テラでDJやってたけど感染したのでオペレーターになります。   作:ヘルメットのお兄さん

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ちょっと話短いです。危機契約頑張ります(´・ω・`)


旧友の便りはいいものですよ

「えっと、次の受取人は……あ、この人って……」

 

 

 

 

 

 

 朝、今日は何の任務も無い休日だったことを思い出しあくびをしながら起きる。時々マンティコアが部屋にいることがあるが今日はまだ来ていないようだ、身支度を整えると今日は何をしようかと考えていると扉からノックがされる。

 

「マンティコア? 今日は遅かったね……ってありゃ」

 

 そこにいたのはマンティコアではなく、小さな荷物を抱えた赤いヘアバンドの女の子だった。

 

「おはようございます、あの、あなたがN.Nさんで合っていますか?」

 

「合ってるよ、ああ、もしかしてトランスポーターさん?」

 

「はい! 安心院アンジェリーナって言います! ……それであの、荷物のお届けなんですが……本当にあのN.Nさんなんですか?」

 

 オルフェはその言葉に意味に気づくと部屋の奥から小さなターンテーブルを持ってきた。

 

「君の言う「あの」N.NがDJのN.Nならその通り。サインでもいる?」

 

「いいんですか!? ……っとと、それより届け物でした、でも依頼人がわからなくて、「貴方の友人」としか書かれていませんが知っていますか?」

 

「! ……うん、知ってるよ。ありがとう」

 

 それを聞いたオルフェは荷物の中身を空けるとボイスレコーダーと何やらゴテゴテした靴、それと靴と同じような配色のヘッドホンが入っていた。

 オルフェはレコーダーを受け取るとそれを部屋にあった箱へ投げ入れた。

 

「ええっ!? き、聞かなくていいんですか?」

 

「後で聞くよ、あいつが何かあった時はレコーダーでは送って来ないから。それより配達ありがとうね」

 

「あ、いえ! これが仕事なので! それでは!」

 

 アンジェリーナは一礼をするとどこかへ去ってしまった。オルフェはマンティコアが来るまでに部屋の掃除でもしておこうかと思っていたがふと扉の前に小さなキーホルダーらしきものが落ちていた。

 

「これは、アンジェリーナちゃんのか?」

 

 まだ遠くへは行っていないと思いすぐに追いかけようとするが彼女らしき足音は聞こえない。

 

「あ、そういえば……」

 

 オルフェは記憶(原作)から彼女の重力を操るアーツを思い出し、ため息をつく。

 

「足音が聞こえないのは想定外だったな……どっちにいったか……」

 

 まぁそのうち取りに来るだろうと思い部屋に戻るとボイスレコーダーを起動する。

 

『……録音できてるかな? あ、もういいの? ……ゴホン! やあN.N、元気かい? 君の黒曜石祭のライブ見させてもらったよ、どうやら事情があったみたいだけどそれでも私は嬉しかったよ。何せ君のリミックスを聞くのは3年ぶりだったからね! おっとこの録音も有限だった……要件に入るね。君、靴がかなり古くなっていただろう? そろそろ履き替えるのもいい時期だと思って君に新しい靴をプレゼントするよ。ロドスは危険な仕事があるって聞いてるし丈夫にしているから……あのブラッドブルードを言いくるめ……じゃなくて説得するのは大変だったよ。一緒に入れたヘッドホンも君の助けになると思うよ。そこに組み込まれた機能は……あ、もう容量が無い!? えっと、そうだ! 詳しい機能はそのヘッドホンから聞いて! 君の友……』

 

 中途半端なタイミングで切れたレコーダーに苦笑いをしながら最後の一文に? が浮かぶ。

 

「ヘッドホンに聞く……って? どういう……」

 

 言うとおりにヘッドホンを掛けるが何も起こらず、ボタンらしきものを探すが何もない。

 

「これ、よく聞いたらコードもないじゃん……うん? カメラかこれ。どうやって使えばいいんだ?」

 

 とりあえずと代わりに貰った靴を今一度確認する。見た目は一言でいえば近未来的なデザインだった、足の裏にはスピーカーのウーファーの模様が取り付けられておりかかと付近にコードが取りついていた。

 オルフェは靴を履き替えると突然ヘッドホンから音がする。

 

『初めまして! オルフェ様』

 

「うわぁ!!?」

 

 声の高い女性の声が耳元から聞こえ思わずヘッドホンを投げ飛ばしかけるが首に引っかけたままだったため上手くいかない。

 

「び、びっくりした……ヘッドホンから聞こえたよな?」

 

『私はクロージャお嬢様に生み出していただいたサポートAIのsound-Mと申します、以後お見知りおきを』

 

「さ、サポートAI? 一体何のために……」

 

『私はオルフェ様の失った視覚を補助するために製作されました、聴覚で補うことの出来ない視覚の必要な状況下での音声サポートを行うのが私の製造コンセプトです』

 

「……なるほど? とはいえ音声サポートってどうやって?」

 

『現在オルフェ様の装着している靴がありますが、私とその靴はリンクしており歩く際に発せられる音を利用し反響定位を行いオルフェ様の現在位置をサポートいたします。これで杖突き生活とはおさらばです』

 

 自信満々? に話すsound-Mだったがオルフェは何とも言えない表情をしていた。

 

「その機能は、普段からやってるし杖は使わないからいらないかな……」

 

『……もう一つの機能としてオルフェ様の移動距離を計算し消費カロリーと適正体重を常時計算し常に健康的な状態を保ちやすくなります』

 

「ああ、それは便利な……」

 

『そうでしょう、最後に現在ヘッドホンに付随している全方向小型カメラがオルフェ様の周囲を映像確認しながら随時必要な情報を音声で報告いたします』

 

「お……それ一番いいね、つまり音が出ない物も認識して教えてくれるんでしょ?」

 

『はい、静音性が高く聴覚的要素が不利な状況ではカメラによる識別でオルフェ様に音声でお知らせします』

 

「よくわかんないけど凄いってことでいい?」

 

『勿論、私は最新型のAIなので』

 

「それじゃあさ、人探しをしたいんだけど手伝って貰ってもいい? アンジェリーナっていう子なんだけど」

 

 オルフェが頼むとsound-Mはそれが当然だと言うように肯定した。

 

『ロドスのデータベースは一通り読み取っております。……該当者一名、アンジェリーナを捜索します』

 

 そう言うと何やらヘッドホンから音がするが特に何も起こらない、オルフェが首を捻るとsound-Mから声が入る。

 

『オルフェ様、現在カメラによる捜索を行っていますので移動をお願いします』

 

「あ、俺が動くんだ」

 

『カメラは一つしかないので』

 

 部屋を出たオルフェはとりあえず甲板に向かう事になった。

 

「うーん、今の所靴の履き心地の良さしか違いを感じていないな」

 

『オルフェ様が私の機能を使わないからですよ』

 

「だって音で分からない状況って言う程多くないし……あ、絵とか基本はわからないからそれはお願いするかも……お」

 

 甲板に向かう途中、オルフェはエリジウムとドーベルマンの2人組に出会った。

 

「やあオルフェ、食堂はこっちじゃないよ?」

 

「N.N、久しく訓練を受けていない様だがまた今度受けてはどうだ?」

 

「あはは……お手柔らかに……エリジウム、アンジェリーナって子を見てない? 落し物があったから届けたいんだけど」

 

 オルフェが問うとエリジウムは心当たりがあったらしい。

 

「うん、彼女なら少し前にすれ違ったよ。確か配達で貿易室に行くって行っていたね、ここから行くならまずこの先の階段で三階に上がり、左に直進して、四つ目の分かれ道を過ぎたら右に曲がり、一つ上の階に昇って、左に直進したところのスタッフルームの向かい側がそうだ。どう? 覚えた?」

 

「おっけー、ありがとう」

 

 オルフェは礼を言うと貿易室に走って行った。

 

「さてと隊長、僕達も食堂にでも……」

 

 エリジウムがドーベルマンを見ると彼女はキョトンとして二人を見ていた。

 

「……彼は今の案内が理解出来たのか? 」

 

「ええ? 僕の案内分かりやすかったでしょう?」

 

 

 

 貿易室に辿り着いたオルフェだったが、中にはそれなりに人が居て、雑音が多い中特定の個人を探すのは難しそうだった。

 

「ここにアンジェリーナちゃんがいるらしいけど……」

 

『私の出番です、視覚探知を開始します……見つけました』

 

「早っ、クロージャの改造か……流石の性能だなぁ」

 

『奥にいる3人のうち一番右がアンジェリーナです』

 

 オルフェはそれを聞きその人物に集中すると確かにツインテールの輪郭が聞こえた。

 

「凄いな、今度新聞代わりに読んでくれない?」

 

『勿論です』

 

「あれ? N.Nさん、どうしたんですか?」

 

 アンジェリーナがオルフェに気づくと近づいてきた、オルフェはキーホルダーを取り出すと彼女に渡す。

 

「あ……あたし落としてました? ありがとうございます!」

 

「トランスポーターにはいつも良い仕事をしてもらってるから、それに良い実験になったし」

 

「実験?」

 

 アンジェリーナが首を傾げているのを見てオルフェは笑うのだった。

 

 

 

 

 

 

 部屋に戻ってたオルフェはsound-Mと話していた。

 

『どうでしょう、オルフェ様。私の機能は』

 

「あいつが関わってただけあってかなり良いね、特に文字が読めるのは凄く良い」

 

『クロージャお嬢様とオルフェ様の言うお友達様がプログラムされたので当然かと』

 

「ああ、あいつは……待った、もしかして君をプログラムする時あいつは自分の事を名乗らなかったの?」

 

『はい、プログラムされる際具体的に名前を呼ぶように決められたのはクロージャお嬢様のみです、あの方はあいつ、もしくはシャイな友人、と呼ぶようにプログラムされています』

 

「シャイ……あいつが?」

 

『シャイで美人でクロージャお嬢様より才能あふれる賢人と』

 

「それプログラムされてて矛盾は感じないの?」

 

「オルフェ……誰と、話してるの?」

 

「あ……いや、マンティコアいらっしゃい……」

 

 いつの間にかマンティコアが部屋に来ていたらしくドン引きされていた。

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