テラでDJやってたけど感染したのでオペレーターになります。 作:ヘルメットのお兄さん
「うーん……色々連絡が溜まっちゃったな……これはマゼランの……ああ、なんか新兵器ができたから俺に渡すとか言ってたな。こっちは、おっと今日の任務内容じゃないか……殲滅作戦?」
殲滅作戦、それは(ゲーム的には)四百近い数の敵対勢力を最大十二人という少人数で防衛する冷静に考えたら相当無茶な任務である。
そんな殲滅作戦の作戦メンバーにオルフェも組み込まれていた。
「殲滅作戦か……聞いたことはあるけどまさか俺がやる事になるとは……」
「オルフェも、同じ任務……一緒」
任務を確認していたオルフェをマンティコアが袖を掴み声を出すとオルフェはニッと笑顔を見せる
「それは頼もしい、今日は一緒に頑張ろうな」
マンティコアの頭を撫でると抵抗せず撫でられるマンティコア。そのまま任務の続きを確認すると、
「ん……メンバーは、ドクターの指揮のもと俺達と、ソーンズ、エリジウム……ヴァルカンケオベに、リー探偵事務所メンバー?」
統一性はともかく原作を知っているオルフェとしては中々強力なメンバーだと思ったが、この中でソーンズとエリジウム以外は未だに会ったことが無いメンバーだった。
「マンティコアはこの中で知ってる人はいる?」
「……エリジウムという人は、オルフェといた時、いっかいだけ……」
「あぁ、そう言えばそうか……じゃあ他の人は初対面か」
マンティコアが頷くとオルフェはとりあえずドクターの元へ向かおうと思い二人で作戦待機室へ移動した。
作戦待機室では既にドクターを除き全員集まっていた。
「やあオルフェ! また同じメンバーになれたね!」
「やあエリジウム、今回も君の通信技術を頼りにさせてもらうよ」
「お前達が最後だ、お前の友達は傍にいるのか?」
「そこにいるよ、ソーンズ。彼女とコミュニケーションをとるなら筆談がいいかもね」
いつもの友人と挨拶を交わしているとふと自分の足元で多くの武器を背負ったケオベがじっと自分を見つめているのに気づいた。
「……えっと? ケオベちゃん……だよね?」
「……おっきいー……おじさん大きいねー!」
「おじ……あ、ああ……まぁ……そうだね……ぐえっ」
前世でも今世でも今までおじさんと言われなかったからか想像以上にダメージが入ったオルフェだが、突然ケオベが武器も降ろさず背中に登り始め、心とは別のダメージが入って来る。
そろそろ首が犠牲になりそうになった時、下から声がかかる。
「ケーちゃん、彼が珍しいのはわかるけど降りなさい」
「う……わかった、ヴァルカンお姉ちゃん」
ヴァルカンからの一声でケオベはぴょんと背中から飛び降り改めてオルフェを見上げた。
「すまない、この子がここまで好奇心を持つのは珍しいんだが……ああ、私はヴァルカンだ、武器の整備は任せてくれ……しかしその武器は、見たことが無いな。君の自作か?」
「コードネームN.N、オルフェでもいいよ。この大槌のことなら半分は俺の自作だね、名は無いけど古い友人が作ってくれたんだ」
「そうなのか……その鍛冶師は先進的な技術者だったんだろうな」
その言葉の意味がくみ取れなかったオルフェだが、未だにじっと見てるケオベにおやつに食べるつもりだったサンドイッチをあげて喜んでいるのを見ていたらすっかりその事を忘れていた。
「次は俺たちの番だな? 俺はアってんだ。あー、のア、だ。覚えやすいだろ? あんたのうわさは聞いてるぜ、滅茶苦茶有名な音楽家なんだって?」
「まあ作曲もしてるけど本職はDJだよ。ああいや、今はオペレーターだ」
「ああ、そういや辞めちまったんだっけ。龍門のニュースで一時期話題になってたから俺でも知ってるよ」
「まぁね、実際感染したから辞めざるを得なかったわけだし」
その後軽く話すと今度はウンとワイフ―が挨拶をしてくれる。
「最後は俺達だね、俺はウンで、彼女はワイフ―。俺は機械修理が得意だからもし音楽機器が壊れたら是非俺を呼んで」
「はい、私がワイフ―です。ロドスにはアルバイトとして来ています」
「よろしくね、二人とも」
これで全員と挨拶が終わっただろうか、そう思った時ドクターとアーミヤが待機室に入ってきた。
「皆さん揃いましたね、それではこれより殲滅作戦の内容を説明したいと思います……」
「よっし! ここは誰一人として通さないぞ!」
「進路の妨害は俺に任せて、N.Nは側面から叩いてくれ!」
ブリーフィング後、作戦地域で任務中のN.Nはウン、ア、と組んで指定の通路を塞いでいた。
既に何度か敵を撃退している三人だったがその時ふと短いが休息の時間が生まれた。
「ふぅ……それにしてもアとウンは仲が良いんだね」
「ああ、手はかかるけど大切な奴だからね」
「俺は見張られなきゃ文句ないんだけどなぁ」
アの呟きにやれやれといった顔をするウンとそれに笑みが零れるN.N、その時ふとN.Nは友達の顔を思い浮かべる。
「マンティコアとソーンズ達は大丈夫かな」
「俺は彼らの事はまだ詳しくないけど、ドクターの指示があるんだ。大丈夫さ」
ウンの言葉にN.Nがそうだなと思い直したその瞬間、油断したN.Nの耳に矢が掠り通信用のインカムが破損してしまう。
「クソッ、油断した。ごめん二人とも。ドクターから俺への指示が来たら教えて!」
「わかった! 治療もすぐに行うよ!」
ウンがN.Nに応急処置を行うと即座に次の敵をブロックする、そして塞いだ敵をN.Nが大槌で吹き飛ばすとア、ウンの二人にドクターの声が聞こえ始めた。
『…………だ、任せたぞ』
「わかった!」
「任せとけって」
そしてN.N達の前に新たな敵が現れ、N.Nが構えた瞬間
「新薬の臨床試験と行こうじゃねぇか、劇性増強剤ドラゴン・βだ!」
「はうっ!?」
思い切り背中から薬品を撃ち込まれたN.Nはウンと敵の目の前で顔から倒れた。
「あー!? N.N!? ア、これ大丈夫なんだよな!?」
「死にはしない筈だぜ? 、後で新薬の感想を聞いてみようか」
あまりに突然の出来事で敵もドン引きしていると変な声を出して倒れたN.Nが起き上がる。
「あっ起きた、大丈夫!? N.N、変なところは無いかな?」
「…………アイ……」
「へ?」
「【
大声で叫んだかと思えば空からドローンがN.Nの前に降り立ちターンテーブルに巨大なスピーカーとライトと、大掛かりなブースを設置すると去っていった。
「え、ええ!? ちょっとドクターにア! 俺これは聞いてないよ!?」
「俺もこうなるとは思わなかったけど、ドクターはこれも想定してたのか?」
アの問いにドクターは何故か答えてくれず、N.Nのシャウトが代わりに響いた。
「
ライトが点灯されると非常に大きな重低音と共にN.Nの即席ライブが始まった。
「……あれ?」
流石にN.Nを止めるべきか考えが巡った時ウンの体に違和感を感じた。
そして別の場所で単独防衛中のマンティコアにも違和感を感じた。
「……オルフェ?」
一方、少し離れた場所で防衛をしていたケオベとヴァルカンも自身の体に違和感を感じる。
「ほえ? ヴァルカンお姉ちゃん! 何か音が聞こえるよ! それになんだか楽しくなってきた!」
「……そうだな、だがこの感覚……これは……アーツか?」
更に別の場所、最終防衛地点付近で通信と防衛を行っていたエリジウムとソーンズ、ワイフーも曲が聞こえた。
「この音……オルフェか?」
「相棒! なんだかあの音聴いてたら上手くいきそうな気がしてきたよ!」
そして、すぐ傍にいたウンは敵を蹴散らしていた。
「凄いな、体が軽い! これがN.Nのアーツなのか?」
ウンはN.Nを見るが
「
狂ったように叫びながらスピーカーから出る衝撃波で敵を吹き飛ばしておりこれがアのせいなのか彼本来の力なのかわからなくなっていた。
数時間後、なんとか作戦を完遂したチームはロドスに戻る。
全員目立った傷も無く問題ないと思われていたが、オルフェだけ様子がおかしい。
具体的にはサングラスがいつもより派手でヘッドホンを被りっぱなしだったしずっと叫んでいた。
「
「……ウン? アは一体何を撃ったの?」
「いや……アの新薬らしいけど……詳しくは」
いつの間にかアはいなかった。
余りの変容にマンティコアもしばらく寄り付かず、エリジウムさえ困惑し、オルフェが元に戻るまで丸一日かかった。
それとアの新薬は危険性が高そうだったので劇性増強剤・ドラゴンを用いた実験は権限の高い医療オペレーターの許可制となった。
関係ないですけどケーちゃんってストーリーなんかを呼んでいる感じだいぶ賢そうなんですよね、INTが高いけどEDUが低い印象。でも部屋の場所は覚えられないけど
あと劇性増強剤・ドラゴンは竜ではなくドラゴンフルーツをイメージしてました、そこまで深い理由は無いです。