テラでDJやってたけど感染したのでオペレーターになります。 作:ヘルメットのお兄さん
弱点:ゲーム
オルフェは沢山のオペレーターが集まることのできる休憩室の1つに移動すると、そこでは極東の学生達が何やらワイワイと騒いでいた。
「あ、オルフェのおにーさんだ。休憩?」
「やぁウタゲちゃん、任務も無くなったから気晴らしにねそこの子達は初対面かな」
「そうだねー、紹介しよっか。この子はキララ、アタシの友達だよ」
ウタゲが紹介するとキララはすぐさまテレビの裏へ隠れてしまった。
「あれ……怖がらせちゃった?」
「あはは、おにーさん初対面だと威圧感凄いよねー、ヤクザみたいなサングラスしてるし。大丈夫だよ、この人はDJやってる音楽家だから」
「知ってる……DJ、N.N……私もCD持ってる」
「本当? いや嬉しいな、良かったら限定品の…… 」
「つまり……超リア充って事でしょ、だから……私の天敵……!」
「……へ?」
「あーごめんね、この子色々あるから」
「わかったけど……うーん、オペレーター同士折角だから仲良くなっておきたいんだけどなぁ……」
「それならゲームをするのがよかろう」
突然背後から声をかけてきたのは最強の武士であるアカフユだった。
「ゲ、ゲーム?」
「うむ、オルフェ殿は今時の若者の流行を知るべきだ。という事でコントローラーを持てい」
「え、ちょっと俺は」
アカフユは有無を言わさずオルフェを座らせコントローラーを手に握らせると大乱闘なゲームを起動した。
「なに、
「じゃ、じゃあ私も……」
「アタシはあれがいいー、かっこいい剣士のやつ」
「待ってこれ何がどのボタンなの?」
「アタシが教えるよ、ここがジャンプで……」
とりあえず一通りの操作を覚えたオルフェは適当なキャラを選んで対戦することになった。しかし……
「おにーさん外出されたら復帰しなきゃ復帰! ジャンプしたら上必殺技だよ!」
「う、上? こうか?」
「あってるけど向き逆!! もっと外出てるよ!!」
「ダメージ溜めたら強い攻撃を当てるの! スティック弾きながらボタン押して!」
「これだな!?」
「逆ゥ!!! 私反対だよそして崖に向かって走るな自殺ペナルティ入っちゃうよ!?」
かつての時の人だったDJ N.Nは華のJK3人に人によっては涙目になるほどにボッコボコにされていた。
「わかるかぁ!!!!」
10回目の黒星を付けられたオルフェは仰向けに倒れ込んだ、身長のせいで人型のベッドみたいになっている。
「無理無理全盲にビデオゲームは無理があるよ! ボードゲームの方が楽しめるようこれ!!」
「ふっ、甘いなオルフェ殿」
アカフユが勝ち誇ったような顔で(10回中7回はアカフユが倒した)こちらにドヤ顔をしてきた。
「一つアドバイスをしよう、良いアクションゲームはリズムゲームでもあるという説を、お主は聞いたことがない?」
「ある訳ないが? 碌にゲームも触ったことの無いDJだからねこっち?」
しかし、とオルフェはふと黙る。
「アクションゲームはリズムゲームか……ごめん、ちょっとトレーニングしてもいい?」
「アタシはいいよ」
「私もオッケー、思う存分練習していいよー」
「うむ、構わぬ」
という事でトレーニングモードを起動してもらい(画面が分からなかった)練習する事10分……
「よしやろう」
「早くない?」
そしてそれぞれまた同じキャラクター同じステージで対戦を開始する四人、開幕キララが飛び道具で無差別に攻撃をするが
「っ!」
ガキンッ! という音とともにオルフェのキャラクターは飛び道具をしっかりとガードした。
「おおっ!?」
しかしガードしただけでオルフェのキャラクターはその場から動かずただ棒立ちだった。
「動かないと敵は倒せないよ!」
ウタゲの操る剣士がオルフェのキャラに斬りかかるがなんとオルフェのキャラは剣の振りに合わせて無敵技で反撃した!
「あぁ! 吹っ飛ばされた!?」
「ふっ……アカフユ、君は俺にアクションゲームはリズムゲームだと言ったな……」
「……」
「ま、まさか……」
「俺はこの10分、三人が使ったキャラの技を音で覚え当たる直前にカウンターを狙えばいい事に気づいたのさ!」
「な、何だって!? そんなこと」
「そんなこと出来るはずがない、か? キララちゃん……」
「!!」
「俺は音に関しては素人どころかプロにも負けるつもりは無い……俺にかかれば3F*1の技でも防いで見せる!!」
「……2Fは?」
「流石に無理!!」
妙に締まらないがしかしキララはこの防御力の厄介さが身に染みていた。事実オルフェは殆どの技を無敵技とシールドからの前後攻撃で捌いていた。
「どうした! まだ俺の撃墜音は聞こえないぞ!」
「クッ……!」
「……」
ウタゲとキララが悔しそうに歯噛みするとアカフユの道着を着たキャラクターがオルフェに向かって拳を振り下ろした。
「そんな遅い音の攻撃、余裕で防いで……!」
ぱりーん
「……?」
ここにきてオルフェは初めて聞く音に困惑する、よく聞くとオルフェのキャラクターからはふらつくような声が聞こえ操作を受け付けている感覚がしなかった。
「な……何が」
「……ガードブレイク、という技がある」
「な、なんだそれは……」
「言葉通りの意味だ、この技の前では堅牢な盾など無意味……!」
「ば、馬鹿な!? 俺の10分の練習がこうもあっさりと!?」
「……まぁ、10分だしねー……」
ウタゲが呟くとオルフェのキャラクターは派手な音と共に撃墜されてしまった。
「ま、まだだ……なら今度はあの技だけ回避すればいいだけだ! 今度こそ俺が1位に」
ガシッ
「えっ?」
ウォリャァ!
「???」
またも聞こえる撃墜音に理解が追いつかないオルフェにキララは思い出したような顔で話す。
「そういえば普通に投げ飛ばせば良かったね」
「投げ……????」
「投げはガード出来ないんだよ」
「え……?」
オルフェは負けた。
腕相撲
「腕相撲大会?」
「はい、力自慢のオペレーター達が集まってトーナメントをするんです。良かったら参加してみませんか? 景品もあるんですよ 」
「景品かー……ちょっとやってみようかな」
という事で、アーミヤに誘われ参加したクロージャ主催の腕相撲大会、オルフェは順調に勝ち進んでいた。
「っらァ!」
『勝者! N.N!』
「よーし! これで決勝戦だ!」
「いたた……もー、手加減なしなんだから!」
「悪いがブレイズ……幾らエリートオペレーターである君相手でもこの戦い、折角景品があるんだから負ける訳にはいかないのさ! 中身知らんけど!」
「あーあ、負けは負けだし私は応援に回るよ。勝ったんだから優勝してよ!」
「任せてもらおう! さてと……次の相手は……ァッ」
トーナメント表にはでかでかとこう書かれていた。
スカジVSN.N
「終わった……」
「ちょ、ちょっと! 流石に早いよ諦めるのが!」
「いやいやいやだってスカジだよ相手は! 腕取られるよ!!?」
「う……いや大丈夫だよ、ただの腕相撲だし彼女もきっと誰かに無理やりやらされたとかでやる気は無かったり……」
ブレイズがチラリとスカジの方を見ると
「ふぅ……───────っ!」
めちゃくちゃウォーミングアップしていた。
ブレイズは笑顔で、落ち込んでいるオルフェの肩に手を置くと
「ごめん!」
「え!? 何が!?」
かくしてオルフェVSスカジの腕相撲が始まった。
「ふんぎぎぎぎぎ!!」
「……!!」
食いしばるオルフェ、無言だが左手を机に添え力を込めているスカジだが徐々にスカジの方が優勢だった。
「くっ……このままだと……アレを解放するしかないのか……!」
「何をしようとしているかは知らないけど、勝つのは私……。貴方には渡さないわ……!」
「(あのスカジがここまで本気になるなんて……一体どんな景品なんだ……!?)」
「こうなりゃやるしかない……!」
覚悟を決めたオルフェはスカジの後ろを指さすと
「あ、ドクターが向こうでスカジを応援してる〜」
「え…… 」
スカジが振り向き力が僅かに抜けた瞬間
「うおおおおおおお!!」
「うっ……!?」
ズダン!!
と大理石の机に罅をいれながらオルフェはスカジに競り勝った。
「「「「汚ねぇぇぇぇ!!!!!???」」」」
「よっしゃあああああ!!」
クソ汚い手で勝ったとは思えない喜び方をするオルフェに主催のクロージャが近寄ってきた。
「いやーおめでとうN.N君、見事な勝ち方だったよ」
「作戦勝ちって所ですかね、じゃあ早速景品を……」
「いいよー、はいこれ」
ウキウキしながら待つオルフェに手渡されたのは一冊の写真集だった、中を開けると大量のドクターの写真集。
「なにこれ」
「購買所で余ったドクターの写真集」
「いらない……」
写真集はスカジにあげた。
子供たち
「おー、これが極東の浴衣ってやつかー(日本以来だなーこういうの着るの)」
「ええ、本来は複数人で着る為の所謂コント用の衣装ですがオルフェさんはピッタリですね」
オルフェは浴衣姿でホシグマと話していた。
「しかしよくこんなもの持ってたね?」
「知り合いから贈られてきたのですが、使い道が特に無かったため困っていたのです。ピッタリのサイズだったので丁度良かったです」
「折角だからこのままロドスを歩いてくるよ」
「はい、あ、足元には気をつけてくださいね? 下駄は慣れないと転びやすいので」
「ありがとう、気をつけておくよ 」
そして浴衣のままぐるりとロドスを回るが概ねオルフェの衣装は好評だった、ある程度回った所で休憩室のソファーで寛いでいるとスズランがやってきた。
「こんにちは、オルフェさん。それって極東の浴衣ですよね? その格好、凄く似合ってます!」
「ありがとう、スズランちゃん。君も休憩をしに?」
「いえ、私はポプカルちゃん達とかくれんぼをしてるんです。そろそろ来ちゃうので隠れないといけないんですが……」
キョロキョロと辺りを見渡すスズランにオルフェは微笑んでいると部屋の外から小さな足音が聞こえてきた。
「おや、足音が聞こえてきた。もう探しに来たんじゃないかな?」
「あわわ、まだ隠れていないのに! えっと、えっと……あ。し、失礼します!」
そう言うとスズランはオルフェの浴衣に潜り込み始めた。
「ちょちょちょっと!? マズイよそれは!?」
「ここならバレないです! オルフェさん、私はいないって言ってください!」
「(居るって言ったら殺される……我らの光狂信者に鯨汁にされる……!!)」
少しして休憩室の中にポプカル、ムース、バブル、シャマレ達が入ってきた。
「こ、こんにちは……あの、スズランちゃん見ませんでした? 」
「い、いやぁ? ススススズランちゃんは今日は見てなないねぇ?」
「スが3つ多いぞ?」
「ここにはいないんじゃない、さっさと次探そう」
「そ、それじゃあ失礼しました……!」
4人が部屋を出ていくとスズランがオルフェの中から這い出てきた
「よいしょ……! ふう、なんとか隠れられました! オルフェさん、ありがとうございます!」
「あぁ……全然いいよ……」
彼は精神的に疲れていた。
「このまま隠れきってポプカルちゃん達をビックリさせちゃいます! みんなも気づかないようなところに隠れたことを自慢しますよ!」
「ごめん、俺の事だけは言わないで……」
暫く浴衣はいいかなと思ったオルフェだった。