ぱかプチ!!   作:フドル

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正直に白状します。魔法少女とロボット系のジャンルにハマって色んなサイトを巡って読み漁ってました!!!

追伸、始めてUFランクのウマ娘を作れました。ちなみにアグネスタキオンです。


満足するほど貰っていたものが突然少なくなれば物足りなくなるよね。

「えっと、それじゃあ暫くは2人とも忙しいってことだよね?」

 

「はい、ミホさんにはあまり構うことが出来なくなっちゃいますが……。」

 

「大丈夫だよ!トレーニングに集中してくれた方がオレもうれしいから!」

 

 ニシノフラワーの体調がすっかり良くなってから早数日。バレないようにコッソリと経過観察をして問題ないことに密かに安心していると、2人から5月末にあるレースに向けてトレーニングを行うため暫くはいつものように遊ぶことが出来ないと告げられた。

 特にニシノフラワーは病気になってトレーニング出来なかった分を取り戻そうと、いつもより更に張り切っているようにも見える。

 ならオレは2人を応援するべきだ。いつものように遊べないのは少し……いや、かなり辛いけど、オレに構ったことで結果的にレースに負けてしまいましたなんてなったらそっちの方が遥かに辛い。

 

「2人がレースを頑張るならオレは2人を応援する練習を頑張らないとね!」

 

「ふふっ、ミホさんの応援が楽しみです。」

 

 フレーフレーと2人の前でチアガールのような動きをしてみると、2人の申し訳なさそうな表情が嬉しそうな表情に変わった。うん、やっぱり笑顔の方がオレは好きだな。

 よし、ならオレはしっかりと踊りの練習をしないとね!応援と言えば声かけもあるけど、どうせなら踊りも混ぜてみたい。だけどぶっちゃけるとオレが踊れる踊りなんて2人が踊りの練習をしてるのを真似しているだけだからお粗末なものだし、その踊り自体もウイニングライブで踊るものなので応援中に踊るべきではない……と思う。つまり何一つ踊れるものがない!

 一から覚えるのはきっと大変だと思うけど、2人が喜んでくれるなら問題なし!よし、頑張るぞー!おー!

 

 

 

 

 それから練習を始めて更に数日、2人がトレーニングに集中している頃、オレが何をしているかというと……自室でへばっている。

 甘く見ていた。2人に暫く構えなくなると言われた時は出会った最初期に戻るだけだと思っていた。だけど違ったのだ。当たり前にあると思っていたものがいきなりなくなってしまうとかなり辛い。

 

「うぅ、2人に褒められたい。高い高いして欲しい。でも2人のトレーニングを邪魔するわけにはいかないし……。」

 

 床にグデーとしながら自分の中の欲望をつい口に出してしまう。一度我慢出来ずにフジキセキやアグネスタキオンにおねだりしてやってもらったのだけど、やっぱりニシノフラワーとミホノブルボンの2人にやってもらった方が嬉しいというか何というか……うー、言葉にし辛い。フジキセキやアグネスタキオンのも嬉しいし満足もしたのだけど、得られるものが違うというか……。そこまで時間がかかるわけでもないので、2人にお願いすればすぐにしてくれるだろうけど、一度邪魔しないと言ったのに構ってというのも嫌だし……。

 勿論、2人だっていつまでもトレーニングをしているわけではないので、その日のトレーニングが終わってからお願いするって方法もあるんだけど、疲れている時にお願いしても良いのかとモゴモゴしているうちに就寝時間がきてしまう。丸一日お休みの日は構ってもらえるから満足するのだけど、その後でまた構われなくなるので構われたい欲が更に増えるという悪循環。

 

「辛い……。」

「ミホさん?どうかしたのですか?」

「ふぇ!?フラワー!?いつからここにいたの!?」

 

 思わず口から漏れた言葉にいつの間にか部屋に帰ってきていたニシノフラワーが反応する。どうやらオレの呟きは聞こえていなかったらしく、首を傾げてオレを見つめているだけだ。

 良かった、呟きが聞かれていたら余計な心配をかけるところだった。迷惑をかけたくないって言っておいてすぐにこれは流石に反省しないとね。

 とりあえず誤魔化そう。でも嘘はダメだ。ニシノフラワーなら見破ってくると思うし、オレも嘘なんて吐きたくない。ここは自分の本心を混ぜつつ、今のオレの状態にあうセリフを吐かなければ……。

 

「あのね?フラワー、実は……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、私のところに送られて来たわけですか。」

 

「うん、そうなの。」

 

 ニシノフラワーが部屋を去った後、オレから本当の理由を聞いたセイウンスカイが納得したかのように頷いた。あの後、ニシノフラワーに率直に寂しいと言えば、彼女にも思うところがあったのか何かを言う前に抱きかかえられて運ばれてセイウンスカイに預けられることになったのだ。

 

「それで?ミホは何をやっているので?」

 

「応援ダンスの練習!」

 

 トレーナー室のソファに寝転がっているセイウンスカイを横目に、とりあえずチアガールの真似をしようと自作したボンボンをふりふりしながら短い脚を必死に上げる。

 パカぷち状態の場合だと頭のバランスが悪くてよく転ぶのだけど、いつ人が来るか分からない場所で子どもやリアル状態になるのはリスクが大きすぎる。

 そんな感じで3回に1回は転んでいるオレをセイウンスカイは眠そうな目で見つめ、暫くすると何処からともなく猫じゃらしを取り出し、ふりふりと上下に振り始める。

 ふりふり、ふりふり、と一定のリズムで振られる猫じゃらしだが、オレの意識を向けるにはあまりにも弱い……弱い……弱……しょうがないなぁ!ミホノブルボンの指じゃらしで鍛えられたオレの実力を見せてやるかぁ!これはオレの実力を見せるためにしょうがなくやるのであって、遊びたくなったわけではないからね!

 ウズウズした気持ちを押さえながらボンボンを取り外し、セイウンスカイの猫じゃらしに狙いを定めてから、全身を使って跳びついたのだった。

 

 

 

 

「にゃはは〜、もう終わりかなー?」

 

「ま、まだまだぁ!」

 

 意気揚々と猫じゃらしに跳びついたのだけど、セイウンスカイの猫じゃらし捌きは卓越していた。あっちへこっちへと縦横無尽に移動する先端は、獲ったと思ったのにスルリと手の内から抜けていく。

 何ということでしょう。指じゃらしマスターと自称しているオレが手も足も出ない。井の中の蛙というのはこう言うことだったのか……。

 

「ぐぬぬぬぬ、なら超必殺!」

 

「おやおや、奥の手ですか?」

 

「ふっふっふ、度肝を抜くといいさ。トゥ!」

 

 余裕の笑みを浮かべるセイウンスカイに向けて跳躍する。狙いは猫じゃらし……ではなくセイウンスカイの腕。がっしりとしがみついてから落ちないように注意してヨジヨジとよじ登っていく。ミホノブルボンの指じゃらしを幾度も捕らえてきたオレの必殺技だ。流石のセイウンスカイも太刀打ちは出来ないはず!

 

「これは予想外。でもセイちゃんには効きませんよー。」

 

「何ですと!?」

 

 手の甲までよじ登り、後少しというところで猫じゃらしがもう片方の手に移っていく。しまった!指じゃらしと違って猫じゃらしは移動が可能だ!これじゃあこの技は必殺技には足り得ない!

 

「ギブアップですかー?」

 

「むむむむ、ギブアップ……です。」

 

 何度かチャレンジしてみたけれど、猫じゃらしに触れることすら叶わない。完敗だ。セイウンスカイ、恐るべきウマ娘だよ。とりあえず完敗と示すために机の上に仰向けに寝転んだ。

 

「それじゃあ、敗者には罰ゲームです。何にしようかなぁ?」

 

 ニマニマと笑いながら初耳の罰ゲームをセイウンスカイは考え始める。しかしオレは何も言わない。敗者に発言権は無いのだ。

 

「決めました!ミホはセイちゃんの枕になってもらいましょう。いやー、前に一度体験してから気になっていたんですよー。」

 

 大の字で寝転がっているオレをセイウンスカイが持ち上げると、ソファに置いているクッションの上にオレを寝かせた。そしてオレのお腹にゆっくりと頭を置いた。

 

「……重くないですか?今更ですけど嫌だったら断ってもいいんですよ?」

 

「大丈夫だよ。今回はボロ負けだったけど、次は完勝するからね!その時まで首を洗って待っているといいさ!」

 

「まだまだセイちゃんは負けませんよーだ。しっかり確認は取れたことだし、ミホ枕を堪能させてもらいましょうかねぇ。ふぁぁ……。」

 

 大きな欠伸をした後に、セイウンスカイはオレのお腹に顔を埋めて寝息を立て始めた。寝たのかと思って試しに頭を撫でてみると、耳がピクピクと動くので本当に寝たわけではないようだ。

 話しかけてもいいと思うけど、今のオレは枕だ。ならセイウンスカイが満足するまで枕にならないとね。次に勝負する時までに猫じゃらしの攻略しないとと考えを巡らせながら、ニシノフラワーの真似をしてセイウンスカイの頭を撫で続けることに徹することにした。

 

 

 

 

 

「お〜い、スカイ〜?いるかい?」

 

 髪の毛ってこんなにモフモフするんだと驚愕しながらセイウンスカイの頭を撫でていると、部屋の外から男性の声が聞こえてきたので撫でるのを中断してぱかプチのふりをする。

 暫くすると、眼鏡をかけた優しげな顔をした男性が部屋の中に入ってきた。さっきの親しげな声かけから恐らくこの人がセイウンスカイのトレーナーなのかな?

 

「あ、スカイ。いるなら返事を……って寝ているのか。うーん、次のレースの話をしたかったんだけどなぁ。」

 

 部屋に入ってきた男性は寝転んでいるセイウンスカイを見つけて声をかけたけど、寝ていることに気付いたのか少し困ったような雰囲気を出しながら頭をかいている。セイウンスカイはちょっと前までは起きていたのだけど、今は完全に眠りの世界へと旅立ってしまったのだ。

 男性は困ったようにオレにがっしりと腕を回してうつ伏せで眠っているセイウンスカイを見つめていたが、仕方ないと言いたげに息を吐くと冷蔵庫に飲み物を入れた後で部屋の奥に進み、窓を開けてから椅子に座ってから鞄から書類を取り出して目を通し始めた。

 起こさないんだと思ったけど、それと同時にセイウンスカイのトレーナーらしいとも思ってしまった。でも窓を開けたのはダメかもしれない。

 少し暖かい微風が部屋の中に入ってきて、セイウンスカイの表情が更に安らぐのを確認しつつ、オレはそう思うのだった。

 

 

 

 そんなこんなで時間が経過し、男性が冷蔵庫の中から色々取り出して完全にリラックス状態に入ったが、セイウンスカイはまだ起きない。本人の顔はふやけており、枕になっているオレからすると涎が垂れてこないか少し不安になっている。大丈夫だよね?垂れてこないよね?

 何とか体勢を変えて涎が垂れてきたら即回避出来ないかと男性にバレないように試行錯誤していると、部屋の扉がノックされる音が鳴った後、1人の女性が入ってきた。

 

「あ、たづなさん。お疲れ様です。」

 

「はい、トレーナーさんもお疲れ様です。」

 

 2人に増えてバレる可能性が上がったので動くのは一旦やめてお互いに労った後で部屋に入ってきたたづなさんが男性と業務連絡を始めたのをただ眺める。正直話が難しすぎて分からないのでこれぐらいならと2人に気付かれないように人が入ってきたのに未だにぐっすりと眠っているセイウンスカイの頬をこっそりむにむにしていると、見られている感じがしたのでそっちを見てみると、たづなさんと目があった。

 

「あら?この子は……。」

 

「おや、たづなさん。スカイがどうかしたんですか?」

 

「あ、いえ、何でもないです。それよりもトレーナーさん!明日のお出かけについて話があるので少しお時間をいただけませんか?」

 

「時間は……大丈夫ですね。スカイはまだまだ起きなさそうですし、今日はお休みにしますか。ここだとスカイが起きるかもしれないので外の自販機の前でいいですか?奢ります。」

 

「まぁ!ありがとうございます!」

 

 もしかしてバレた?いや、でもオレの頬揉みは頬に手を添えていた程度なので見た程度なら分からないはず。それにまだバレた訳ではないし、ただ気持ち良さそうに寝ているセイウンスカイを見ていただけの可能性の方が遥かに高い。

 

「んん……、んー?」

 

「あ、起きた。」

 

「んー?寝ちゃってましたか。どれくらい寝てました?」

 

「1時間ちょっとかな?さっきスカイのトレーナーが来てたよ。」

 

「あちゃ〜、今日は次のレースの話をするって言ってましたっけ……。」

 

 バレたかどうかを2人が外に出てからぐるぐる考えていると、セイウンスカイが起きたようだ。睡眠から目を覚ましたばかりからなのかセイウンスカイは眠たげに目を擦りながら冷蔵庫を開いて中にあった水を飲み始めた。

 

「あ、スカイ、それは……。」

 

「ん〜?もしかしてミホも水を飲みたいのですか?どうしよっかなぁ〜、セイちゃんの水はお高いですよ〜?」

 

 ニマニマと笑ってそんなことを言いながらも、セイウンスカイは冷蔵庫の横に取り付けられている束の紙コップを一つ取り出している。でもオレは水が欲しいわけじゃない。そもそも飲めないからね。

 んー、言った方がいいのだろうか?今セイウンスカイが飲んでいる水はトレーナーが買ってきて飲んでいたやつだって。言わなかったとしても遅かれ早かれ気付くならオレしかいない今の方がいいか!

 

「スカイ、あのね?スカイが今飲んでいる水はトレーナーがさっき飲んでいたやつだよ?」

 

「………………へ?いやいやいや、これはセイちゃんのですよ?だってミホが来る前とおんなじ場所に置いていましたし、それに──」

 

 オレの言葉に硬直したセイウンスカイだったけど、すぐに再起動したと思えばまた停止した。わなわなした動きで冷蔵庫の中に手を突っ込み、取り出したのはセイウンスカイが飲んでいたものと同じ柄のペットボトル。しかもそっちにはセイちゃんの物で飲んだら罰金とまで書かれている。

 

「でもスカイ、安心して!スカイのトレーナーは直接口につけて飲んでないから!……スカイ?」

 

 固まっていたセイウンスカイを安心させようとして、割と重要なことを両手にペットボトルを持って硬直しているセイウンスカイに言ってみたが、全く反応がない。

 

「スカイ?どうしたの?」

 

「………ミ。」

 

「ミ?」

 

「ミミミミミミミミミミ──。」

 

 大丈夫なのかと回り込んで正面から顔を覗き込んでみると、側からみても分かるぐらい顔を真っ赤にして今にも爆発しそうなセイウンスカイがそこにいた。何度か声をかけてみるけど反応がなく、困り果てていると足音が聞こえてきたので一旦ぱかプチに擬態したけれど、入ってきた人を見て即座に辞めて走り出す。

 

「スカイさん、ミホさんをお迎えに来ました。」

 

「フラワー!おかえり!」

 

「ミホさん、いい子にしていましたか?それとスカイさんは何処に?」

 

 跳びついてきたオレを危なげなく抱きかかえたニシノフラワーがキョロキョロと部屋を見渡すけれど、セイウンスカイを見つけられないようだ。

 

「あっちにいるよ。冷蔵庫の前でしゃがみ込んでるから見えないね。でも今は行かないほうがいいかもしれない。」

 

「どうしてですか?」

 

「スカイは……爆発する!!」

 

「えぇ!?スカイさん!大丈夫ですか!?」

 

「間接……間接……ミ、ミ、ミャァァァァァァァ!!!」

 

 ニシノフラワーの驚愕の叫びと、耳まで真っ赤になったセイウンスカイの爆発は、ほぼ同時だった。




オリ主……指じゃらし世界王者(自称)だったが、猫じゃらしに完全敗北した。最初の時は別に構ってもらえなくても平気だもんとフンスフンスしていたが、数日待たずに撃沈した。

ニシノフラワー……心配そうに覗き込んできたオリ主にはしっかり気付いている。ぱかプチの姿で端っこからチラチラしてたら丸見えなのだが、微笑ましかったので指摘はあえてしなかった。でも指摘してあわあわするオリ主も見てみたかったとかなんとか。

ミホノブルボン……猫じゃらしに完敗したオリ主の話をニシノフラワーから聞いたので励ますために猫じゃらしを持参したが、オリ主を完封してしまった。その日は一緒に寝た

セイウンスカイ……猫じゃらし世界王者(オリ主命名)。オリ主枕が想像以上に心地良く、ぐっすりと寝てしまった。そして起きたらオリ主から爆弾発言を聞いて爆発した。現在は二つの意味で寝不足気味。

セイウンスカイのトレーナー……セイウンスカイと同じものを買ってきたのは愛バが飲んでいるものが気になったから。セイウンスカイが間違えて飲んでもいいように自分が飲む時はコップに入れて飲むタイプ。
セイウンスカイがミホノブルボンのぱかプチを抱いて寝ているのを珍しいと思っていたが、それ以外は特に気にしていない。あと朴念仁。

たづなさん……フジキセキは理事長にはキチンと報告しており、その場にいたのでオリ主のことは知っている。

何かを感じ取ったデジたん……勘違いで気持ちが先行しているようですねぇ……。そんな姿も尊い……。あ、無理です。こっちも爆発しましゅゥゥゥゥゥゥ!!!

隣にいたアグネスタキオン……みんな離れるんだ!デジタル君が爆発する!!




オリ主豆知識……実は指じゃらしでは負けたことがない。




セイちゃんが思ったより難しかった……。文章だけだと同じことを言っているのになんか違和感を感じる不思議。
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