせいかと思っていたんだけど、気付いてから10秒くらい見続けていても瞬きをする様子を見せないから確定だ。
その表情に恐怖を感じて声が漏れそうになるのは何とか耐えることが出来たが、その代わりとでもいうように尻尾が無意識のうちにアグネスタキオンの腕に絡みついてしまった。
やってしまったと思い、恐る恐るアドマイヤベガを見るが、幸いなことにアドマイヤベガはオレの身体に夢中なので背中で隠れている尻尾は見えていないようだった。そんなにオレのぱかプチボディに夢中になってくれるのは嬉しいし、人形の性なのか触られるのは嫌じゃない。嫌じゃないんだけど……うん、だいぶ怖い。
「アヤベ君、そろそろ離したまえ。」
「あっ……。」
そんな気持ちが尻尾に出ていたのか、アグネスタキオンがオレを頭上まで持ち上げてアドマイヤベガから取り上げる。名残惜しそうな声を聞きながら何とか解放されて安心したのも束の間、ただでさえ距離が近いのに更にアドマイヤベガが踏み込む。
「タキオンさん、そのぱかプチって買い取ることは出来ないかしら?もし買い取れるのなら幾ら必要?100万円くらい?いえ、こんなにもふかふかだもの、もっと必要よね?1000万円くらいかしら?」
「アヤベ君……。」
「まだ足りないのね?なら幾らでも払うわ。好きな額を──。」
「アヤベ君!少し落ち着きたまえ!」
目にぐるぐるマークを浮かべ、明らかに正気ではないアドマイヤベガにアグネスタキオンは落ち着かせるために頭上に持ち上げていたオレをアドマイヤベガの頭部に目掛けて振り下ろした。
モフッとした感触に一瞬だけ幸せそうな顔を浮かべたアドマイヤベガだったけど、アグネスタキオンに鼻と鼻が触れ合うぐらいの距離まで近付いていたことにやっと気付いたのか、慌てて距離を離した。
「……ごめんなさい、少しみっともなかったわね。」
「少し?……まぁいいさ、実を言うとこのぱかプチはフラワー君とブルボン君から預けられた大切な
自分が今さっきまで行っていた行為に赤面して謝罪をするアドマイヤベガにアグネスタキオンは少し呆れながらもオレの所有権は自分ではないと明かした。
「そう……なのね、残念……。でも……。」
「アヤベ君が2人にこのぱかプチをどこで手に入れたのかを聞くのは好きにしたらいいと思うが、さっきのようになるのはやめたまえよ。」
「分かっているわ。さっきは本当にごめんなさい、私らしくなかったわ……。」
残念がる様子を見せながらも、チラチラとオレを見るアドマイヤベガにアグネスタキオンはすかさず忠告をする。それを聞いたアドマイヤベガは先程までの行為を思い出したのか、再び赤面しながらバツが悪そうに顔を逸らした。
「ミホ君の触り心地は私も納得してしまう程だが、まさかアヤベ君をあんなにしてしまうほどとはね。」
「えぇ、私もここまでふわふわしたぱかプチは見たことも触ったことも無かったわ。」
アドマイヤベガでさえオレの触り心地は知らなかったということからオレのふわふわ度はかなりのものらしい。オレが自分を触っても少し肉つき?綿つき?が良くなったかな?程度の感触しか感じたことがないためよく分からない。でもみんなが好きと言ってくれるならそれでいいか。
自分の触り心地ってどんなものなのだろうかと考えていると、2人の会話も終わったのかアドマイヤベガが早歩きでこの場を去っていった。静かになった廊下で念の為に人形のふりを続けていれば、周囲をしっかりと確認したアグネスタキオンに頭を撫でられる。
「ミホ君、もう動いても大丈夫さ。」
「……さっきの人、凄かったね?驚いちゃった。」
「私もさ。まさかアヤベ君のふわふわ好きがあそこまでだったとはね……。ふふっ、それなりの自信はあったのだが私の観察眼もまだまだというわけか。」
オレの頭を撫で続けながらもアグネスタキオンは面白そうにアドマイヤベガが去っていった場所を見つめている。
「さて、帰ろうかミホ君。予定外の出来事で当初の予定より時間が過ぎてしまっている。このままだとフラワー君たちがミホ君の心配をしてしまう。」
「オレだけじゃなくてタキオンの心配もだよ!」
「……ハッハッハッハ!確かにミホ君の言う通りだ!あの2人ならそう思っていても不思議じゃないだろうね。いやはや、今日はつくづく自分の観察眼がまだまだだと思い知らされるねぇ。」
キョトンとした後に可笑しそうに笑うアグネスタキオン。けれどその笑いには嬉しさが感じられる。ひとしきり笑って満足したのか、アグネスタキオンはしっかりとオレを抱きしめた。
「ならフラワー君たちを心配させないように急いで帰らないとねぇ。少し揺れるが我慢しておくれよ?」
「問題なし!タキオン号の出発だぁ!」
ビシッと進行方向を指差して号令をすると、再び笑い声を出したアグネスタキオンがそちらに向けて脚に負担がかからない程度の速度で走り出した。
オリ主……ヒェッ、フワフワハンター怖い……。となっているが一度しっかりと遊んだら評価が180度変わる。人形なので触られる……構われることが好きであり、アドマイヤベガの行動はどちらかと言えば好ましい方に入る。でも監禁は嫌。みんなに会えなくなるから。
タキオン号を気に入ったので機会があればまた運んで欲しいと考えている。後日、アドマイヤベガが持ってきた乾燥機にフラワーたちと一緒に困惑する予定。
ニシノフラワー・ミホノブルボン……少し前にマスターからオリ主がタキオンと一緒に寮に帰ったと報告を受けたので待っていたのになかなか帰って来ず、出掛ける前にオリ主がこの時間までには帰ってくると言っていた時間を過ぎていたので心配し始めていた。タキオンのところに様子を見に行こうと意見が出たところでオリ主とタキオンが帰宅。遅れた理由を話されて納得した。
後日、アドマイヤベガから乾燥機を貰ったので困惑しつつもくれたのだからとキチンと使用するが、1ヶ月後に新しいのを持ってこられて再び困惑する。そのうちの数台はミホノブルボンのうっかりタッチで破損する。
アグネスタキオン……オリ主のことを聞いてきたアドマイヤベガを見てすぐにいつもと様子が違うことに気付いた。この状態でオリ主に触らせて大丈夫かと考え、拒否する選択を取った。でも様子がおかしいから触らせたくないなんて言いづらいのでアヤベ君ならこれで退くだろうと実験の協力を申し出たらまさかの承諾。その後に色々言っても迷うことなく承諾されたので渋々オリ主を差し出せば、顔には出ていないが推し事に夢中になっているアグネスデジタルみたいな空気をアドマイヤベガから感じてしまった。
それと同時に実験に夢中になっている時の自分と似た感じの空気も感じてしまったので、次の実験は少し控えめにしようと考える。実際にそうしたらマンハッタンカフェから体調を心配される。
オリ主の所有者がニシノフラワーとミホノブルボンであることを言うつもりはなかったが、アドマイヤベガの迫力に負けて言うハメになった。
オリ主を2人の元に返してからアドマイヤベガの発言を思い出し、そういえばオリ主の体内に入っている綿ってどうなっているのだろうかと考え始める。オリ主の力で綿が不思議な触り心地になっているのか、それとも体内に入った綿の性質そのものが変異しているのか……。なお、そのことをオリ主に聞いてしまうと笑顔で縫合跡から体内に手を突っ込み、綿を引き摺り出して差し出してくるというSAN値チェックが入る。
アドマイヤベガ……一目見てオリ主のことをただのぱかプチではないと見抜く。タキオンからの条件も、普段なら拒否するのだが何故かここで拒否してしまうと後悔するぞと謎電波が届いたので承諾した。結果、触ることに成功し、この選択は正しかったのだと確信した。寮に戻ってからあのふわふわは更に昇華することが出来ると今までの経験から判断し、ニシノフラワーたちに乾燥機を持っていくことになる。その後、自分でこれは!と思った乾燥機を見つける度に2台購入して片方を持っていくのだが、そのうち見かねたカレンチャンに止められる未来が待っている。
もしオリ主と意思疎通が出来ることを知ってしまえば本気で堕としにいく。フジキセキの動きを遠目から観察して真似するし、本も買い漁って勉強する。このパターンで1番の被害者になるのは学んだことを実践するためにターゲットにされたカレンチャン。1人の犠牲を出してオリ主に挑むも全く効果がなく、惨敗する結果が待っている。この子は一緒に遊んだほうが効果があるんですよ(ボソッ)
後日、しっかりとタキオンからお薬を飲まされた。
陰から見ていた我らがデジたん(興奮のしすぎで倒れ、陰から見ていた記憶を失う姿)……ひょえぇぇえ!!あ、あれはタキオンさんとアヤベさん!?近い!近いですよ!?あれじゃぁまるでキ、キスしているように……!!びぇぁぁぁぁ!?おっ!おっ!おっ!おっ!お、落ち着くのです!あたし!ここで気を失うのは愚の骨頂!!見届けるのです……精神を落ち着けて心の瞳で見るのです……そうすれば……!えっ!?少し見ていないうちに距離を離している?アヤベさんは何故赤面を……?ま、まさか!?やっちゃったのですか!?あ、アヤベさんが帰っていきます。あんな赤面で早歩きで……?つ、つまり?びぇやぁぁぁぁ!!も、もう無理でしゅ!!爆発しましゅゥゥゥゥゥゥ!!!
…………あ、あれ?何故あたしは保健室に?それになんだかとっても良い景色を見ていたような……?
オリ主豆知識……人形なのでその気になれば瞳を動かさなくても周りを見れる。アドマイヤベガの顔を気付かれずに見れたのはこれのお陰。
デジたん凄い。文字打ってる時は流石にやり過ぎかなって思ったのに後から読み直せば「あ、デジたんだ。」ってなる……。
あと日が空いてから書くとこのパターンって前に書いてないよね?って不安になっちゃう!!