テラでDJやってたけど感染したのでオペレーターになります。 作:ヘルメットのお兄さん
「ドクタードクタードークター!」
慌ただしく執務室に入ってきたのはオペレーター、二アールの妹であるブレミシャインことマリア、切羽詰まった表情にドクターも思わずたじろぐ。
『一体どうした?』
「オルフェさんが子供になっちゃったって聞いたんだけど本当?」
その言葉にドクターはああ、とあたりを付ける。
『任務中に敵のアーツに当たってしまったらしい、数日たてば元に戻るらしいから心配するようなことは……』
「本当!? ……ふふふ……オルフェさんめ、いつも私のこと子供みたいに扱うからばちが当たったんだよ……! 今度は私が可愛がってあげるんだから!!じゃあね!」
そう言うとブレミシャインは執務室を飛び出してしまった。
「……ドクター、言わなくてよかったのですか?」
実はずっと隣にいたシャイニングがドクターに聞くがドクターはやれやれと言った風に首を振る。
『止める暇がなかった』
そして休憩室、多くの人たちが集まる中ブレミシャインはやって来た。
「オルフェさん! 話は聞いたよ! 大人しく私に撫でられるといい…………よ?」
オルフェを探すとすぐに見つかった、他のオペレーターに囲まれていたのを見つけられたからだ。しかし……
「あの……お姉さんは誰ですか?」
デカい、いや……確かに小さくはなっている、しかしそれでもなお165㎝である自分よりもデカかった。
「え……あの、オルフェさんだよね?」
「そうだよ~、オルっちと一緒に任務言ってたけどほんとに小さくなっちゃったんだ」
隣にいるウタゲが証明してくれたが子供になった上でまだ自分よりデカいのは想定していなかった。
「えっと……オルフェくん? 今何歳かな……?」
「……8歳」
「8……歳で、この身長!? 170はあるよ!?」
「まあでもオルっち元が211あったらしいしそんなものじゃない?」
「そんなあ……いつも子ども扱いされてたからチャンスだと思ったのに……」
ブレミシャインはちびオルフェの頭を撫でてみるが年下より同年代、何なら年上を撫でている気分になる。
「これはなんか違うよ……」
項垂れたブレミシャインだったがふと一つ気になる事があった。
「ところで……オルフェさんが今着てる服って誰の?」
今オルフェが来ている服は随分と可愛らしい服になっている、というか顔つきが中性的になっているせいか妙に似合ってしまっている。
「あ、私の服を貸しました。今回の原因は私のせいなので……」
「ウィスパーレインさん、貴女のせいって?」
「任務中に敵のアーツから私を庇ったせいで子供に戻されてしまったので、せめて服だけでもと思いまして」
「そうなんだ……あれ、今この場にいるのって私とウタゲちゃんと、ウィスパーレインさんと……」
周りを見るとこの場にいたのは他にスカジとスズランと、おそらくマンティコアにエイヤフィヤトラ……見事に女性陣だけで囲まれていた。
「(皆子供になったって聞いて来たのかな、ゾフィアおばさんの持ってた本だと男の人からしたらこういうのってすっごく羨ましい状況らしいけど……)」
ブレミシャインはオルフェを見る、今は椅子に座っているため見下ろすことが出来るが、その肉体はどう見ても20代のそれである。
「うーん……見た目はむしろ私より年上だよねぇ……」
「おや、皆さんお揃いで。噂は聞きましたよ」
その時、休憩室にホシグマがやって来た。すると今まで落ち着いていた子供オルフェの反応に変化が表れた。
「オルフェ殿、先程も質問しましたが小官の事は記憶にありますか?」
「えっと……ごめんなさい、わからないです」
「そうですか……残念です、大人の貴方はあんなに小官の事を虐めていたのに……(腕相撲大会の事)」
「えっ……」
「「え”っ」」
委縮するオルフェと笑顔のホシグマの言葉に変な声が出るブレミシャインとウィスパーレイン、しかしホシグマはオルフェの目の前に立ち不敵に笑っている。
「ご、ごめんなさい……その、大人の……僕が、悪いことしてて……」
「冗談ですよ……いいですね、この子。貴重な見上げる側の人を小官が見下ろす日が来るとは思わなかったですよ」
ホシグマが珍しい表情でオルフェを撫でていた、その様子に皆唖然としていて、あといつの間にか扉から見ていたチェンとスワイヤーも固まっていた。
「あ、あの……頭を撫でるのは……いえ、顎を撫でろという訳じゃなくて……」
「いいじゃないですか少しぐらい、大人しく撫でられてください」
ずっとホシグマが占領していそうだったので各々が解散するなか、ブレミシャインは(そういえば子供の頃は目が見えてたんだなぁ)と思った。
その後元に戻ったオルフェは一週間くらいホシグマに口を利かなかった。
実際相手を子供にするアーツって戦力の低下という意味ではかなり強力な能力だと思います。